ODA(政府開発援助)
第411回ODA出前講座 開催報告
高崎経済大学
平成30年10月24日
2018年10月11日,高崎経済大学で,国際協力局国別開発協力第一課の谷本企画官を講師として,ODA出前講座を実施しました。今回は,同大学の学部生80名を対象に「日本の開発協力 太平洋島嶼国を中心に」をテーマに講義を行いました。


参加者からの感想(抜粋)
- ODAに技術協力や無償資金協力などの種類があるのは知っていたが,今回の講義でそれらについて詳しく聞けたため,ODAに対して具体的なイメージがわき,さらに興味を持てた。
- 日本は援助金額がGDPに対して少ないという話を聞いたことがあったが,インフラ整備を多く行っていると知り,大きな役割を果たしているのだと感じた。また,日本の技術力があるからこそできることだと改めて分かった。
- 外国への支援は,その国のためだけでなく,その国の発展がほかの国の経済成長にもつながっているという考え方に変化した。
- 外国の経済について,その実情を知る人から実際の話を聞くことができて,単なるデータとして見たことがある資料も,周辺知識とともに理解を深められた。
- 講師の方が実際に現地で経験したことをたくさん話してくださるところがとても良かった。一般の資料や本からは得られない事情を知ることができた。また,今までまったく興味を持たなかった太平洋島嶼国について話を聴くと,意外と面白いことや,開発途上国の現状の厳しさを知ることもできた。
- 実際に政策に携わっている人の話が聞けてとても良かった。後半では,太平洋の島国の,教育水準の低い地域への経済協力等を通して,各国の現状が見えた気がした。とても興味深くて,良かった。
- 「インド太平洋戦略」について,最近ニュース等でも取り上げられているが,あまり理解していなかったので,今回の講義で知ることができた。太平洋諸国については,ほとんど知識がなかったので,興味を持つきっかけとなった。
- 太平洋の島国のなかには,日本人の人気観光地として有名なところがあり,美しいイメージしか知らなかった。しかし,それは国全体のことではなく,一部では電力供給が不安定で停電することがあるなど,新しい部分を知ることができ,良かった。
- 学生時代に現地ボランティアをしたこともあるため,今回の講義を聴き,開発協力に対する興味をよりよく持つことができた。今後も何らかの形で関わっていきたいと思う。一方で,開発協力は生活水準の底上げや発展を前提としているが,貧しくても幸福と感じている人々もいる。このような人たちに「もっとよくなれる」と外部からの技術を持ち込むことが,すべて正義なのかと疑問も感じる。
- ODAについて,聞いたことはあったものの,活動内容についてはよく知らなかったため,さまざまな国の状態を知って,世界の見方が変わった。また小さな国でも日本が援助していると知り,今までは自分たちの生活とはかけ離れている印象だったが,少し身近に感じた。
- もともとはほかの国から支援を受けていた日本が,支援する側になったように,国同士のつながりをよりイメージして考えることができた。日本が災害にあった時,ほかの国からの支援があったのは,それまでの日本の取組や他国とのつながりがあったからこそなのだと思った。
- ODAについて,ニュースで取り上げられるような「外交手段」としてのイメージや,ドキュメント番組で取り上げられているODAに携わる個人のイメージしかなかったので,組織的,計画的かつ人道的だというイメージを改めて持った。
- 国際協力という分野において,国単位でここまで動いているとは思わなかったと同時に,これから国際分野を考えるうえで,私たちが生活するなかで,何か協力できることはないかと改めて考える機会となった。