日本のODAプロジェクト
キルギス
無償資金協力 案件概要
令和2年10月29日
第二次バッタ管理対策改善計画(FAO連携)
(ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、アフガニスタン対象) |
実施年度 |
令和2年度 |
供与限度額 |
7.98億円(6か国対象) |
案件概要 |
この協力は、中央アジア5か国及び隣接するアフガニスタンにおいて、バッタ駆除活動と大量発生防止を目的とした調査・分析を行うための機材を供与するほか、越境地域協力連携体制の構築、研修等を実施するものです。 |
裨益効果 |
この協力により、バッタによる農作物被害への対応能力が強化され、農村部の農業生産性が向上することが期待されます。また、バッタの発生地域で早期発見・駆除のためのモニタリングが行われる地域の割合が10%(2019年実績値)から50%(2025年事業完了時)に増加することが見込まれていることで、地域的な対策が強化され、地域住民の食料安全保障の確保・生活向上を通じた持続的な地域経済社会開発に寄与することが期待されます。 |
人材育成奨学計画 |
実施年度 |
令和2年度 |
供与限度額 |
3.05億円 |
案件概要 |
本計画は、キルギスの若手行政官等が、我が国で学位を取得するために必要な経費等を供与するものです。 |
裨益効果 |
この協力により、最大で20名のキルギスの将来を担う人材が同国の経済社会開発に必要な専門知識を習得し、同国の経済社会開発に生かされるともに、我が国に対する理解を深めることで、二国間の友好関係が一層強化されることが期待されます。 |
経済社会開発計画 |
実施年度 |
令和2年度 |
供与限度額 |
5億円 |
案件概要 |
本計画は、新型コロナウイルス感染者が増加を続けているキルギス共和国に対して、MRIシステム、CTスキャナー等の保健・医療関連機材を供与するものです。 |
裨益効果 |
この協力により、キルギス共和国の感染症対策及び保健・医療体制が強化されることが期待され、もって社会の安定化を通じた同国の経済社会開発に寄与することが期待されます。 |
選挙支援計画(UNDP連携) |
実施年度 |
令和元年度 |
供与限度額 |
4.4億円 |
案件概要 |
本計画は、2020年から2023年までのキルギスの議会選挙、大統領選挙までの一連の選挙過程において、選挙管理機材の供与、関係機関職員の能力強化のための研修の実施等を行い、中央及び地方の選挙管理委員会の独立性を高めることにより、キルギス政府が社会的弱者の参画を含めた包括的かつ民主的で透明性のある公正な選挙制度の確立に取り組む努力を支援するものです。 |
裨益効果 |
この協力により、キルギスの選挙管理委員会職員約9,000人の能力強化を図り、同国の約300万人の有権者がより公正な選挙に参加することができると期待され、同国内の民主主義の定着、内政の安定に寄与することが期待されます。 |
気候及び災害リスクに対する児童の強靭性向上計画(UNICEF連携) |
実施年度 |
令和元年度 |
供与限度額 |
4.38億円 |
案件概要 |
本計画は、山岳国家であるために地震や地滑り等の自然災害や、火災による被害が多いキルギスにおいて、学校を拠点とする災害リスク低減のための機材供与(消火器具、警報器等)や、防災マニュアルの改訂、防災訓練の実施、関係する政府機関等の能力強化のための研修を実施するものです。 |
裨益効果 |
この協力により、キルギス国内600校に新たに防災設備が整備され、同国全土の1,800校で防災マニュアルの配布及び避難訓練が実施されるなど、約90万人の児童の災害リスクが軽減され、学校を拠点とする防災能力の向上に寄与することが期待されます。 |
中央アジアにおける国境連絡事務所及び省庁間の機動的チームの能力強化による域内越境協力強化計画(UN連携/UNODC実施)
(ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジキスタン及びトルクメニスタン対象) |
実施年度 |
令和元年度 |
供与限度額 |
7.43億円(5か国対象) |
案件概要 |
本計画は、中央アジアのウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジキスタン及びトルクメニスタンにおいて、国境連絡事務所、及びウズベキスタンにおいて設置された省庁間をまたがる機動的なチームの機能強化ための機材供与や、関係機関職員の能力強化のための研修を実施するものです。 |
裨益効果 |
この協力により、5か国の国境管理・薬物対策や地域的な連携体制が強化されることにより、違法薬物の取締り強化を通じた越境組織犯罪の減少につながるほか、物流面では大型車両の検査に要する時間が25%短縮され、また検問を通過する大型車両の台数が70%増加することが見込まれるなど、同地域の安定及び社会・経済の発展につながることが期待されます。 |
人材育成奨学計画 |
実施年度 |
令和元年度 |
供与限度額 |
3.02億円 |
案件概要 |
本計画は、キルギスの若手行政官等が、我が国で学位を取得するために必要な経費等を供与するものです。 |
裨益効果 |
この協力により、最大で20名のキルギスの将来を担う人材が同国の経済社会開発に必要な専門知識を習得し、同国の経済社会開発に生かされるともに、我が国に対する理解を深めることで、二国間の友好関係が一層強化されることが期待されます。 |
タラスータラズ道路ウルマラル川橋梁架け替え計画 |
実施年度 |
令和元年度 |
供与限度額 |
17.85億円 |
案件概要 |
キルギスとカザフスタンを結ぶ国際幹線道路であるタラスータラズ道路において、同道路に架かるウルマラル川橋梁を架け替えるための資金を無償にて供与するものです。 |
裨益効果 |
この協力の実施により、キルギス国内の運輸交通網の改善と物流の円滑化を図り、もって同国の運輸インフラと地域間格差の是正に貢献するものです。この計画により、ウルマラル川橋梁を通過する交通量、旅客数、貨物量が約27%増加することが見込まれおり、更に安全面にも配慮することで、交通の円滑化、安全性も向上します。 |
人材育成奨学計画 |
実施年度 |
平成30年度 |
供与限度額 |
3.08億円 |
案件概要 |
この協力は、キルギスの若手行政官等が、我が国で学位を取得するために必要な経費等を供与するものです。 |
裨益効果 |
この協力により、キルギスの将来を担う人材が同国の経済社会開発に必要な専門知識を修得し、同国の経済社会開発に生かされるとともに、我が国に対する理解を深めることで、二国間の友好関係が一層強化されると同時に、知的ネットワークの強化にも貢献することが期待されます。 |
