ODA(政府開発援助)
ODAメールマガジン第367号
ODAメールマガジン第367号は,国際協力局開発協力総括課から「世界中に笑顔の種まきをして30年 草の根・人間の安全保障無償資金協力」を,大臣官房ODA評価室から「平成29年度版ODA評価年次報告書のホームページ掲載」をお届けします。なお,肩書は全て当時のものです。
世界中に笑顔の種まきをして30年 草の根・人間の安全保障無償資金協力
原稿執筆:国際協力局開発協力総括課
2018年は草の根・人間の安全保障無償資金協力誕生から30周年の節目です。今回はそんな草の根無償の支援について,くさのネコと一緒に見ていきましょう。

くさのネコ
「草の根無償」誕生30周年を前に,2017年に東京で開催された「グローバルフェスタJAPAN2017」に登場。手に草を持ち,世界中の人々に笑顔を届けます。
草の根・人間の安全保障無償資金協力って何?
草の根・人間の安全保障無償資金協力って,ながい名称だから,略して草の根無償って言われることもあるんだ。草の根無償はね,開発途上国で生命の危機や厳しい生活状況にさらされている人を守るために日本が行っている支援だにゃん。「ク・サ・ノ・ネ」で覚えてね。

どんな支援をしているの?
小・中学校を建てたり,病院に医療機材を整備したり,井戸を掘ったりと様々な支援をしているだにゃん。他にも,日本で使われなくなった消防車や救急車をリサイクルして使ってもらう支援もあるよ。リサイクルについては,また後で詳しく説明するね!

エルサルバドル:平成28年度「イサルコ市ロス・サペス地区初等学校整備計画」
- (実施前)
- (実施後)
コンゴ民主共和国:平成28年度「マルク区手押しポンプ付井戸建設計画」
- (実施前)
- (実施後)
ケニア:平成27年度「ナイロビ郡における中古消防車再利用計画」
具体的にはどんな国に支援をしているの?
141か国,1地域が対象になっているんだよ。

草の根無償っていつから始まったの?
平成元年に始まったから,草の根無償は平成30年で30年目になるんだよ。平成元年は32か国に対して95件,約3億円の支援をしたんだ。平成28年度には,122か国・1地域に対して,822件,約92億円の支援をしたから,この30年で大きく日本の支援が広がったことがわかるね。

実際には,どんな方法で支援しているの?
草の根無償は,地域に密着した支援をするために,草の根レベルで活動する様々な団体を通じて支援しているよ。例えば,現地で活動するNGO(非政府組織)や国際NGO,地方公共団体,教育機関,医療機関へ支援をしているんだよ。色々なニーズに対してきめ細やかな対応を行っているんだよ。

さっきのリサイクルの話。リサイクルで消防車や救急車を支援することもあるんだけど,詳しく説明するにゃん!日本で使われていた消防車や救急車などを海外の必要とする国・地域で使ってもらうための支援なんだよ。例えば,消防車だと,整備と輸送の費用を支援しているんだよ。

日本の車両が海外でたくさん再利用されているってことが分かるね!日本では「もったいない!」といってモノを大切にする文化があるけれど,そうした文化が海外でも生きてるってことだよね!

平成29年度版ODA評価年次報告書のホームページ掲載
原稿執筆:大臣官房ODA評価室
外務省は「ODA評価年次報告書2017」をホームページに掲載しました。
この報告書は,平成28年度に外務省が実施した5件のODA第三者評価の概要を中心に,他のODA関係省庁及び国際協力機構(JICA)が実施したODA評価の概要等を取りまとめて掲載し,政府全体のODA評価の取組について紹介する内容になっています。また,被援助国政府・機関等による日本のODA評価の概要も掲載しています。
ODAに携わる方々やODAにご関心のある方々に,ぜひ活用していただければと思います。報告書は,外務省ODAホームページに掲載しています。
また,この報告書に掲載されている外務省による各評価案件の個別報告書も,外務省ODAホームページに掲載しておりますので,ぜひこちらもご覧ください。