ODA(政府開発援助)

政策評価法に基づく事前評価書

平成27年11月30日

評価年月日:平成27年3月23日
評価責任者:国別開発協力第一課長 宮下 匡之

1 案件概要

(1)供与国名

インドネシア共和国

(2)案件名

ジャワ・スマトラ連系送電線計画(第二期)

(3)目的・事業内容

 本計画は,ジャワ・バリ送電系統及びスマトラ送電系統を連系する海底・架空送電線(全長約600km,海底部分約40kmを含む)及び直流・交流変換所の新設等により,両系統の電力融通・供給システムを構築し,電力需給逼迫状況の改善並びにジャワ,スマトラ地域の経済発展に寄与するもの。

  • ア 主要事業内容
    • 土木工事(変電設備の建設等)
    • 資機材調達
  • イ 供与条件
    供与限度額 金利 償還(うち据置)期間 調達条件
    629.14億円 年1.4% 25(7)年 アンタイド

(4)環境社会配慮,外部要因リスクなど留意すべき点

  • ア 本計画に関する環境影響評価報告書は,2009年8月にインドネシア環境省が承認済み。インドネシア実施機関である国有電力公社(PLN)が,環境管理計画に基づいて,建設中の騒音・振動等について回避・緩和策を取る予定。
  • イ 本計画は,約306haの用地取得を伴い,2軒の住民移転が予定されている。この用地取得及び住民移転は,国内法に基づいてPLNによって行われる。
  • ウ 外部要因リスク:特になし。

2 資金協力案件の評価

(1)必要性

  • ア 開発ニーズ
     インドネシアは経済成長に伴い,電力需要が2020年までに年平均約8%増加する見込みである。ピーク需要に対する設備容量の予備率は,スマトラ系統では電力供給に余力があるものの,ジャワ・バリ系統ではPLNの目標値を確保できない状況が想定されており,逼迫する電力需給の緩和は急務である。
     エネルギー鉱物資源省の「国家電力総合計画」では,送電分野に関し,電力の安定供給・信頼度向上のためには送電系統の拡張・強化が重要とされ,電源が各地に分散しているジャワやスマトラなどの主要島においては,基幹送電線の建設及び系統連系を行うことが効率的で質の高い電力供給のために重要であるとしている。
  • イ 我が国の基本政策との関係
     我が国は,2012年4月に発表した対インドネシア国別援助方針で,(ア)更なる経済成長,(イ)不均衡の是正と安全な社会造り,(ウ)アジア地域及び国際社会の課題への対応能力向上を重点分野としている。(ア)では,経済成長を促進するため,送電網の拡大・強化を含めた電力分野への支援も行うことにしており,本計画の目的と合致する。

(2)効率性

 過去の円借款案件の事後評価から,送電線が幹線道路から10~20km程度離れると十分なパトロールが出来ず,建設資材が盗難にあったり,送電線や鉄塔に問題が生じた際の復旧に時間を要したケースが見出されたため,事業実施の適切な進捗管理のために,本計画においては送電線ルートの大部分を幹線道路沿いに設定し,案件の効率性の確保に努める。

(3)有効性

 電力供給を安定化させることにより,対象地域の経済インフラ環境及び投資環境が改善する。また,ジャワ・バリ系統及びスマトラ系統間での電力融通システムを構築することにより,相互の電力需給逼迫状況が改善する。

3 事前評価に用いた資料,有識者等の知見の活用

 要請書,インドネシア国別評価報告書,JICA環境社会配慮ガイドライン,その他国際協力機構より提出された資料。

 案件に関する情報は,交換公文締結後公表される外務省の約束状況に関する資料及び案件概要(国別約束情報(年度別交換公文(E/N)データ)),借款契約締結後公表される国際協力機構のプレスリリース別ウィンドウで開く事業事前評価表別ウィンドウで開くを参照。

 なお,本案件に関する事後評価は実施機関である国際協力機構が行う予定。


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