ODA(政府開発援助)

政策評価法に基づく事前評価書

平成28年3月23日

評価年月日:平成28年2月23日
評価責任者:国別開発協力第一課長 原 圭一

1 案件概要

(1)供与国名

カンボジア王国

(2)案件名

国道五号線改修計画(プレッククダム-スレアマアム間)(第二期)

(3)目的・事業内容

 首都プノンペンとタイ国境を結ぶ国道五号線のプレッククダム-スレアマアム間において,既存の本線道路の改修及び拡幅等を行うことにより,対象地域における輸送能力の増強及び輸送効率の改善を図り,もってカンボジアの経済基盤強化に寄与するもの。

  • ア 主要事業内容
    • 土木工事
    • コンサルティング・サービス
  • イ 供与条件
    供与限度額 金利 償還(据置)期間 調達条件
    172.98億円 年0.01% 40(10)年 一般アンタイド

(4)環境社会配慮,外部要因リスクなど留意すべき点

  • ア 環境影響評価(EIA):EIA報告書は,2013年11月に環境省により承認済。
  • イ 用地取得及び住民移転:1,079世帯の非自発的住民移転及び約60.9haの用地取得を伴い,同国国内手続き及び住民移転計画に沿って移転が進められる予定。
  • ウ 外部要因リスク:特になし。

2 資金協力案件の評価

(1)必要性

  • ア 開発ニーズ
     カンボジアでは,道路輸送が国内輸送の中心であり,運輸インフラは1991年の内戦終了時から我が国はじめ国際社会の支援により修復が進められている。しかしながら,応急修復箇所の劣化や幅員不足等のスペック不足の箇所があるため,今後の経済発展に伴う国内・国際物流増加に対応するためには引き続き既存道路の改修が課題となっている。
     本計画の対象区間は,応急的な修復が行われてきているものの,道路の品質は低く,交通量も増加傾向にあり,今後のカンボジアの経済発展に伴う国内・国際物流の増加に対応するために,輸送能力の増強及び輸送効率の改善が喫緊の課題となっている。
  • イ 我が国の基本政策との関係
     2012年4月に策定した我が国の対カンボジア国別援助方針においては,「経済基盤の強化」を重点分野の一つとしている。本計画は,既存の本線道路の改修及び拡幅等を行い輸送能力の増強及び輸送効率の改善を図ることにより,カンボジアの経済基盤の強化に寄与するものであり,同方針に合致している。

(2)効率性

 これまで技術協力により本計画の実施機関である公共事業運輸省(MPWT)の維持管理能力向上にかかる支援を継続的に行ってきたことから,同省内での維持管理の体制整備が進んでいる。また,2015年に開始した「道路・橋梁の維持管理能力強化プロジェクト」により更なる維持管理能力向上を図る予定であり,右技術協力との連携により,本計画での運営・維持管理の効率性の確保を行う。

(3)有効性

 本計画の実施により,輸送能力の増強及び輸送効率が向上し国道5号線が同国の基幹道路かつ南部経済回廊の一部として機能することが期待される(2012年実績値→2021年(完成2年後)(見込み):日通行車両数(PCU/日):5号線本線:7,306→13,817,コンポンチュナン・バイパス:0→14,586,オドン・バイパス:0→19,363)とともに,タイとカンボジア間の物流改善による投資環境整備促進及び在カンボジア日系企業への裨益が見込まれる。さらには,カンボジアの経済発展及び国民生活の向上を通じた我が国との二国間関係の強化が期待される。

3 事前評価に用いた資料,有識者等の知見の活用

 要請書,「国際協力機構環境社会配慮ガイドライン別ウィンドウで開く」(2010年4月公布),その他国際協力機構より提出された資料。

 案件に関する情報は,交換公文締結後公表される外務省の約束状況に関する資料及び案件概要(国別約束情報(年度別交換公文(E/N)データ)),借款契約締結後公表される国際協力機構のプレスリリース別ウィンドウで開く及び事業事前評価表別ウィンドウで開くを参照。

 なお,本案件に関する事後評価は実施機関である国際協力機構が行う予定。