ODA(政府開発援助)

政策評価法に基づく事前評価書

平成27年6月19日

評価年月日:平成27年5月15日
評価責任者:国別開発協力第二課長 花尻 卓

1.案件名

(1)供与国名

ニカラグア共和国

(2)案件名

マドリス県及びヌエバ・セゴビア県教育施設整備計画

(3)目的・事業内容

 本計画は、ニカラグア北部2県における老朽化した基礎教育施設の建て替え・増築を行うことにより、教育機会の増大と質の向上を通じた教育環境の改善を図り、貧困層・地域における社会開発に寄与することを目的とする。供与限度額は12億6,700万円。

(4)環境社会配慮、外部要因リスクなど留意すべき点

 以下の事項がニカラグア共和国政府により実施される必要がある。

  • ア 本計画により整備される基礎教育施設及び機材の維持管理を適切かつ継続的に実施すること。
  • イ 関連活動に必要な人的手当て及び予算措置を行うこと。

2.無償資金協力の必要性

(1)必要性

  • ア ニカラグアは中南米でハイチに次ぐ貧困国で、ハリケーン等の自然災害や内戦からの復興・開発の遅れもあり、基礎的社会インフラが未整備の地域が多い。ニカラグア教育省は「教育戦略計画(2011-2015年)」で基礎教育の質の向上と合わせて教育施設の修復・拡充を優先課題に掲げており、本計画はこのニカラグア政府の政策に合致する。
  • イ 本件対象のマドリス県及びヌエバ・セゴビア県においては、既存教育施設の不足や老朽化が顕著であり、純就学率は初等教育及び中等教育共に全国平均より低く、教育インフラの整備が急務である。このような状況から、ニカラグア政府は、上記北部2県における基礎教育施設の建て替え・増築を我が国に要請するに至った。
  • ウ 我が国は、対ニカラグア国別援助方針において、「経済の活性化に向けた基盤づくり」、「貧困層・地域における社会開発」及び「環境保全と防災」を重点分野として定めており、本計画は、教育環境の改善に資することから「貧困層・地域における社会開発」に合致する。また、本計画では、ソフト・コンポーネントとして防災の啓発活動を行うなど、我が国の技術・知見を活用した環境保全・防災支援の側面も有しているため、重点分野「環境保全と防災」にも合致する。

(2)効率性

 本計画においては、コスト縮減の観点から、工事用資機材の大半は現地調達とし、現地調達が困難なもの及び本計画の機能、品質を確保する上で必要な資機材は近隣国、又は日本からの調達とする。

(3)有効性

 本計画の実施により、以下のような成果が期待される。

  • ア 対象校において、防災の配慮が施された安全で安心な環境で学習できる児童・生徒数が2,100人(2014年実績値)から約5,900人(事業完成3年後の2020年)に増加し、教室数が60教室(2014年実績値)から169教室(事業完成3年後の2020年)に増加することが見込まれる。
  • イ 教育環境の改善により、児童及び生徒の学習の質の向上に寄与する。
  • ウ 対象校において、防災の啓発活動を実施することで、児童・生徒・教員・住民等の防災に関する意識が向上する。

3.事前評価に用いた資料及び有識者等の知見の活用等