人材育成奨学計画(三年型) |
実施年度 |
平成30年度 |
供与限度額 |
2.05億円 |
案件概要 |
この協力は、キルギスの若手行政官等が、我が国で学位を取得するために必要な経費等を供与するものです。 |
裨益効果 |
この協力により、キルギスの将来を担う人材が同国の経済社会開発に必要な専門知識を修得し、同国の経済社会開発に生かされるとともに、我が国に対する理解が深まり、二国間の友好関係が一層強化されるとともに、知的ネットワークの強化にも貢献することが期待されます。 |
母子保健強化計画(UNICEF連携) |
実施年度 |
平成29年度 |
供与限度額 |
3.92億円 |
案件概要 |
キルギスでは、依然として、所得や地域による大きな医療格差の拡大が存在し、適切な保健医療サービス提供のための対応が必要となっています。今回の協力では、医療施設の改修、医療機材の供与、医療従事者の能力強化、またユニバーサル・ヘルス・カバレッジ達成のための政策策定支援等を行います。 |
裨益効果 |
この計画により、対象となる10病院が改修され、23の医療施設に医療機材が供与されます。また、約600人の医療従事者の能力が強化されます。母子保健医療が改善されることで、対象地域約92万人の5歳児未満の子供と約15万人の妊産婦が適切な医療サービスを受けられるようになることが見込まれ、同国内の母子保健医療格差是正に寄与することが期待されます。 |
薬物管理支援計画(UN連携/UNODC実施) |
実施年度 |
平成29年度 |
供与限度額 |
3.11億円 |
案件概要 |
キルギスは、国境管理体制と国内の薬物管理体制上、ロシア、欧州への違法薬物の輸送経路の一つとなっており、また国内での違法薬物の流通も問題となっています。この計画では、キルギスの薬物管理に対する法制度構築、国内関係省庁の能力強化、薬物適正管理支援、国内外関係機関との協力体制構築等の支援を行います。 |
裨益効果 |
この計画により、キルギス国内の関係省庁職員約200名の能力が強化され、麻薬関連犯罪の阻止に繋がるほか、国内、国際的な違法薬物の取引対策が強化されることで国内の治安が安定することから、キルギス国民約600万人の生活が改善することが期待されます。 |
中央アジアにおける暴力的過激主義防止のためのコミュニティ強靱化及び域内協力促進計画(UNDP連携)
(カザフスタン、キルギス、タジキスタン及びトルクメニスタン対象) |
実施年度 |
平成29年度 |
供与限度額 |
6.88億円(4か国対象) |
案件概要 |
近年、世界中でテロにつながる暴力的過激主義の拡大が深刻な脅威となる中、中央アジア地域は地政学的に同主義の影響を受けやすいリスクを有し、特に影響を受けやすい若年層への同主義の浸透防止への対応が必要となっています。今回の協力では、若年層の過激主義への傾倒を防ぐため、技能訓練や就労支援による経済的能力の向上、コミュニティを通じた社会参加の促進等を行います。 |
裨益効果 |
この計画により、地方の若年層の約8,700名以上に技能訓練、就労支援、社会参加の機会などが提供されることが期待されます。また、同過激主義に傾倒するリスクが減少することで、対象となる地方全体(人口合計約739万人)の発展・安定にも間接的に裨益し、中央アジア地域全体の安定化に寄与することが期待されます。 |
人材育成奨学計画 |
実施年度 |
平成29年度 |
供与限度額 |
2.27億円 |
案件概要 |
この協力は、キルギスの若手行政官等が、我が国で学位を取得するために必要な経費等を供与するものです。 |
裨益効果 |
この協力により、キルギスの将来を担う人材が同国の経済社会開発に必要な専門知識を修得し、同国の経済社会開発に活かされるとともに、我が国に対する理解が深まり、二国間の友好関係が一層強化されるとともに、知的ネットワークの強化にも貢献することが期待されます。 |
ビシュケクーオシュ道路雪崩対策計画 |
実施年度 |
平成28年度 |
供与限度額 |
42.88億円 |
案件概要 |
この協力は、キルギスの首都ビシュケクと第二の都市オシュを結ぶ、キルギス国内唯一の南北幹線道路であるビシュケクーオシュ道路のうち、雪崩が頻発し、被害が最も大きい246キロメートル地点において、雪崩対策のための設備(スノーシェッド)を整備するものです。 |
裨益効果 |
今回の協力により、幹線道路の運輸交通の安全確保を通じた国内産業の輸出競争力の強化を図り、もって運輸インフラ維持管理と地域間格差の是正に寄与することが期待されます。 |
道路維持管理機材整備場改善計画 |
実施年度 |
平成28年度 |
供与限度額 |
4.41億円 |
案件概要 |
この協力は、キルギス国内の6か所の道路維持管理局に対し、道路維持管理機材のメンテナンスのための機器や工具を供与するものです。 |
裨益効果 |
今回の協力により、同国の陸上交通網の管理能力の強化を図り、もって運輸インフラの維持管理と地域間格差の是正に寄与することが期待されます。 |
電子政府システム設立のための国家統一住民登録支援計画(UNDP連携) |
実施年度 |
平成28年度 |
供与限度額 |
6.49億円 |
案件概要 |
この協力は、遠隔地における効率的な情報収集に必要な機材を搭載した専用車やICT機材を供与するものです。 |
裨益効果 |
この協力を通じて、キルギスにおける公正な選挙運営及び電子化政府の基盤となる国家統一住民登録制度の構築及び円滑な運営を支援することにより、同国の民主主義の定着を後押しする持続的かつ均衡のとれた経済成長を支援し、もって地域間格差の是正に寄与することが期待されます。 |
学校安全プログラム支援計画(UNICEF連携) |
実施年度 |
平成28年度 |
供与限度額 |
1.28億円 |
案件概要 |
この協力は、学校の安全強化のための能力強化や研修用資料の作成、防災教育用資料の作成、警報システム等の設置や防災用品の供与、学校防災に関する啓発活動等を行うものです。 |
裨益効果 |
今回の協力により、キルギスにおける学校防災関係機関の能力強化、学校等の公共機関の安全性確保のための体制強化等を行うことにより、キルギスの学校防災強化に向けた体制を整備し、もって同国の社会インフラの再構築に寄与することが期待されます。 |
中央アジアにおける総合的なリスク管理能力及び地域協力強化計画(UNDP連携)
(カザフスタン、キルギス、タジキスタン及びトルクメニスタン対象) |
実施年度 |
平成28年度 |
供与限度額 |
6.16億円(4か国対象) |
案件概要 |
