ODA(政府開発援助)

2015年11月11日発行
平成27年11月16日

安倍総理,レゲエの聖地・ジャマイカを初訪問

原稿執筆:在ジャマイカ日本国大使館 篠﨑 英樹 二等書記官

今年9月30日から10月1日にかけ,安倍総理は,日本の総理大臣として初めて安倍総理がジャマイカを訪問し,ジャマイカ政府及び国民から暖かい歓迎を受けました。
安倍総理は,シンプソン=ミラー首相と会談を行い,(1)「小島嶼開発途上国特有の脆弱性克服を含む持続的発展に向けた協力」,(2)「交流と友好の絆の拡大と深化」,(3)「国際社会の諸課題への取組における協力」という三本柱を掲げた共同声明を署名・発表するなど,有意義な成果をあげました。訪問中,安倍総理は,同首相主催の夕食会の席で,ジャマイカ国民の誇りであるレゲエの神様,ボブ・マーリーの代表曲「ワン・ラブ」の一節を引用し挨拶を行ったところ,会場は大きな拍手に包まれました。

(安倍総理のジャマイカ訪問は,政府インターネットテレビ別ウィンドウで開くで見ることができます。)

  • 安倍総理とシンプソン=ミラー首相
  • ボブ・マーリー博物館視察

ジャマイカは,カリブ海に位置する島国で,コバルトブルーの海に囲まれ,世界有数のリゾート地がある美しい国です。世界最速のボルト選手とフレーザー=プライス選手を輩出した陸上王国としても知られています。
また,多くの日本国民に愛されているブルーマウンテン・コーヒーも生産しており,その名の由来であるブルー・アンド・ジョン・クロウ山地は,今年ユネスコの世界遺産(自然・文化遺産)に登録されました。そしてなにより,日本にもたくさんのファンがいるボブ・マーリーが代表的ミュージシャンである音楽,レゲエが誕生した国であります。

  • ビーチ
  • ブルーマウンテン・コーヒーの実

ジャマイカの人口は約270万人で,国土は秋田県とほぼ同じ大きさの小さな国です。
他方でジャマイカは,同国を含め英国の統治下にあった国々及びハイチの計14か国で構成される「カリブ共同体(カリコム)」において中心的な役割を果たす国の一つです。
また,経済的にも,一人当たりの国民所得(GDP)が約5,200米ドルであり,「中進国」として,カリブ海で重要な地位を占めています。

しかしながら,ジャマイカは深刻な問題に苦しめられています。それは,ハリケーンに代表される自然災害や気候変動による影響を強く受けるという,小さい島国であるがゆえに抱える問題で,実際に今年,同国は史上最も深刻な干ばつに見舞われています。

同じように,自然災害による被害を頻繁に受ける日本は,世界でも有数の防災に関する経験と知見をもっています。その知見をジャマイカと共有し,今後の災害対策に役立てるために,日本は様々な協力を行っています。

安倍総理の訪問に際しても,防災分野での支援の重要性が確認されました。
現在,日本はジャマイカに対し,防災管理の専門家を派遣し,また,無償資金協力を活用して,自然災害対応能力の向上に資するような日本製機材を調達する準備を進めています。さらに,国連開発計画(UNDP)と連携し,気候変動や自然災害への対応能力の強化を図るプロジェクトを実施しています。

ジャマイカ政府は,こうした日本の支援を歓迎し,防災分野での更なる協力を期待しています。在ジャマイカ日本大使館には,その実現に向けた役割を果たしていくことが求められています。

ハリケーン災害後の草の根・人間の安全保障無償資金協力

原稿執筆:在ジャマイカ日本国大使館 篠﨑 英樹 二等書記官

カリブの国々は,毎年,ハリケーンに苦しめられています。
ジャマイカも例外ではなく,ここ10年間で,アイヴァン(2004年),ディーン(2007年),サンディ(2012年)といった多くのハリケーンの被害に遭いました。

