国連外交

河野外務大臣の第73回国連総会出席

平成30年9月28日

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  • 河野外務大臣は,9月22日(土曜日)から28日(金曜日)まで,第73回国連総会出席のためニューヨークを訪問した。
  • 滞在中,河野大臣は,安保理改革,軍縮・不拡散,開発,北朝鮮問題,中東問題等多岐にわたる分野の多国間会合に出席し,国際社会が直面する様々な課題に対する我が国の立場や貢献等について積極的に発信し,日本のリーダーシップを示した。
  • 更に,河野大臣はこれまで培った各国の代表との友好関係も生かし、多くの国・地域と積極的に会談を行い,協力関係・信頼関係を一層強化するとともに,北朝鮮問題を始めとする国際情勢に関し,率直な意見交換を行った。

1 国際的課題に対する我が国の立場・貢献の積極的発信等(時系列順に記載)

(1)トランプ大統領主催世界薬物問題ハイレベルイベント(9月24日(NY時間。以下同じ。))

 トランプ大統領から,薬物問題は不正な資金の流れや腐敗など国境を越えた大きな問題であり,国際社会と共に,薬物のない社会を目指したいとの発言があり,続いて,グテーレス国連事務総長からは,国連は薬物関連条約や国連麻薬総会の成果文書の下,各国の取組を支援していく旨表明された。また,政治文書として,「グローバル・コール・トゥ・アクション」が発表された。

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(2)ネルソン・マンデラ平和サミット(9月24日)

 ネルソン・マンデラ元南アフリカ大統領の生誕100周年を祝し,世界平和を推進していくことを目的として,エスピノサ第73回国連総会議長,グテーレス国連事務総長,ムーサ・ファキAU委員会委員長,ラマポーザ・南ア大統領,ヴァラッカー・アイルランド首相を始め,我が国を含む国連加盟国の代表等が出席。河野大臣は,マンデラ氏と日本の関わりを紹介した上で,日本は,同氏の意志を継ぎ,来年の第7回アフリカ開発会議(TICAD7)開催を含め,人間の安全保障の考え方に基づいて,平和構築に積極的に取り組んでいく決意を表明した。

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(3)英仏外相主催ラカイン州情勢に関する閣僚ワーキングランチ(9月24日)

 イギリスとフランス共催のラカイン州情勢に関する閣僚級ワーキングランチでは,河野大臣から,ラカイン州情勢への対応で今必要なのは,(1)避難民の生活環境維持に掛かるバングラデシュ政府の負担を軽減するための支援,(2)そして,帰還・再定住の環境整備を促進するミャンマー政府の取組への支援である旨述べ,国際社会に協力を求めた。また、ミャンマーが再び元のような体制に後戻りすることのないよう,国際社会として支えていく必要がある旨述べた。

(4)「新興する課題と変化するパラダイム:開発のための国際協力の新たな視点」ハイレベル会合(9月24日)

 河野大臣から,日本は,「誰一人取り残さない」活力ある未来を実現するという信念に基づき,SDGsを力強く推進しており,明年日本で開催されるG20やTICADに向けて,特に教育,保健,防災に焦点を当て,世界の「国づくり」とそのための「人づくり」に貢献していく決意を改めて述べました。また,出席者の間で,新興する課題に対応すべく,伝統的なODAの枠組みを越えた新しい開発協力のあり方について議論が行われました。

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(5)A4Pに関するハイレベルイベント(9月25日)

 河野大臣は,我が国のPKO分野での(1)施設,医療,通信などの支援要員・部隊の能力強化,(2)ジェンダー分野での支援強化について強調した。特に,三角パートナーシップを通じ,アジア及び同周辺地域の施設要員に対し,本年11月に自衛官を教官として重機操作訓練を行うことを発表した。今次会合を機に多くの国が「PKOのための行動(A4P)に関する共同コミットメント宣言」を承認した。

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(6)G4外相会合(9月25日)