中央アジア地域では、人的・経済的被害をもたらす自然災害(地震、雪崩等)が頻発しており、地域内での協力した対応が必要となっています。今回の協力では、統一的な災害モニタリング・早期警報システムの構築、緊急対応ネットワークの拡張・強化及び防災対策担当省庁職員の能力強化等を行います。 |
裨益効果 |
今回の協力により、防災・災害対応能力の強化及び中央アジア地域の防災分野における地域協力の促進が図られ、もって同地域の災害リスクの削減に寄与することが期待されます。 |
人材育成奨学計画 |
実施年度 |
平成28年度 |
供与限度額 |
2.31億円 |
案件概要 |
この協力は、キルギスの若手行政官等が、日本の大学に留学するために必要な経費等を供与するものです。 |
裨益効果 |
今回の協力により、キルギスの将来を担う人材が、同国の経済社会開発に必要とされる専門知識を修得するとともに、我が国に対する理解を深めることが期待されます。 |
中央アジアにおける薬物・犯罪に対する国境連絡事務所設置及び越境協力強化計画(国連連携/UNODC実施)
(ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス及びタジキスタン対象) |
実施年度 |
平成27年度 |
供与限度額 |
2.96億円(4か国対象) |
案件概要 |
この協力は、UNODCを通じて、国境管理体制が脆弱な中央アジア諸国において、国境連絡事務所の新設及び機材整備並びに治安機関職員の能力強化等を実施することにより、中央アジア諸国の国境管理、麻薬対策の強化を行うものです。 |
裨益効果 |
今回の協力を通じて中央アジア諸国の国境管理、麻薬対策の強化を支援することにより、中央アジア諸国の平和と安定に寄与するとともに、中央アジア域内協力の推進に貢献することが期待されます。 |
マナス国際空港機材整備計画 |
実施年度 |
平成27年度 |
供与限度額 |
16.30億円 |
案件概要 |
この協力は、キルギス最大の国際空港であるマナス国際空港に、計器着陸装置等の航空保安機材や航空機牽引機、滑走路除雪車等の地上支援機材を供与するものです。 |
裨益効果 |
今回の協力により、低視界時の航空機運航の安全性及び信頼性の向上を図り、もって運輸インフラの維持管理と地域間格差の是正に寄与することが期待されます。 |
無償資金協力 |
実施年度 |
平成27年度 |
供与限度額 |
1億円 |
案件概要 |
この協力は、キルギスの要望や開発ニーズに基づき、経済社会開発のために必要な資機材を供与するものです。 |
裨益効果 |
今回の協力により、我が国の中小企業製品を供与することを通じ、キルギスにおいて、我が国の中小企業製品に対する認知度の向上を図り、継続的な需要を創出し、我が国の中小企業の海外展開を力強く支援することが期待されます。 |
バッタ管理対策改善計画
(キルギス、タジキスタン及びアフガニスタン対象) |
実施年度 |
平成27年度 |
供与限度額 |
5.96億円(3か国対象) |
案件概要 |
この協力は、キルギス、タジキスタン及びアフガニスタンの各地域において、バッタ駆除活動及び大量発生防止を目的とした調査・分析を行うための機材を供与し、各国全土を対象とした越境地域協力・連携体制の構築、研修及び域外視察を実施することにより、バッタによる農作物被害への各国の対応能力の向上を図るものです。 |
裨益効果 |
今回の協力を通じて、害虫対策能力の強化、地域全体の農業生産性の向上、及び地域住民の食糧安全保障と生活生計環境の改善に寄与し、もって、中央アジア全体の経済発展及び民生安定化並びに我が国との関係強化に貢献することが期待されます。 |
人材育成奨学計画 |
実施年度 |
平成27年度 |
供与限度額 |
2.13億円 |
案件概要 |
この協力は、キルギスの若手行政官等が、日本の大学に留学するために必要な経費等を供与するものです。 |
裨益効果 |
今回の協力により、キルギスの将来を担う人材が、同国の経済社会開発に必要とされる専門知識を修得するとともに、我が国に対する理解を深めることが期待されます。 |
2015年から2017年までの選挙における投票者本人確認手続自動化計画(UNDP連携) |
実施年度 |
平成27年度 |
供与限度額 |
7.40億円 |
案件概要 |
UNDPを通じて、キルギス全土を対象に,選挙の際の投票者本人の確認手続を自動化するための機材の供与を行うとともに、これらの機材を利用するキルギス中央選挙管理委員会及び国家登録局職員の能力強化を行う。 |
裨益効果 |
2015年に予定されているキルギス共和国議会選挙、2016年の地方選挙及び2017年の大統領選挙が公平かつ透明に実施されることに寄与することが見込まれる。また、キルギスの民主主義の定着に寄与することが期待される。 |
紛争地域における母子保健強化を通じた平和促進計画(UNICEF連携) |
実施年度 |
平成26年度 |
供与限度額 |
2.54億円 |
案件概要 |
キルギス共和国南部は、同国内でも貧困率が高く、複雑な民族構成のため社会が不安定化しやすい状況にあり、2010年には大規模な民族衝突が発生し、約400人の死者、多くの国内外避難民が発生しました。この衝突により、保健医療体制の脆弱さが露呈した同国南部の国境地域にある3州(オシュ州、ジャララバード州及びバトケン州)、また、同じように民族衝突が発生する危険度が高い北部イシククリ州では、保健医療を含む社会サービスの不備や、民族・地域間による医療資源の格差が問題となっています。
また、キルギス共和国の乳幼児死亡率、妊産婦死亡率は高い水準にあり、特に本案件の対象地域(オシュ州、ジャララバード州、バトケン州及びイシククリ州)ではキルギス国内の平均よりも高くなっています。これは衛生設備を含む基礎的な医療施設の欠如、医療従事者の未熟な技術、知識の不足等に起因しています。
この協力は、UNICEFとの連携により、対象となる医療施設において、トイレ等の衛生設備の改修や医療機材の整備、医療従事者への研修を行うものです。更に、タジキスタン共和国国境地域の緊急医療体制の構築を目指します。
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裨益効果 |
今回の協力により、対象地域の医療従事者が必要な知識や技術を習得し、また医療施設の改修・医療機材の整備が実施されることで、周産期、新生児ケア、緊急医療技術が向上し、乳幼児死亡率、妊産婦死亡率が引き下げられることが期待されます。さらに、地域間の医療へのアクセスの格差が是正されることにより、キルギス共和国の平和構築に貢献することも期待されます。 |
オシュ州、ジャララバード州及びタラス州道路維持管理機材整備計画 |
実施年度 |
平成26年度 |
供与限度額 |
24.91億円 |
案件概要 |
