ODA(政府開発援助)
第509回ODA出前講座 開催報告
津田塾大学
令和5年2月1日
2022年12月、津田塾大学にて国際協力局政策課の柴田隆首席事務官がODA出前講座を実施しました。今回は「日本の国際協力」をテーマとした講義を学芸学部国際関係学科の2年生から4年生の150名が受講しました。


参加者からの感想(抜粋):
- ODAは「未来への投資」であり「国民の利益」として影響を与えるものだということがわかりました。ODAがどのような「国益」に対して働いているのかは、企業のビジネスシーン、学生の留学シーン、国際的な議場といった各シーンによって変わるのではないかと感じました。
- ODAは発展途上国の経済や福祉の発展の援助のみだと思っていましたが、地球規模の課題をどのように緩和していくのかを考えるのもODAの役割だということを新たに学びました。
- 日本は自国に余裕があるわけではないのにも関わらず、なぜ他国のためにODA支援を行わなければならないのかを疑問に思っていましたが、この活動を通して解決できる国際問題が多く存在していること、そしてこの活動は日本にとって数少ない外交ツールの一つというしっかりとしたメリットもあることがわかりました。
- ODA実施の仕組み、現在の取組み状況、今後の課題を聞くことで国際協力がどういうものなのかを知ることができました。まだ知識は浅いのですが、もっと調べてみたいと思いました。
- 「人づくりは国づくり」という言葉が印象に残りました。ODAといった国規模の開発援助になると、どうしても現地の声や状況がわかりにくいのかもしれないと思っていました。しかし人を意識して支援を行い、様々な状況を把握しながら支援を進めていることは日本の強みなのだと再認識しました。
- 今まではこういった支援に対して一方通行的な援助を行っていると思っていましたが、あくまで発展途上国を下に捉えるのではなく、対等な立場で支援を行うというイメージに変わりました。
- 講師自身のキャリアを通して今までよく分からなかった「外務省のこと」がよくわかりました。また、外務省の方の視点からODA支援のお話を聞けたこともとても有意義でした。
- 日本がどのような面で、どのように協力をしているのかよくわかっていませんでしたが、講師のお話や資料を通して理解することができました。日本の資金も無限ではないので感染症の流行や戦争の勃発などでまた資金援助が必要になってくる場面では、「選択と集中」、「質の高い援助」が大切になることに納得しました。
- 税金を使っているからこそ、なぜお金がないのに支援をするのかを問い続けながら仕事をしているとお話されていた点がとても印象的でした。開発経済学を勉強し、様々な事例を学んでいると、限られた予算で最も有効に使える援助は何かを意識することが増えましたが、外務省でもそのような意識のもとODA支援を行っていることを知ることができてよかったです。
- ODAの役割や具体的な取組みを知ることができました。よく海外になぜそこまで支援をするのかという声をSNSでみかけます。広く理解してもらうためにはもっと日本が取組む支援について知る機会が必要だと感じました。
- 他国の支援に税金が使われて国民からの批判は多いと思っていましたが、支援によって得た日本のポジティブな印象が海外で活躍する日本企業を支えているのだとわかり、日本の利益にも大きく影響していることに気付きました。
- 世論調査で経済協力について予算を少なくするべきだと考えている人が多いことに驚きました。世間の認識を変えるには、まずODAについて詳しく知る必要があるので、今日のような講義はとても貴重だと思いました。