ODA(政府開発援助)

令和3年4月15日
経済社会開発計画
実施年度 令和2年度
供与限度額 1億円
案件概要  本計画はクリビ市零細漁業センターに対して、日本企業製品を含む水産関連機材(製氷機、船外機等)を供与するものです。
裨益効果  本計画の実施により、同国の水産業の振興を図り、もって食料安全保障の改善及び産業の多角化に寄与することが期待されます。
南西州における保健センター及び給水所の改修を通じた復興計画(UNDP連携)
実施年度 令和2年度
供与限度額 2.91億円
案件概要  本計画は英語圏地域に属す南西州において、戦闘によって破壊された保健センター及び給水所の整備・改修をするものです。
裨益効果  本計画の実施により、同地域の社会経済の安定・復興を図り、もってカメルーンの平和構築に寄与することが期待されます。
食糧援助(WFP連携)
実施年度 令和2年度
供与限度額 2億円
案件概要  この協力は、WFPを通じ、カメルーンの食料安全保障と栄養状態の改善等を目的として、我が国政府米、豆類、植物油等の食糧援助を実施するものです。
裨益効果  この協力により、カメルーンにおける食料安全保障の強化と栄養状態の改善に貢献することが期待されます。
経済社会開発計画
実施年度 令和2年度
供与限度額 3億円
案件概要  本計画は、カメルーン共和国に対し、保健・医療関連機材(可搬型超音波画像診断装置、小型救急車等)を供与するものです。
裨益効果  本計画の実施により、保健・医療体制が脆弱なカメルーンにおける感染症対策及び保健・医療体制の強化に寄与することが期待されます。
チャド湖周辺の紛争、暴力過激主義及び気候変動の影響を受ける女性及び女児の強靱性強化計画(UN連携/UN Women実施)
実施年度 令和元年度
供与限度額 2.5億円
案件概要  この協力は、紛争及び災害下の女性及び女児を対象に、持続可能な生計手段確保の為のインフラ整備及び職業訓練等を実施するものです。
裨益効果  この協力により、カメルーン及びナイジェリアの危機に対する対処能力強化をはかり、両国における社会安定化に貢献することが期待されます。
食料援助
実施年度 令和元年度
供与限度額 3億円
案件概要  この協力は、WFPを通じ、カメルーンの食料安全保障と栄養状態の改善等を目的として、我が国政府米(約370トン)、トウモロコシ・大豆ブレンド(約1,080トン)、豆類(約110トン)等の食糧援助を実施するものです。
 我が国は、2019年8月に開催した第7回アフリカ開発会議(TICAD7)において、「強靱かつ持続可能な社会の構築への貢献」を表明しており、この協力は同表明を具体化するものです。
裨益効果  この協力により、カメルーンにおける食料安全保障の強化と栄養状態の改善に貢献することが期待されます。
経済社会開発計画
実施年度 平成31年度/令和元年度
供与限度額 2億円
案件概要  この計画は、農業機材(トラクターや播種機、運搬用フォークリフト等)を供与することにより、農業生産性の向上、さらには同国の食料安全保障の改善を図るものです。
裨益効果  同国の開発課題の解決を図り、もって同国の農業生産性の向上及び食料安全保障の改善が期待されます。
食糧援助(WFP連携)
実施年度 平成30年度
供与限度額 3億円
案件概要  カメルーンは、イスラム過激派組織ボコ・ハラムの活動により、約24万人の国内避難民が発生するとともに、約9万5千人のナイジェリア難民が流入しています。また、2016年11月以降、不安定化している英語圏地域においても16万人の国内避難民が発生しています。頻発する干ばつ等の影響により穀物生産も減少を続け、約150万人が食料危機に直面、うち約18万人が深刻な状況にあります。
裨益効果  この協力は、カメルーン政府の要請を踏まえ、WFPを通じ、食料を供与することにより、同国極北州及び南西州を含む同国の食料事情を改善し、開発課題の解決に寄与すること等を目的として、食糧援助を実施するものです。
ドゥアラ市ユプウェ水揚場・魚市場整備計画
実施年度 平成29年度
供与限度額 13.57億円
案件概要  カメルーンにおいては、水産物需要の増大が予測されており、同国政府は、海面漁業水揚量の75%以上を占める零細漁業の漁獲と流通環境の改善に取り組んでいます。同国最大の商業都市ドゥアラ市に位置するユプウェ水揚場は、護岸等の水揚施設が整備されていないため、作業の安全性・効率性が課題となっているとともに、衛生環境の整った市場が整備されていないため、水産物取引等が炎天下の路上で行われ、水産物の品質低下につながっています。