内陸国であるキルギスでは、人や物資の輸送の約95%を道路交通に依存しており、国内の道路網が国民生活において重要な機能を果たしています。しかし、同国の道路の大部分は旧ソ連時代のもので、1991年の独立以降、整備・改修が不十分であり、道路状況の悪化は、キルギスの経済成長の阻害要因となっています。
今回の協力の対象であるオシュ州、ジャララバード州は2010年民族衝突の発生地域であり、タラス州は他地域に比べてドナー支援が少なく、開発が遅れた地域であることから、道路整備による開発の促進が喫緊の課題です。
このような状況を改善するため、今回の協力では、道路補修機材や除雪・融雪機材等を整備し、オシュ、ジャララバード、タラス3州内の主要道路及び重要な幹線道路であるビシュケク・オシュ間の道路において、道路の維持管理が適切に行われ、移動・輸送が効率化されることを目指します。
|
裨益効果 |
こうした道路状況の改善により、地域の交通が改善され、地域の社会・経済が活性化されることが期待されます。 |
人材育成奨学計画 |
実施年度 |
平成26年度 |
供与限度額 |
1.97億円 |
案件概要 |
この協力は、キルギスの若手行政官等が日本の大学に留学するために必要な経費等を供与するものです。我が国はキルギスに対し、同国の民主主義の定着を後押しするとともに、持続的かつ均衡のとれた経済成長を実現すべく、人材育成等の支援を行っています。 |
裨益効果 |
今回の協力により、キルギスの将来を担う人材が同国の経済社会開発に必要とされる専門知識を修得するとともに、我が国に対する理解を深めることが期待されます。 |
中央アジア国境連絡事務所設立計画(UN連携、実施機関UNODC)
(中央アジア地域3か国(ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン)対象) |
実施年度 |
平成25年度 |
供与限度額 |
1.41億円(3か国対象) |
案件概要 |
中央アジア諸国では、脆弱な国境管理等を背景に、隣接するアフガニスタンからの麻薬、武器、テロリスト等が流入し深刻な問題となっています。特にアフガニスタンからの麻薬が中央アジア諸国を経由してロシアや欧州に流れていることが報告されており、アフガニスタンとの国境及び中央アジア諸国間の国境管理能力の強化が望まれています。
この協力は、キルギス・ウズベキスタン国境通過地点1か所、ウズベキスタンとタジキスタンの対アフガニスタン国境通過地点2か所に、関係国の国境管理当局職員が常駐する連絡事務所を設立し、国境管理職員の人材育成と各国間の意思疎通・連携を促進することにより、麻薬密輸、武器密輸、人身売買の対策強化を図るものです。
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裨益効果 |
この協力により、中央アジア地域3か国の国境管理能力の強化と各国間の連携が図られることで、中央アジア地域における密輸やテロ等の潜在的脅威の低減に寄与し、さらには中央アジアの地域協力を推進するために実施している「中央アジア+日本」対話においても議論しているアフガニスタン情勢を見据えた同地域の安定化につながることが期待されます。 |
人材育成奨学計画 |
実施年度 |
平成25年度 |
供与限度額 |
2.12億円 |
案件概要 |
この協力は、キルギスの若手行政官等が日本の大学に留学するために必要な経費等を供与するものです。我が国はキルギスに対し、同国の民主主義の定着を後押しし、かつ持続的かつ均衡のとれた経済成長を実現すべく、人材育成等の支援を行っています。 |
裨益効果 |
今回の協力により、キルギスの将来を担う人材が同国の経済社会開発に必要とされる専門知識を修得するとともに、我が国に対する理解を深めることが期待されます。 |
ビシュケク-オシュ道路クガルト川橋梁架け替え計画 |
実施年度 |
平成25年度 |
供与限度額 |
11.96億円 |
案件概要 |
内陸国であるキルギスでは、人や物資の輸送の約95%を道路交通に依存しており、国内の道路網が国民生活において重要な機能を果たしています。しかし、キルギスの道路の大部分は旧ソ連時代に完成されたもので、1991年の独立以降、道路や橋梁等の整備・改修が十分に行われず、老朽化が深刻な問題となっています。
今回の協力の対象であるクガルト川橋梁は、キルギスの首都ビシュケクと第二の都市オシュを結ぶ重要幹線道路上に位置しています。交通量が非常に多いにも関わらず、建設から40年以上経過しているため老朽化や損傷が激しく、キルギス政府も、国内で最も緊急に改修を必要とする橋梁の1つに位置付けています。
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裨益効果 |
このような状況を改善するため、今回の協力では、クガルト川橋梁を架け替えることにより、対象橋梁上及びビシュケク-オシュ道路上の円滑な交通の実現を図ります。これにより、沿線地域の社会・経済が活性化されることが期待されます。 |
中小企業を活用したノン・プロジェクト無償資金協力 |
実施年度 |
平成24年度 |
供与限度額 |
1億円 |
案件概要 |
この協力は、2月27日に行われた日・キルギス首脳会談で安倍晋三内閣総理大臣から表明された、キルギスの民主化と開かれた国づくり及び持続的かつ均衡のとれた経済成長への支援として、キルギスに対し、同国が必要とする資機材を購入するための資金を供与するものです。
また、この協力において、我が国の中小企業が生産した製品を供与することにより、今後の同国への中小企業の展開の足がかりになることが期待されます。 |
裨益効果 |
この協力の実施により、キルギスの経済社会開発努力の促進に貢献することが期待されます。 |
ビシュケク-オシュ道路クガルト川橋梁架け替え計画(詳細設計) |
実施年度 |
平成24年度 |
供与限度額 |
0.52億円 |
案件概要 |
内陸国であるキルギスでは、人や物資の輸送の約95%を道路交通に依存しており、国内の道路網が国民生活において重要な機能を果たしています。しかし、キルギスの道路の大部分は旧ソ連時代に完成されたもので、1991年の独立以降、道路や橋梁等の整備・改修が十分に行われず、老朽化が深刻な問題となっています。
今回の協力の対象であるクガルト川橋梁は、40年以上前に建設されており、キルギスの首都ビシュケクと第二の都市オシュを結ぶ重要幹線道路上に位置し、交通量が非常に多いにも関わらず、老朽化や損傷が激しく、危険な状態にあります。キルギス政府も、同橋梁を国内で改修を必要とする橋梁の中で最も緊急度の高い橋梁の1つに位置付けており、早急な対応を必要としています。
