ODA(政府開発援助)

平成28年9月7日

原稿執筆 在ミャンマー日本国大使館

ミャンマーからの熱いラブ・コール

  ヤンゴンにあるスーレーパゴダ(寺院)
を望むスーレーパゴダ通り
(写真提供:JETRO(日本貿易振興機構))
  本間専門家とアウン・ナイン・ウーDICA局長

 「ミャンマーにはハード・ソフト両面でインフラが足りない。特に日本からの投資に期待したい。」
 政府内で外国投資誘致を担当する計画・財務省の投資企業管理局(DICA)の局長は、日系企業を前に、事ある毎に熱を込めてアピールしています。
 2011年に民主化して以来、年8%の目覚ましい経済成長を遂げるミャンマーには、世界中の企業が投資のチャンスをうかがっています。実際、何もないところでビジネスが始まるので、倍増ペースで外国投資は増えていますが、多くは天然資源の開発案件に依存しています。また、国民の約7割が貧困度の高い農村部で暮らしていることも課題です。
 こうした経済の体質を改善するべく、アウン・サン・スー・チー国家最高顧問率いる新政権は、特に、国民の雇用を生み出す製造業の安定的な誘致に本腰を入れ始めました。
 そこで白羽の矢が立っているのが、日本です。
 政府による質の高いODAと、日本企業の「MADE IN JAPAN」クオリティに熱いまなざしを寄せています。

もてる男はつらいよ?

  DICA職員に説明する本間専門家
本間専門家の勤務するDICAのJapan DESK

 「投資誘致の国家計画を作りたい」、「会社を作りたいが手続きが分からない」
 DICAの「Japan DESK」で執務する本間徹JICA専門家のところには、ミャンマー政府と日系企業の双方から問合せが毎日殺到しています。セミナーや勉強会にも引っ張りだこ。分かりづらいミャンマーの法制度・手続きを分かり易く解説することで評判も上々です。
 また、DICAの職員の海外研修にも同行。海外の成功例等を熱っぽく紹介する姿に、局長や職員からの信頼も厚くよせられています。さらには、職員と同じミャンマー民族衣装「ロンジー」に身を包み、職場にすっかり溶け込んでいます。ちなみに、DICAで特定国向けデスクの設置が許可されているのは日本だけです。
 2013年度に着任して以来、日本の進出企業数は約2倍に増加。ミャンマーが「ラスト・フロンティア」と言われて久しいですが、これから具体的なビジネスが本格化するにつれ、当初想定していなかった色々な問題も浮き彫りになっています。
 中国、インド、東南アジアに囲まれ、地政学的に要衝の地にあるミャンマーが安定的な経済発展を遂げることで、「世界の成長センター」であるアジア、ひいては国際社会の安定と発展につながっていきます。このため、日本政府としても、ミャンマーに対して官民を挙げた協力を行うことを表明していますが、こうした日本外交の足元は、本間専門家のような日本人の活躍によって下支えされているのです。

 「日系企業進出の力になりたい。ミャンマー政府の投資誘致の熱意を後押ししたい。そして、日系企業のビジネスがミャンマーで雇用を生み、国民の所得を高め、経済発展につながっていく。」そう信じて、今日も細かな相談を一つ一つ丁寧に対応しています。
 本間専門家の熱い日々はまだまだ続きそうです。

  日本企業向けセミナーの準備に奔走し、
モデレーターも務めた本間専門家
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