ODA(政府開発援助)
外国の切手になったODA
防災協力を通じたアルメニアと日本のきずなが記念切手に
令和元年6月25日


非常事態省の消防隊員の皆さん

アルメニアでは,日本のODAプロジェクトによる消防車機材供与を記念した切手が発行されました。この切手には,日本から供与された消防車を背景に,消防隊員が火災に立ち向かう姿が描かれています。プロジェクトを記念した式典では,消防車の引渡しが行われるとともに,新たに発行されたこの記念切手の押印式も行われました。アルメニアの首相を含む多くの閣僚が出席したこの式典の様子は,山田駐アルメニア大使によるアルメニア語のスピーチも含めて多くのメディアで報道され,広く注目を集めました。
アルメニアと日本は,防災協力を通じて,非常に友好的な関係を築き上げてきました。1988年のアルメニアの大震災の際に日本が国際緊急援助隊の派遣や緊急援助物資の供与などの緊急援助を行って以来,日本はアルメニアに対して地滑り災害対策プロジェクトなどの技術協力を行ってきたほか,アルメニアの救助隊員の日本での研修を実施してきました。一方,アルメニアでは,東日本大震災発生後,JICA研修で日本に訪れたアルメニアのスピタク市(アルメニア大震災の震源地)の救助隊員によって,犠牲者への哀悼とアルメニアに対するこれまでの日本の防災協力への感謝の意を込めて,「ハチュカル」(石の十字架)が建立されました。
今回記念切手発行のきっかけとなった平成29年度無償資金協力「消防機材整備計画」は,平成21年度の「エレバン市消防機材整備計画」に続く日本のODAプロジェクトによる2件目の消防機材整備支援となりました。今回は,事業の計画段階から記念切手発行の提案が行われ,アルメニア国民に快く受け入れられたことから,消防車引渡し式にあわせ,記念切手発行の運びとなりました。
日本はこれからも防災協力を通じて,アルメニアとの友好のきずなを深めていきます。