このような状況を改善するため、今回の協力では、クガルト川橋梁を架け替えることにより、対象橋梁上及びビシュケク-オシュ道路上の円滑な交通の実現を図ります。
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裨益効果 |
今回の協力の実施により、沿線地域の社会・経済が活性化されることが期待されます。 |
災害対応・リスク評価能力強化及び地域協力対話促進計画(国連開発計画(UNDP)連携) |
実施年度 |
平成24年度 |
供与限度額 |
2.04億円 |
案件概要 |
キルギスは、国土の約95%が山地でそのうち40%が3,000メートル以上の高山です。同国では国内全域で地震、地滑り、雪崩、洪水等の様々な自然災害が多数発生しており、年間の平均被害総額は少なくとも3,500万ドル(GDP比1.0~1.5%)、被災世帯は約2,000に達し、同国の経済発展と国民の暮らしに大きな影響を与えています。
この協力は、キルギス政府の要請に応え、UNDPとの連携により、キルギス全土を対象とする災害対応・リスク評価能力強化のための機材供与、人材育成及び住民を対象とした啓発活動を行うものです。
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裨益効果 |
災害リスク軽減のための中央アジア域内協力強化を促進することにより、同域内の災害対応・防災に寄与することも期待されます。 |
人材育成奨学計画 |
実施年度 |
平成24年度 |
供与限度額 |
2.14億円 |
案件概要 |
この協力は、キルギスの若手行政官等が日本の大学に留学するために必要な経費等を供与するものです。キルギスは、地政学上重要な中央アジア地域に位置し、我が国の対中央アジア政策にも協力的な親日国として重要な国です。我が国は同国に対し、市場経済化に基づく経済成長を通じた貧困削減の促進に向けて、人材育成等の支援を行っています。 |
裨益効果 |
今回の協力により、キルギスの将来を担う人材が専門知識を修得し、同国の経済社会開発に活かしていくとともに、我が国に対する理解を深めることが期待されます。 |
基礎教育整備計画(ユニセフ連携) |
実施年度 |
平成23年度 |
供与限度額 |
3.77億円 |
案件概要 |
キルギスでは、独立後20年以上経った現在も旧ソ連時代に建設された教育施設が使用されており、その多くが改修されず老朽化しています。特に南部地域は2010年6月に発生した民族間衝突により大きな被害を受けており、子ども達が安心して学習する環境を早急に整える必要があります。
本件協力は、キルギス政府の要請に応え、ユニセフとの連携により、キルギス南部の3州(オシュ州、ジャララバード州、バトケン州)の50の学校や幼稚園を改修し、机・いすや黒板等の教室家具、トイレや手洗い場を整備するとともに、特にニーズが高い30の学校には暖房設備を整備するものです。また、児童や生徒の衛生教育に関する啓発活動や民族間の融和活動を行い、安全な学校生活の推進を目指します。
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裨益効果 |
本件協力により、約25,000人の児童や生徒が適切な環境で学習し、衛生的・健康的な生活を送るための知識を身に付けることに寄与するとともに、子ども達や対象地区の住民が多民族共存社会への理解を深め、紛争の予防や南部地域の安定化に貢献することが期待されます。 |
体育庁柔道器材整備計画(一般文化無償) |
実施年度 |
平成23年度 |
供与限度額 |
0.69億円 |
案件概要 |
キルギスでは、2010年6月に同国南部で大規模な民族衝突が発生し、多くの青少年が犠牲になりました。24歳以下の青少年が約50%を占める同国では、社会の不安定化に繋がる青少年問題への対応を優先課題として、スポーツを通じた青少年の健全育成に取り組んでいます。特に、柔道については身体とともに精神も鍛錬するものとして、青少年を中心に競技者が増加しています。
この計画は、畳等が不足し安全に柔道の練習・試合が行えないキルギス国内の練習場に柔道器材を整備するものです。 |
裨益効果 |
この計画の実施により、柔道を通じた青少年の健全育成を促進するとともに、我が国との交流が促進され、対日関心が向上するものと期待されます。 |
人材育成奨学計画 |
実施年度 |
平成23年度 |
供与限度額 |
2.18億円 |
案件概要 |
キルギスは、地政学上重要な中央アジア地域に位置し、我が国の対中央アジア政策に協力的な親日国として重要な国です。我が国は、キルギスとの間に人権、民主主義、市場経済等の普遍的価値を共有できる関係を築くという観点から、同国に対し、人材育成等による民主化・市場経済化支援を行ってきています。
この計画は、キルギスの若手行政官等が日本の大学に留学するために必要な経費等を供与するものです。 |
裨益効果 |
この協力の実施によりキルギスの将来を担う人材が専門知識を修得し、同国の経済社会開発に活かしていくとともに、我が国に対する理解を深めることが期待されます。 |
出入国管理システム近代化計画(IOM連携) |
実施年度 |
平成23年度 |
供与限度額 |
1.31億円 |
案件概要 |
キルギスでは、2010年4月の政変以後、治安情勢が不安定なまま推移しています。また、近年、国境管理体制が脆弱なため、テロ・麻薬対策の強化が課題の一つとなっています。
本件協力は、キルギス政府とIOMの要請に応え、主要な国境拠点での出入国管理・審査等のための出入国管理情報システムや研修用機材を整備し、出入国管理に携わるスタッフの人材育成を支援するものです。
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裨益効果 |
本件協力により、年間約300万人の出入国者に対するより迅速かつ適切な出入国審査や情報管理が可能になることが期待されます。出入国管理能力が強化され、キルギス国内の治安維持や紛争予防に貢献すると共に、周辺諸国への不安定要因の波及も阻止し、中央アジア地域全体の安定・繁栄に資することが期待されます。 |
キルギス南部における避難民及び帰還民コミュニティの帰還・再統合プログラム(UNHCR連携) |
実施年度 |
平成22年度 |
供与限度額 |
6.10億円 |
案件概要 |
キルギスでは、2010年6月に南部のオシュ市でキルギス系とウズベク系の住民の間で衝突が発生し、大規模な暴動へと発展しました。この騒乱で、7月5日までに死者は300名以上(保健省発表による)、負傷者は2,300名以上にのぼり、約75,000人が隣国ウズベキスタンへ難民として逃れ、約30万人がキルギスで国内避難民となりました。衝突は鎮静化しましたが、住居が破壊されたために帰還できない避難民がおり、冬が来る前の早急な住居の復旧が急務となっています。