 G4外相は,安保理の正統性,実効性及び代表性向上のため,常任・非常任議席双方の拡大を含む形での安保理の早期改革の必要性を再確認した。また,今会期の政府間交渉でテキスト・ベース交渉を開始すべくG4の取組を強化すること,この点,アフリカ共通ポジションがテキスト・ベース交渉に反映されることを支持すること等で一致し,安保理改革前進に向けた今後の取組に関する検討作業を各国の事務方に指示することで合意した。

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(7)G7外相会合ワーキングディナー(9月25日)

 G7外相は,既存の国際秩序への挑戦や世界情勢の不透明さが進展する中で,G7が継続的に連携する観点から,国際社会が直面する喫緊の課題や地域情勢につき,自由で活発な議論を行った。

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(8)シリア危機に関するEU主催ハイレベル会合(9月26日)

 河野大臣から,シリアの恒久的な平和と安定は,ジュネーブにおける政治プロセスの進展と国民和解なしに実現し得ないことを強調しつつ,憲法委員会設置を含め,デ・ミストゥーラ国連特使の努力を強く支持することを強調した。また,「困難に直面する全てのシリア人への支援」を信念とする我が国のシリア支援の原則を紹介しつつ,約1,000万ドルの新規支援を発表した。会合では,シリア危機に軍事的解決はなく,憲法委員会の設置を含め政治プロセスを進展させることの重要性が改めて確認された。

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(9)質の高いインフラの推進に関する会合(9月26日)

 河野大臣からは,「自由で開かれたインド太平洋戦略」を説明しつつ,来年のG20議長国就任を見据え,「質の高いインフラ」を国際社会が共有する国際スタンダードとして確立させ,質の高いインフラを通じた連結性の強化について取り組む旨述べた。本会合を通じて,効果的な資金動員や債務持続可能性といった要素を含む質の高いインフラに関する国際スタンダードの重要性が確認された。

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(10)二国家解決に関するハイレベル会合(9月26日)

 河野大臣から,イスラエルとパレスチナが平和裏に共存する「二国家解決」について日本の変わらぬ支持を明確にした上で,当事者間の直接交渉なしには国際社会の努力も実に結びつかず,当事者間の対話が重要であると呼びかけた。また,大臣は,日本は中立的な立場から関係者の信頼醸成に貢献してきており,今後も二国家解決の達成に向けたいかなるイニシアティブでも協力していく旨表明した。

(11)北朝鮮の非核化に関する安保理閣僚級会合(9月27日)

 ポンペオ米国国務長官が議長を務め,その他安保理理事国,日本,韓国が参加し,北朝鮮の非核化について議論した。河野大臣は,歴史的な米朝首脳会談,3度の南北首脳会談等の現在進行中の外交努力や「瀬取り」等の制裁回避活動を踏まえつつ,引き続き,国際社会が一致して関連の安保理決議を完全に履行していくことの重要性を訴えた。

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(12)包括的核実験禁止条約(CTBT)フレンズ外相会議(9月27日)

 河野大臣は,CTBTフレンズ国議長として,CTBTの発効促進,普遍化及び検証体制強化,CTBTが前進する姿を示していく重要性について述べ,CTBTの発効促進に向けた国際社会の努力を呼びかけた。各国からも,CTBTの発効促進の重要性等への言及があり,会議参加国の総意として,発効促進,普遍化,検証体制強化と共に,発効要件国、特に北朝鮮にCTBTの署名・批准を求める最終宣言が採択された。

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(13)国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)支援閣僚級会合(9月27日)

 河野大臣からは,UNRWAの活動は人道的な観点からも,中東の安定にとっても重要である旨述べるとともに,今月決定した新規案件を含め,本年我が国は約4,500万ドルの支援を決定したこと等を説明した。会合には,各国・機関等の閣僚級や代表が出席し,UNRWAの財政不足問題への対応や中長期的戦略について活発な意見交換が行われた。

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(14)パレスチナ支援調整委員会(AHLC)閣僚級会合(9月27日)

 河野大臣から,「二国家解決」への支持を明確にした上で,「平和と繁栄の回廊」構想や「パレスチナ開発のための東アジア協力促進会合」(CEAPAD)等日本独自の取組を紹介しつつ,UNRWAを通じたパレスチナ難民支援やガザにおける日本の取組についても説明した。会合では,多くの出席者が,劣悪な状況が継続するガザの人道危機に対し早急に対応する必要性を強調した上で,和平実現のため全ての関係者が前向きに取り組む必要があり,UNRWAの活動を引き続き支えていく必要があるという意見が表明された。

