ODA(政府開発援助)

政策評価法に基づく事前評価書

平成27年11月30日

評価年月日:平成27年3月23日
評価責任者:国別開発協力第一課長 宮下 匡之

1 案件概要

(1)供与国名

インドネシア共和国

(2)案件名

ジャカルタ都市高速鉄道計画(第二期)

(3)目的・事業内容

 本計画は,ジャカルタ首都圏において,同国初の地下区間を含む都市高速鉄道システムを整備することにより,旅客輸送能力の増強,交通渋滞の緩和,投資環境の改善及び気候変動の緩和を図り,民間セクター主導の経済成長の加速化に寄与するもの。

  • ア 主要事業内容
    • 土木工事
    • 電気・機械システム
    • 車両
    • コンサルティング・サービス
  • イ 供与条件
    供与限度額 金利 償還(うち据置)期間 調達条件
    752.18億円 年0.1% 40(10)年 日本タイド

(4)環境社会配慮,外部要因リスクなど留意すべき点

  • ア 環境影響評価(EIA):2005年8月にジャカルタ特別州政府の環境管理局により承認済み。2010年11月に改訂版承認済み。
  • イ 用地取得及び住民移転:本計画は約1.1haの用地取得,59軒の店舗等の移転が見込まれているが,住民移転は予定されていない。用地取得,店舗移転は,インドネシアの国内法に沿って進められる。
  • ウ 外部要因リスク:特になし。

2 資金協力案件の評価

(1)必要性

  • ア 開発ニーズ
     近年,ジャカルタ首都圏及び近郊の人口増加が続いている。これに伴い,ジャカルタ首都圏近郊からジャカルタ中心部への通勤者数も増加。同首都圏の交通は旅客・貨物輸送のほとんどを道路交通に依存しており,堅調な経済成長に伴うジャカルタ特別州の車両登録台数の増加により,深刻な交通混雑や排気ガスによる大気汚染等の交通公害も大きな課題となっている。
     インドネシア政府は,ジャカルタ中心部での乗用車の通行規制やバスレーンの設置により交通混雑の緩和に取り組んでいるが,今後更なる交通需要の増加が見込まれる中で,同首都圏における新たな大量都市交通システムの整備は不可欠である。
     また,インドネシアは中期国家開発計画(2014-2019)において,鉄道網の拡大を重要政策として掲げている。
  • イ 我が国の基本政策との関係
     2012年4月に発表した対インドネシア国別援助方針では,(ア)更なる経済成長,(イ)不均衡の是正と安全な社会造り,(ウ)アジア地域及び国際社会の課題への対応能力向上を重点分野としている。(1)では,経済成長を促進するため,鉄道網の拡大・強化を含めた支援も行うこととしており,本計画の目的と合致する。

(2)効率性

 本鉄道の維持管理を行うMRT運営会社の技術者を施工監理のプロセスに参加させることにより、技術者の能力強化及び工事の迅速化を図る予定。また,本計画は同国における初めての都市高速鉄道事業であるため、事業実施機関の実施・運営管理能力について専門家派遣等を通じて支援し,ハード面のみならず,ソフト面でも開業準備を支援している。

(3)有効性

 本計画を通じて,ジャカルタ首都圏における旅客輸送能力の増強及び投資環境の改善が期待される。また,交通渋滞の緩和に貢献することにより,インドネシア経済の効率性向上が期待できる(完成2年後(2019年)見込み:旅客輸送量(人・km/日)1,417,300)。

3 事前評価に用いた資料,有識者等の知見の活用

 要請書,インドネシア国別評価報告書,JICA環境社会配慮ガイドライン,その他国際協力機構より提出された資料。

 案件に関する情報は,交換公文締結後公表される外務省の約束状況に関する資料及び案件概要(国別約束情報(年度別交換公文(E/N)データ)),借款契約締結後公表される国際協力機構のプレスリリース別ウィンドウで開く事業事前評価表別ウィンドウで開くを参照。

 なお,本案件に関する事後評価は実施機関である国際協力機構が行う予定。


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