この協力は、キルギス政府とUNHCRの要請に答え、オシュ州とジャララバード州で損壊又は全壊した住居を修繕または再建するための資機材を避難民に提供するものです。また、民族間の協調を促進するプログラムを実施し、政府関係機関による社会・行政サービスの提供実施状況をモニタリングします。
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裨益効果 |
この協力により、約37,500人が帰還し、地域コミュニティ間の協調関係が回復し、キルギス政府が進める復興・開発計画の実施へ繋がることが期待されています。 |
イシククリ州・チュイ州道路維持管理機材整備計画 |
実施年度 |
平成22年度 |
供与限度額 |
9.74億円 |
案件概要 |
内陸国であるキルギスではその運輸、交通の95パーセントを道路交通に依存しており、中央アジア地域を結ぶ域内交通手段また地域住民の生活道路としても重要な機能を担っています。しかしながら、約19,000キロメートルに及ぶ公道では、舗装率が約40パーセントと低く、都市間を結ぶ幹線道路にも陥没や路肩の損傷等が散見され、年間約200キロメートルの道路が機能を失っており、市民生活、経済開発の重要な阻害要因となっています。所管の運輸通信省が保有する機材の多くは耐用年数を超えており、事業に多大な支障を来しています。
このような状況を改善するため、「イシククリ州・チュイ州道路維持管理機材整備計画」は、道路修復機材、除雪機材、災害復旧機材といった道路維持管理のための機材を整備するために必要な資金を提供するものです。
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裨益効果 |
この協力により、質が高く適切な補修作業や舗装の打換え等実施できるようになり、道路状況の改善により、地域間の交通が改善され、住民の生活環境が向上することが期待されます。 |
人材育成奨学計画 |
実施年度 |
平成21年度 |
供与限度額 |
2.49億円 |
案件概要 |
キルギスは、中東、南アジア等に隣接し、地政学上重要な中央アジア地域に位置する重要な国であり、我が国の対中央アジア政策にも協力的な親日国です。我が国は、人権、民主主義、市場経済等の普遍的価値を共有できる関係を築くという観点から、同国に対し、人材育成等により、民主化・市場経済化支援を行ってきています。
本件協力は、キルギスの若手行政官等が日本の大学に留学するために必要な経費等を供与するものです。 |
裨益効果 |
キルギスの将来を担う人材が専門知識を修得し、同国の経済社会開発に活かしていくとともに、我が国に対する理解を深めることが期待されます。 |
チュイ州橋梁架け替え計画 |
実施年度 |
平成20年度 |
供与限度額 |
6.35億円 |
案件概要 |
キルギスを含む中央アジア地域は、ロシア、中国、中東、南アジアに隣接し、地政学上重要な位置にあり、また、キルギスは親日的な国でもあります。我が国は、同国の市場経済化と経済の持続的成長のため、基礎生活分野、経済インフラの整備等に重点を置いて支援を行ってきています。
本計画は、同国の首都ビシュケクと隣国カザフスタン等を結ぶ国際幹線道路上の老朽化している3橋梁((1)アラメジン橋、(2)アラアルチャ橋及び(3)ケンブルン橋)の架け替えを行うものです。
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裨益効果 |
本件協力により、国際幹線道路としての交通・輸送の安全が確保(橋梁耐荷力24~28トン→41トン)され、また、橋面の平坦性が向上し、通過速度5~10キロメートル/時が60キロメートル/時に上がり、物的・人的交流が促進され、キルギスのみならず、中央アジア周辺地域の社会経済活動が活性化されることが見込まれます。 |
人材育成奨学計画 |
実施年度 |
平成20年度 |
供与限度額 |
2.94億円 |
案件概要 |
・本計画の内容
本計画は、中央政府等の若手行政官最大20名が、日本の大学院において、公共政策、経済、国際関係、農業、情報通信、環境政策の分野で学位取得等を目的として留学するのに対して必要な経費を支援するものである。
・本計画の必要性
キルギスでは、2005年3月、独立当初より続いたアカーエフ政権が崩壊し、バキ-エフ政権が誕生した。新政権は、民主化及び市場経済化を進める一方で、旧政権での問題とされた腐敗の防止に取り組むべく、行政改革を推進しており、効果的で透明性の高いガバナンスを最重要課題の1つとしている。また、国家公務員法を制定し、日本の人事院を見本として国家公務員庁を設置しており、公務員制度の改革を重視している。
こうした状況の下、キルギス政府は、人材育成における留学の果たす重要な役割に鑑み、「人材育成奨学計画」を策定し、我が国に対して無償資金協力を要請してきたものである。
なお、この計画は、地方自治を含む行政改革の必要性から、地方公務員も含めている。 |
裨益効果 |
本計画の実施により育成される人材が、将来、各分野のリーダーとしてキルギスの抱える諸問題の解決に貢献するとともに、今後の日・キルギス両国間の友好関係の架け橋となることが期待される。 |
チュイ州橋梁架け替え計画 |
実施年度 |
平成19年度 |
供与限度額 |
4.76億円 |
案件概要 |
・本計画の内容
キルギス政府が、同国北部地域のチュイ州にある首都ビシュケクと隣国カザフスタン及び中国を結ぶアジア・ハイウェイ上の老朽化している橋梁(アラメジン橋、アラアルチャ橋及びケンブルン橋)の架け替えを行うための資金を供与するもの。
・本計画の必要性
キルギスは、2006年に「国家開発戦略」を策定し、安定した経済成長を図るための輸送インフラの整備を重点項目として掲げている。具体的には、生産物や商品の輸送コストを最小限に抑え、地域や地方市場へのアクセスを確保するために道路状況をより高い水準にすることとし、また、中央アジア地域の生産物・サービス市場及び国内の工業・商業の中心地と互いに国際回廊で結ぶとしている。また、同国内の国際幹線道路は、アジア・ハイウェイ構想に含まれており、アジア全体の物流の円滑化、経済の発展を図るために必要な国際幹線道路網と位置づけられている。しかしながら、同国は1991年の独立後の経済の低迷などによって道路・橋梁の改修、架け替えが十分に行われず、老朽化が進んでいる。この結果損傷の著しい道路インフラは、観光、農業、鉱業等の開発に不可欠な輸送の大きな障害となっており、経済成長の阻害要因となっている。
