ODA(政府開発援助)

政策評価法に基づく事前評価書

平成27年9月18日

評価年月日:平成27年9月7日
評価責任者:国別開発協力第一課長 原 圭一

1 案件概要

(1)供与国名

パプアニューギニア独立国

(2)案件名

ナザブ空港整備計画

(3)目的・事業内容

 パプアニューギニアの産業・物流の拠点であるレイ市の郊外にあるナザブ空港において,旅客ターミナルビルの新設及び滑走路の改良等を行うことにより,急増する空港旅客需要への対応及びポートモレスビー国際空港の機能の一部代替を通じて,航空輸送の利便性の向上と安全性の確保を図り,経済成長基盤の強化に寄与するもの。

  • ア 主要事業内容
    • 土木工事
    • コンサルティング・サービス
  • イ 供与条件
    供与限度額 金利 償還(据置)期間 調達条件
    269.42億円 年0.10% 40(10)年 日本タイド

    (注)STEP(本邦技術活用条件)を適用。但し,コンサルタント部分は0.01%

(4)環境社会配慮,外部要因リスクなど留意すべき点

  • ア 環境影響評価(EIA):本計画は,「国際協力機構環境社会配慮ガイドライン」上,環境への望ましくない影響は重大でないと判断され,かつ,同ガイドラインに掲げる影響を及ぼしやすい特性及び影響を受けやすい地域に該当しないため,カテゴリBに該当する。
  • イ 用地取得及び住民移転:本計画は,既存空港内での新設・改修であり,用地取得・住民移転は想定されない。
  • ウ 外部要因リスク:特になし。

2 資金協力案件の評価

(1)必要性

  • ア 開発ニーズ
     ナザブ空港は,パプアニューギニア北部地域の国内線の拠点空港として全国第2位の国内線旅客数を取り扱っている。2008~2012年までの5年間の旅客需要の増加率は年率約13%と高い伸びを示しており,2012年には国内線旅客数が約33万人に上った結果,現在の旅客ターミナルビルの収容能力の限界まで達している。さらに,設備の不足や施設の老朽化が空港運営の効率性に支障をきたしている。
     また,パプアニューギニア政府が策定した開発戦略計画や中期開発計画では,同国の産業・物流拠点としてのレイ・ナザブ地域の活性化に伴う空港機能の拡張が謳われている。さらに,運輸交通セクターの長期戦略である国家交通戦略では,ポートモレスビー国際空港の代替空港としてナザブ空港の整備が明記されている。
  • イ 我が国の基本政策との関係
     対パプアニューギニア国別援助方針における以下3つの重点分野のうち,「ナザブ空港整備計画」は下記(i)に該当する。
    • (i)経済成長基盤の強化
    • (ii)社会サービスの向上
    • (iii)環境・気候変動

(2)効率性

 2011年に有償勘定技術支援「PNG地方空港整備事業」として実施されたナザブ空港を含む国内主要空港の現況調査結果や,2013年に有償勘定技術支援「空港開発計画策定支援」として実施されたナザブ空港の既存マスタープランの改訂内容を本計画において十分踏まえることにより,本計画の効率性を確保する。

(3)有効性

 同国の産業・物流の拠点であるレイ市の郊外にあるナザブ空港において,旅客ターミナルビルの新設及び滑走路の改良等を行うことにより,空港旅客需要への対応及び航空輸送の利便性の向上と安全性の確保を図り,もって経済成長基盤の強化に寄与することが期待される。また,本邦技術活用により,我が国と同国の二国間関係の緊密化等に貢献することが期待される。
 運用・効果指標として,年間の国内・国際線旅客数が328千人(2012年実績値)から666千人(事業完成3年後:2023年),年間の国内・国際線貨物取扱量が2,900トン(2012年実績値)から5,142トン(事業完成3年後:2023年)となる見込み。

3 事前評価に用いた資料,有識者等の知見の活用

 要請書,パプアニューギニア・インフラ整備分野の支援評価報告書,国際協力機構環境社会配慮ガイドライン別ウィンドウで開く,その他国際協力機構より提出された資料。

 案件に関する情報は,交換公文締結後公表される外務省の約束状況に関する資料及び案件概要(国別約束情報(年度別交換公文(E/N)データ)),借款契約締結後公表される国際協力機構のプレスリリース別ウィンドウで開く及び事業事前評価表別ウィンドウで開くを参照。

 なお,本案件に関する事後評価は実施機関である国際協力機構が行う予定。