ODA(政府開発援助)
人間の安全保障
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Question
なぜ人間の安全保障を推進することが重要なのですか?
Answer
今日の世界において、貧困、環境破壊、自然災害、感染症、テロ、突然の経済・金融危機といった問題は国境を越え相互に関連しあう形で、人々の生命・生活に深刻な影響を及ぼしています。このような国際課題に対処していくためには、従来の国家を中心に据えたアプローチだけでは不十分になってきており、「人間」に焦点を当て、様々な主体及び分野間の関係性をより横断的・包括的に捉えることが必要となっています。人間の安全保障とは、人間一人ひとりに着目し、生存・生活・尊厳に対する広範かつ深刻な脅威から人々を守り、それぞれの持つ豊かな可能性を実現するために、保護と能力強化を通じて持続可能な個人の自立と社会づくりを促す考え方です。
このように、人間の安全保障は、人づくり、社会づくりを通じ、真に豊かで持続可能な社会を実現するものです。このような人間の安全保障は、国際開発の理念としてふさわしいとの考えから、我が国は、開発協力大綱の基本方針に人間の安全保障を盛り込み、人間の安全保障を外交の柱に据えるなど、人間の安全保障の推進に努めています。
Question
人間の安全保障基金とは何ですか?
Answer
1998年12月の小渕総理(当時)がベトナム・ハノイ行った演説を受けて、我が国が99年3月に人間の安全保障基金を国連に設置した信託基金です。現在は国連人間の安全保障ユニットによって運営されています。
人間の安全保障の現場での実践を促進するため、人間の安全保障の視点を取り入れたプロジェクトを支援しています。我が国はこれまでに累積額約478億円(約436百万米ドル)を拠出しており、同基金を通じて約99の国・地域で、国連関係機関が実施する人間の安全保障の考えに合致した具体的なプロジェクト257件を支援してきました。(2021年1月時点)
2012年9月には国連総会において人間の安全保障の共通理解に関する国連総会決議別が採択され、人間の安全保障の実践がますます重要になってきています。我が国は、このような考えから、人間の安全保障基金をこれからも活用して参ります。