本計画の対象橋梁のアラメジン橋及びアラアルチャ橋は隣国のカザフスタンへと続くアジア・ハイウェイ(AH5号)に位置し、近隣する市場への大型車両の交通が多く、上下部工とも損傷が激しいことに加え、基礎部は洗掘が進んでおり、橋面状態も悪く、通過する車両は減速せざるを得ない状況にある。ケンブルン橋は隣国中国を結ぶアジア・ハイウェイ(AH61号)に位置し、近隣住民が利用する生活道路であることから交通量は多く、また上下線で分離架橋されており、それに起因する交通事故も多発している。3橋とも架橋後40年以上が経過し、老朽化や河川の浸食により落橋の危険性が高く、不安定な状態となっている。
このような状況の下、同国政府は、物流の最重要路線に位置する3橋梁を架け替えることにより、中央アジア地域の交通・輸送が安全かつ安定的に確保されるとともに、沿線住民の利便性を改善するために必要な資金につき、我が国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
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裨益効果 |
本計画の実施により、3橋の橋梁耐荷力((23.5~28.4トン)→40.9トン)が増大するとともに、橋面の平坦性が向上し、通過速度(5~10キロメートル毎時)が60キロメートル毎時に上がる(アラメジン橋及びアラアルチャ橋)。交通容量(1,900台毎時)→2,270毎時に増加するとともに道路線形等が改良され、交通事故誘発の要因が除去される(ケンブルン橋)。
同国の社会・経済活動の活性化、貧困削減に資するとともに、国際幹線道路としての機能が向上することにより、中央アジアの物流の円滑化、経済の発展に寄与することが期待される。 |
人材育成奨学計画 |
実施年度 |
平成19年度 |
供与限度額 |
2.99億円 |
案件概要 |
・本計画の内容
本計画は、中央政府及び地方政府の若手行政官20名を対象に、日本の大学院における学位取得等を前提とした留学に対して必要な経費を支援するものである。
・本計画の必要性
キルギスでは、2005年3月、独立当初より続いたアカエフ政権が崩壊し、バキ-エフ政権が誕生した。新政権は、民主化及び市場経済化を進める一方で、旧政権での問題とされた腐敗の防止に取り組むべく、行政改革を推進しており、効果的で透明性の高いガバナンスを最重要課題の1つとしている。また、国家公務員法を制定し、日本の人事院を見本として国家公務員庁を設置しており、公務員制度の改革を重視している。
こうした状況の下、キルギス政府は、人材育成における留学の果たす重要な役割に鑑み、人材育成奨学計画を策定し、我が国に対して無償資金協力を要請してきたものである。
なお、この計画は、地方統治を含む行政改革の必要性から、地方公務員も含めている。 |
裨益効果 |
本計画の実施により育成される人材が、将来、各分野のリーダーとしてキルギスの抱える諸問題の解決に貢献するとともに、今後の日・キルギス両国間の友好関係の架け橋となることが期待される。 |
ナリン州道路維持管理用機材整備計画 |
実施年度 |
平成18年度 |
供与限度額 |
5.72億円 |
案件概要 |
キルギス共和国は中央アジアの北東部に位置する内陸国である。道路交通は、貨物及び旅客とも9割以上のシェアを占める交通手段となっており、重要な経済基盤である。しかしながら、1991年の独立後、経済低迷により適切な道路維持管理が行われておらず路面状況が著しく悪化しており、また道路整備機材の老朽化・故障のため、降雪後の除雪、雪崩や雪解け水による土砂崩れの復旧等においても多大な困難が生じており、国民の生活に必要な物資の輸送だけでなく周辺国との交易にも支障をきたし、経済成長のボトルネックとなっている。
このような背景の下、キルギス共和国政府は我が国に対し、ナリン州における幹線道路改修に必要な建設機材整備のために必要な資金につき、我が国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。 |
裨益効果 |
本件供与機材の活用により、ナリン州内の幹線道路の路面状況が改善し、国際道路としての機能が向上し、生産物資・農産物・畜産等の円滑な物流が確保され、社会経済活動が活発化することにより、ナリン州の貧困軽減、生活環境改善にも資することが期待される。 |
人材育成奨学計画 |
実施年度 |
平成18年度 |
供与限度額 |
3.34億円 |
案件概要 |
キルギスでは、1991年の独立当初より14年間続いたアカエフ政権は、2005年3月に崩壊し、バキエフ政権が誕生した。新政権は、民主化及び市場経済化を進める一方で、旧政権での問題とされた腐敗の防止に取り組むべく、行政改革を推進しており、世界銀行が提唱する「包括的開発フレーム」を受け入れており、「効果的で透明性の高いガバナンス」を重要目標の1つとしている。また、国家公務員法を制定し、日本の人事院を見本として国家公務員庁を設置しており、公務員制度の改革を進めていく方向である。
このような状況の下、キルギス政府は、人材育成における留学制度の果たす重要な役割に鑑み、人材育成奨学計画を策定し、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
この計画は、地方統治も含む行政改革の必要性から、地方公務員も含めた公務員20名を対象としており、日本の大学院における学位取得を前提とした留学に対して経費を支援するものである。
なお、特にキルギス政府として人材育成が必要な分野として、公共政策、経済、国際関係、情報技術、農業政策、環境政策を挙げている。 |
裨益効果 |
この計画の実施により育成される人材が、将来、各分野のリーダーとして、キルギスの抱える諸問題の解決に貢献するとともに、今後の日・キルギス両国間の友好関係の架け橋となることが期待される。 |
食糧増産援助 |
実施年度 |
平成16年度 |
供与限度額 |
2億円 |
案件概要 |
旧ソ連邦崩壊後の1991年に独立したキルギスは、市場化経済に向けた経済改革を推し進めているが、石油などの天然資源を持たず特筆する産業がないことから、経済は低迷している。国土の半分近くが海抜3000メートルを超える山岳地帯であるため、農地は国土の7%に過ぎないが、同国の経済は農業に大きく依存しており、農業生産はGDPの4割を占めている。しかしながら、農村での貧困層は増大しており、独立直後20%程度であった貧困層は、現在は6割にまで拡大しており、農業の発展が重要課題となっている。しかしながら、旧ソ連時代の分業体制の中で畜産業が重点的に行われていたために、穀物生産は重視されていなかったことに加えて、独立後、農業機械の更新が行われなくなったために、穀物生産は減少しており、現在では主食である小麦の自給率も5割となっている。このため、貧困削減と併せて食糧安全保障も重要課題となっている。特に、キルギスが保有するコンバインの多くは、10年以上前に調達されたもので、老朽化が著しく、収穫ロスも2~3割と非常に高いため、生産量の向上に支障をきたしている。このような状況の下、キルギス政府は主要作物である小麦の食糧増産を目的として、農業機材調達に必要な資金につき、わが国に対し、無償資金協力を要請してきたものである。 |