ハリケーン・サンディに際して,在ジャマイカ日本大使館は,ジャマイカの防災担当機関である災害予防・緊急管理庁(ODPEM)に直ちに連絡を取りました。協議の結果,ジャマイカ側の要望にあわせて,病院,小学校と高校の復旧支援を実施しました。ここでは,そのうち,病院復旧を紹介します。

ジャマイカ北東部に位置し,地域医療指定病院であるアノット・ベイ公立病院は,全国の公立病院の中で最も大きな被害を受け,被害総額は4,500万円に達しました。
ハリケーン・サンディ通過後は,小児病棟と救命救急病棟が使用できず,程度の差こそありましたが,他の病棟も甚大な被害に遭いました。日本大使館員が産婦人科病棟を視察したとき,出産後の母親と乳児が廊下に置かれたベッドを利用していたほどでした。

  • ハリケーン後の産婦人科分娩室
  • 屋根がはがれた施設

大きな被害を受けたにもかかわらず,病院関係者の献身的な対応や地域住民による瓦礫の処理のおかげで,同病院が休診することはありませんでした。とはいえ,ジャマイカ政府をはじめ,多くの関係者が施設の早急な復旧を熱望していました。

そのようなジャマイカの要望に応え,日本政府は,草の根・人間の安全保障無償資金協力を活用し,この病院の屋根や壁,電気系統の補修のための支援を行いました。同時に,次にハリケーンが発生した際でも被害を受けないよう,より耐久性のある材質を使い,災害に強い施設を作る支援を実施しました。

  • 修復された天井
  • 修復された屋根

復旧工事を終えた後の引渡式には,ファーグソン保健大臣他,関係者約400人が出席しました。ファーグソン大臣からは,東日本大震災の後で日本自身が復興に向け努力をしている中ジャマイカを支援してくれたことに対し,感謝の言葉がありました。

  • テープカット・セレモニー
    (高瀬大使(当時)とファーグソン保健大臣)

ジャマイカは,自然災害への脆弱性という同様の課題を抱えるカリブの小島嶼開発途上国の中でも中心的な役割を担っている国です。
日本の,ジャマイカに対する災害復興支援その他防災分野における協力が他のカリブ諸国や小さな島国への協力のモデルケースともなることを期待しています。

平成27年度 開発協力特集番組 第3回『林修の「世界をひらく僕らの一歩」』

原稿執筆:国際協力局政策課広報班

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林修先生が普段とは違う白熱した講義スタイルで,「開発協力」について,わかりやすくプレゼンする番組『林修の「世界をひらく僕らの一歩」』の第3回目が下記のとおり放送されます。
第3回目のテーマは「質の高い成長 世界とともに歩む日本の技術」。
日本が開発途上国で実施しているインフラ関連の開発協力の事例や日本の中小企業の製品や技術を活用した開発協力の事例等についてご紹介します。皆様是非ご覧ください。

<番組概要>
タイトル:『林修の「世界をひらく僕らの一歩」』
放送日:第3回「質の高い成長 世界とともに歩む日本の技術」
平成27年11月15日(日曜日)16:00~17:15(テレビ東京系列6局ネット)
(再放送:平成27年11月29日(日曜日)26:05~27:20(BSジャパン))

関連ページ:

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外務省ホームページ「ODAちょっといい話」の更新

原稿執筆:国際協力局政策課広報班

外務省ホームページ「ODAちょっといい話」に新たにエジプトの案件を掲載しました。
開発協力とは,具体的にどういうことをやっているの?どういう目的で行っているの?日本にもメリットがあるの?などなど。
昨年で60周年を迎えた日本の開発協力がどのように各国に役立っているのか,是非,具体的な案件からその真相に触れてみてください。

今後も引き続き,いろいろな地域の開発協力案件をアップ予定です。世界中で活躍する日本の「人間力・技術力」にご注目ください!

ODAちょっといい話

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