日本のODAプロジェクト
イラン
無償資金協力 案件概要
令和3年3月8日
チャーバハールにおける包括的で持続可能なキハダマグロ・バリューチェーン構築推進計画(UNIDO連携) |
実施年度 |
令和2年度 |
供与限度額 |
3.63億円 |
案件概要 |
本計画は、イランのシスタン・バルチスタン州チャーバハールにおいて、持続可能な水産業のための管理体制構築や、製品の加工技術や原料の安定供給等の産業基盤の整備を支援するものです。 |
裨益効果 |
本協力により、水産資源の管理体制を構築するとともに、水産製品の付加価値向上を通じて地域経済の発展を図ることで、イランの経済・社会基盤の強化に寄与することが期待されます。 |
オルミエ湖その他湿原における環境管理及び持続可能な生計促進計画(UNDP連携) |
実施年度 |
令和2年度 |
供与限度額 |
3.13億円 |
案件概要 |
本計画は、農業用水取水量の増大等によってラムサール条約登録地としての貴重な生態系の損失が懸念されるオルミエ湖等に対して、持続可能な農業の導入や流域住民による湿地管理を促進するものです。 |
裨益効果 |
本協力により、イランのオルミエ湖及びその他2湿原において、地域住民による管理体制を整備し、水資源に依存しない生計手段の導入による水資源の消費抑制及び流域住民の生活向上を図り、もってイランの持続可能な開発に寄与することが期待されます。 |
テヘラン市大気汚染分析機材整備計画 |
実施年度 |
平成29年度 |
供与限度額 |
12.42億円 |
案件概要 |
この協力は、大気汚染対策のために必要となるモニタリングを行うため、テヘラン市において、精緻な排ガス測定や粒子状物質等の化学分析を実施するための大気汚染分析機器を整備するものです。我が国は、2017年9月の日・イラン首脳会談において、環境分野における協力を更に推進する旨表明しており、今回の協力は、同表明を具体化するものです。 |
裨益効果 |
テヘラン圏における大気汚染は深刻化しており、大気汚染に起因する年間死者数は約4,500人と推計されています。この協力を通じて、テヘラン市の大気汚染物質の発生源、排出量、生成メカニズム等の把握に関する測定・分析精度の向上を図ります。 |
テヘラン市医療機材整備計画 |
実施年度 |
平成29年度 |
供与限度額 |
15.34億円 |
案件概要 |
この協力は、テヘラン市東部の医療施設であるイマーム・フセイン総合病院及びアラシュ女性病院に対して、循環器系疾患とがんに関する早期発見・治療に必要な機材を整備するものです。我が国は、2017年9月の日・イラン首脳会談において、医療分野における協力を更に推進する旨表明しており、今回の協力は、同表明を具体化するものです。 |
裨益効果 |
イランでは近年、非感染性疾患による死亡者数が増加傾向にあり、上位二つの死亡要因を循環器系疾患とがんが占めています。特に貧困層の多いテヘラン市東部では、循環器系疾患とがんに関する診療サービスを十分に提供できる医療機材の環境が整っておらず、この協力を通じて、当該地域における循環器系疾患とがんに関する診療機能の強化を図ります。 |
経済社会開発計画 |
実施年度 |
平成28年度 |
供与限度額 |
8億円 |
案件概要 |
この計画は、イランに対し税関関連設備としてX線検査機材等を供与するものです。 |
裨益効果 |
この計画により、密輸・治安対策のための貨物の検査体制の強化及び関税手続の迅速化を図り、もって同国の経済社会開発に寄与することが期待されます。 |
経済社会開発計画 |
実施年度 |
平成27年度 |
供与限度額 |
12億円 |
案件概要 |
イランでは、長期にわたる経済制裁の影響により、高度医療を実施可能とするための医療機器の輸入が滞り、医療サービスの低下や医療機器の老朽化が進行した結果、患者に必要かつ適切な医療を提供することが困難な状況となっています。この計画は、我が国で製造された医療機材をイランに整備するものです。 |
裨益効果 |
この計画により、医療サービスの改善等を図り、もって保健・衛生分野における支援を通じたイランの経済社会開発及び日本企業の海外展開の支援に寄与することが期待されます。 |
オルミエ湖流域における持続可能な水資源管理総合計画(FAO連携) |
実施年度 |
平成27年度 |
供与限度額 |
4.36億円 |
案件概要 |
イラン北西部に位置するオルミエ湖は、国立公園に設定されており、周辺には絶滅危惧種を含む数多くの動植物が生息しています。しかしながら、オルミエ湖の周辺農地及び流入河川上流での大規模な開発による湖への流入量の縮小に加え、気候変動による小雨化や蒸発散量の増加等が複合的に発生した結果、オルミエ湖の湖面積・貯水量は大幅に低下しており、対策が急務となっています。この計画は、オルミエ湖流域において、給水システム及び干ばつ管理システムの導入並びに農業活動の多様化の促進等を行うものです。 |
裨益効果 |
この計画により、オルミエ湖再生を図り、もってイランの環境保全に寄与することが期待されます。 |
「バム遺跡修復・保存機材整備計画」に対する文化遺産無償 |
実施年度 |
平成16年度 |
供与限度額 |
1.12億円 |
案件概要 |
バム遺跡「アルゲ・バム」は、ササン朝(227-651年)時代が起源とされ、サファビー朝(1501-1736年)時代に現代の形が確立されたといわれている。世界最大規模の土の建造物であり、サファビー朝時代の都市の構造が完全に保存され、当時の支配者階級のみならず、一般市民の生活をよく表した遺跡である。しかし、2003年12月26日に発生した地震により、その80%以上が崩壊し、特に過去32年間にわたり修復活動が実施された部分はすべて崩壊した。このため、イラン政府は、「アルゲ・バム」の修復・保存を最優先プロジェクトに指定し、復旧事業を進めている。
こうした状況の下、イラン政府は、同遺跡のより効率的な修復・保存用の機材の購入のために必要な資金につき、わが国政府に対し文化遺産無償資金協力を要請してきたものである。 |