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(15)日本人国連関係機関職員との意見交換(9月27日)

 河野大臣から,外務大臣就任以来,国際機関で採用される日本人を増やすと同時に,幹部に日本人職員を送り込むことを重要な目標として掲げ,様々な取組を実施してきたと述べた。また,参加した日本人職員との間で,幹部職員に登用されるために必要な資質や若い頃に必要な取組,政府が取り組むべき事項や有効な支援方策等について意見交換を行った。

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(16)グローバル・ガバナンス・グループ(3G)閣僚級朝食会(9月28日)

 河野大臣から,次期G20議長国として,世界経済の成長と安定,包摂的かつ持続可能な国際社会を実現していくために,世界経済に大きな影響を与える地球規模課題への貢献をはじめとして,国連及び3Gとも連携していきたい旨を表明した。

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2 各国・地域との会談を通じた関係強化等(時系列順に記載)

(1)在米日系人訪日プログラム(JALD)関係者との会合(9月23日(NY時間。以下同じ。))

 河野大臣からは,日本と在米日系人の絆の重要性につき触れながら,引き続き日米関係の強化に向け協力いただきたい旨述べた。JALD参加者からは,日米交流の活性化に向けた各人の取組等につき発言があった。

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(2)日・トルコ外相会談(9月24日)

 河野大臣は,トルコは流動的なシリア情勢を含め,中東で大きな役割を果たす重要な国である旨述べるとともに,先般の露土首脳会談にてイドリブにおいて非武装地帯を設置する合意に達したことにつき,トルコの粘り強い外交の成果と歓迎した。また,両大臣は,日本とトルコは戦略的パートナーであり,政治,経済,文化,防災等の分野で更に協力を強化していくことで一致した。

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(3)「GUAM+日本」外相級会合(9月24日)

 河野大臣から,民主主義,法の支配といった普遍的価値の重要性を指摘し,国際社会における法の支配の確立のため,GUAM諸国と協力したい旨表明し,参加各国から支持を得た。

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(4)第6回日・カリコム外相会合(9月24日)

 河野大臣から,双方は基本的価値を共有しており,「日本の対カリコム政策」の三本の柱に基づき,対カリコム支援を含め関係を一層強化していきたい旨述べた。これに対し,カリコム諸国から,日本は友好・協力関係を維持しているパートナーであり,今後とも日・カリコム関係を発展させていきたい旨述べた。さらに,気候変動・防災,海洋生物資源の持続可能な利用,国連安保理改革や拉致問題を含む北朝鮮問題,税の透明性等についても議論し,双方は国際場裡でも引き続き協力を行っていく旨確認した。

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(5)日・モロッコ外相会談(9月25日)

 河野大臣から,両国は長年にわたり緊密な関係を維持しており,両国間の連携を更に重層的に発展させたい旨述べた。ブリタ大臣から,両国関係の最近の進展を歓迎する旨述べた上で,対アフリカ開発協力のパートナーとしての更なる連携強化への期待を表明した。両大臣は,TICAD閣僚会合の成功に向けた両国の協力の重要性について一致し,国際社会の課題においても引き続き緊密に連携していくことを確認した。

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(6)日・バングラデシュ外相会談(9月25日)

 河野大臣は,日本政府がバングラデシュに流入している避難民の着実な帰還実現に向け,引き続きバングラデシュの取組をしっかりと後押しいく旨説明した。また,河野大臣から,北朝鮮情勢について安保理決議の完全な履行を求めた。

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(7)日伊外相会議(9月25日)

 河野大臣から,法の支配を始めとする基本的価値を共有し,G7の一員であるイタリアと引き続き連携を強化していきたい旨述べた。両大臣は,朝鮮半島の非核化に向けて引き続き安保理決議の完全な履行を確保することの重要性を確認した。

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(8)日・パキスタン外相会談(9月25日)