裨益効果 |
わが国は、食糧生産の向上を目指す開発途上国の自助努力を支援するために、食糧増産援助を実施しており、この計画の実施により、キルギスにおける小麦の早期の自給達成に寄与することが期待される。 |
食糧増産援助 |
実施年度 |
平成16年度 |
供与限度額 |
2億円 |
案件概要 |
旧ソ連邦崩壊後の1991年に独立したキルギスは、市場化経済に向けた経済改革を推し進めているが、石油などの天然資源を持たず特筆する産業がないことから、経済は低迷している。国土の半分近くが海抜3000メートルを超える山岳地帯であるため、農地は国土の7%に過ぎないが、同国の経済は農業に大きく依存しており、農業生産はGDPの4割を占めている。しかしながら、農村での貧困層は増大しており、独立直後20%程度であった貧困層は、現在は6割にまで拡大しており、農業の発展が重要課題となっている。しかしながら、旧ソ連時代の分業体制の中で畜産業が重点的に行われていたために、穀物生産は重視されていなかったことに加えて、独立後、農業機械の更新が行われなくなったために、穀物生産は減少しており、現在では主食である小麦の自給率も5割となっている。このため、貧困削減と併せて食糧安全保障も重要課題となっている。特に、キルギスが保有するコンバインの多くは、10年以上前に調達されたもので、老朽化が著しく、収穫ロスも2~3割と非常に高いため、生産量の向上に支障をきたしている。このような状況の下、キルギス政府は主要作物である小麦の食糧増産を目的として、農業機材調達に必要な資金につき、わが国に対し、無償資金協力を要請してきたものである。 |
裨益効果 |
わが国は、食糧生産の向上を目指す開発途上国の自助努力を支援するために、食糧増産援助を実施しており、この計画の実施により、キルギスにおける小麦の早期の自給達成に寄与することが期待される。 |
国営放送局番組制作機材整備計画 |
実施年度 |
平成16年度 |
供与限度額 |
6.81億円 |
案件概要 |
同国国営放送局は、独立以前はモスクワ放送の1支局であったが、91年の独立以後に、現在の組織に改編され、現在、キルギス全土にキルギス語で放送を行う唯一の放送局となっている。現在、同局で使用している主要な放送機材は、既に製造から15年以上が経過しており、保守用部品等の入手も不可能になっており、これら放送機材の運用体制は限界に達している。
このため、同国では、1995年にわが国が実施した開発調査「全国ラジオ・テレビ放送網整備計画」の提案を踏まえ、2002年に、同国の放送サービスの改善・強化を図ることを目的とした「ラジオ・テレビジョン放送網近代化計画」を策定し、放送サービスの改善に取り組んでいる。
しかしながら、保有している放送機材が不足しているため、正確・迅速なニュース制作等の番組制作上の需要を十分に満たすことができないことに加え、既存の機材では、番組の編集等の番組制作に支障を生じている。
このような状況下で、キルギス政府は国営放送局の機能回復を図り、効率的な番組制作を行うことを目的として、「国営放送局番組制作機材整備計画」を策定し、この計画の実施に必要な番組制作機材等の購入に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。 |
裨益効果 |
本計画の実施により、国営放送局の機能回復が図られるとともに、キルギス語による自主制作番組の拡大が可能となる。これにより、同局では、地方の社会問題や文化等を伝える番組制作を行う予定であり、自然災害、事故・事件、社会的催物等の情報を地域住民に即時に伝達することが可能となる。また、ニュース制作等において、公正で中立的な番組の制作を行うことが可能となり、同国における民主化の促進に寄与することが期待される。 |
地方小児医療機材整備計画 |
実施年度 |
平成15年度 |
供与限度額 |
3.99億円 |
案件概要 |
キルギスでは、旧ソ連時代からの独立後、民主化・市場経済化を推進しているが、経済状況の悪化により国民の保健衛生状況に悪影響を及ぼしており、特に母子保健分野においては、乳児死亡率が近隣諸国より高い水準にあるため、母子に対する保健医療の改善が急務となっている。
このため、キルギス国政府は保健医療改善計画「マナス保健計画」を1996年に策定し、基礎医療を中心とした新しい医療体制の構築等により、母子保健にかかる保健指標の改善および地域間格差の是正を図ることとしている。
このような状況の下、キルギス国政府は地方の母子保健医療水準の向上を目的として、「地方小児病院医療機材整備計画」を策定し、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。 |
裨益効果 |
この計画の実施により、小児部門の診断に必要な医療機材が調達され、検査項目・件数が増加するなどの診断能力の向上のほか、対象施設であるビシュケク3病院を頂点としたキルギス全体の医療体制が整備されることにより、小児医療サービスの向上が期待される。 |
国立図書館に対する文化無償 |
実施年度 |
平成15年度 |
供与限度額 |
0.42億円 |
案件概要 |
国立図書館は、約600万点の図書、12世紀以降に出版された古文書、17世紀以降に発行された新聞、雑誌、地図等を所蔵しており、これら蔵書の修復保存作業、閲覧サービス等を行っているほか、図書目録の印刷・製本等出版事業も行う等、キルギスにおける研究、啓蒙活動の中心的役割を担っている。また、同図書館は、日本関連図書を約800冊所蔵しており、同国における日本研究、日本文化普及にも貢献している。しかしながら、このような活動のために同図書館が所有しているマイクロフィルム機材、印刷機材は老朽化が著しく、機材の整備が急務となっているが、同国の厳しい経済情勢下においては、同図書館に対する予算には限界があり、必要な機材の調達が極めて困難な状況となっている。
このような状況の下、キルギス政府は、国立図書館がマイクロフィルム機材および印刷機材を購入するために必要な資金につき、わが国政府に対して文化無償協力を要請してきたものである。 |
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