 河野大臣は,クレーシ外相と二国間交流の拡大や地域情勢,不拡散問題等について意見交換するとともに,パキスタンが経済改革や地域の平和と安定において前向きに取り組むことへの期待を表明した。

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(9)日・コートジボワール外相会談(9月25日)

 河野大臣は,マルセル・アモン=タノー大臣との間で,二国間関係や地域情勢等に関して意見交換を行うとともに,来年8月に横浜で開催予定のTICAD7に向けた協力について議論を行い,同会合の成功に向けて協力していくことで一致しました。

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(10)日・ヨルダン外相会談(9月25日)

 河野大臣から,地域の平和と安定のために大きな役割を果たしているヨルダンを引き続き支えていく旨述べたところ,サファディ外相から,日ヨルダン関係が非常によい状況にあり,今後もハイレベルの往来等を通じて,二国間関係の強化に取り組んでいきたい旨述べた。また,両大臣は,厳しい状況にあるUNRWAをどのように支えていくかについて意見交換を行い,引き続き緊密に連携していくことで一致した。さらに,両大臣は,中東地域情勢についても意見交換し,双方は引き続き連絡を取りあっていくことを確認した。

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(11)日・太平洋同盟閣僚級会合(9月26日)

 河野大臣から,TPP11協定の早期発効を始めとする自由貿易の推進,北朝鮮問題を始めとする地域及び国際社会全体の問題解決のため,太平洋同盟とあらゆるレベルの政策対話を強化したい旨述べた。太平洋同盟側からは,多国間貿易システムの強化に向けた協働等,アジア太平洋との連携に向けた日本との一層の関係強化の要請があった。双方は,本会合をフォローアップするメカニズム立上げの重要性で一致した。

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(12)ルーマニア副首相との会談(9月26日)

 河野大臣とビルチャル・ルーマニア副首相は,本年1月の安倍総理のルーマニア訪問のフォローアップとして,両国間の戦略的パートナーシップの構築に向け,協力を促進していくことで一致した。さらに,両者は,ルーマニアが来年前半にEU議長国を務めることを踏まえ,日EU関係の文脈でも連携を強化していくことを確認した。

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(13)日韓外相会談(9月26日)

 両外相は,北朝鮮問題に関し,完全な非核化の実現に向け,日韓,日韓米で引き続き緊密に連携していくことを確認した。また,両外相は,日韓関係に関し,文化・人的分野での交流強化の方策につき,議論を加速することで一致した。さらに,河野大臣から,慰安婦問題及び「徴用工」の問題につき,我が国の基本的な立場に基づき改めて提起し,両外相は,日韓間の困難な問題を適切にマネージしつつ,未来志向の関係構築に向け,協力を進めていくことを確認した。

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(14)日・ブルガリア外相会談(9月27日)

 日ブルガリア外相会談では,来年の日・ブルガリア「3つの周年」(注)に向けて二国間関係を更に強化していくこと,また,西バルカン地域諸国への協力において連携していくことを確認した。
(注)交流開始110周年,外交関係樹立80周年,再開60周年

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(15)日豪外相会談(9月27日)

 8月末に就任したペイン外相との間の初めての日豪外相会談を実施。日豪は「特別な戦略的パートナー」であり,自由で開かれたインド太平洋地域を主導していくため,引き続き新外相と緊密に協力していくことを確認した。また,両外相は,「瀬取り」への対応を含め,北朝鮮問題について緊密に連携することを確認した。

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(16)日中外相会談(9月27日)

 両外相は,10月にも実施する方向で調整中の安倍総理の訪中を成功させるべく,外交当局として万全の準備を行っていくことで一致。また、北朝鮮情勢について、日中共通の目標である朝鮮半島の非核化に向けて,引き続き緊密に連携していくことで一致。河野大臣からは,「瀬取り」への対応等について,中国と共に取り組んでいきたい旨述べた。

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(17)日印外相会談(9月27日)

 河野大臣は,スワラージ外相と,本年のモディ首相訪日に向けて,安全保障,経済・経済協力,人的交流等の二国間関係や,自由で開かれたインド太平洋の実現に向け,インド太平洋地域における情勢について意見交換を行った。

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