 この協力は、このような状況を受けて、ユプウェ水揚場の護岸施設、市場施設等を整備するものです。
 我が国は、2016年8月に開催した第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)において、「フード・バリュー・チェーンの構築による生産性・付加価値向上」や「食料安全保障の促進」を表明しており、この協力は同表明を具体化するものです。
裨益効果  この協力により、水産物水揚に係る荷役作業の安全性・効率性の向上、水産物販売環境の適正化が図られ、市場棟内で直射日光の影響なしに鮮魚販売を行える店舗数が0店舗から145店舗まで増加(2023年:事業完成3年後)し、大型運搬船の荷卸・積載時間がそれぞれ120分から60分に短縮(2023年:事業完成3年後)されることが期待されます。もってカメルーンの漁業の収益性・生産性の向上及び食料安全保障の促進に貢献することが期待されます。
食糧援助(WFP連携)
実施年度 平成29年度
供与限度額 3.50億円
案件概要  カメルーンは、ナイジェリアや中央アフリカから多くの難民が流入するとともに、国内避難民が発生しており、難民及び避難民の受入れコミュニティも食料危機に直面している状況です。カメルーンの食料事情は悪化しており、約250万人が食料援助を必要としている中、食料供給に係る資金が依然として不足しています。本年1月からは国内全ての難民、避難民及び難民受入れ地域の住民約40万人に対し、新たな食料及び至近のストックが得られるまで、25パーセントの配給カットが行われており、難民、国内避難民、受入れ地域住民の間の緊張が高まることが懸念されています。
裨益効果  今回の協力は、カメルーン政府の要請を踏まえ、WFPを通じ、食料を供与することにより、同国の食料安全保障を改善し、開発課題の解決に寄与すること等を目的として実施するものです。
ノン・プロジェクト無償資金協力
実施年度 平成26年度
供与限度額 6億円
案件概要  今回の協力は、カメルーン政府による経済社会開発に向けた取組を推進する上で必要な物品の購入に充てる資金を供与するものです。
 カメルーン経済は、原油、鉱物、木材、農産物といった一次産品に頼った構造となっているところ、国際石油価格の下落等の影響により厳しい経済状況が続いています。
裨益効果  今回の協力により、カメルーン政府による経済状況の改善や貧困削減に向けた取組を後押しします。
極北州ディアマレ及びマヨ・カニ地区給水・衛生改善計画(UNICEF連携)
実施年度 平成25年度
供与限度額 3.74億円
案件概要  この計画は、カメルーンの極北州において、人力ポンプ付き深井戸給水施設を132か所建設するとともに、住民による委員会の設立を含む施設の維持管理の技術支援等を行うものです。
 カメルーンの全国平均給水率は49%であり、同国政府はこれを75%まで引き上げる目標の達成に向けて取り組んでいます。しかし同国の北部州や極北州では給水率が20%台と特に低い状況にあります。
 我が国は、2013年5月の第5回アフリカ開発会議(TICAD V)において、アフリカ諸国の水・衛生分野における取組への協力の一環として、1,000万人に対する安全な水へのアクセス及び衛生改善を図ることを表明しており、この計画はその一環として実施するものです。
 また、本案件は、我が国が2013年11月に策定した攻めの地球温暖化外交戦略「Actions for Cool Earth: ACE」の中で表明した、2013年から2015年までの3年間の気候変動分野における途上国支援策計1兆6,000億円の一環として実施するものです。我が国としては、すべての国による公平かつ実効性のある国際枠組みの構築に向け、カメルーンと引き続き気候変動分野で連携していきます。
裨益効果  この計画の実施により、極北州で新たに3万9、600人の市民が安全な水の供給を受けられるようになることが期待されます。
ノン・プロジェクト無償資金協力
実施年度 平成24年度
供与限度額 8億円
案件概要  今回の協力は、カメルーン政府による経済社会開発に向けた取組を推進する上で必要な物品の購入に充てる資金を供与するものです。
 カメルーンは、不安定な原油価格による財政収入への影響や、世界経済の成長の鈍化等による輸出産業、国内需要の冷え込みにより、厳しい経済状況に直面しています。
裨益効果  今回の協力により、カメルーン政府による経済状況の改善や貧困削減に向けた取組を後押しします。
第五次地方給水計画
実施年度 平成24年度
供与限度額 7.68億円
案件概要  この計画は、カメルーンの北部において、人力ポンプ付き深井戸給水施設を189か所建設するとともに、住民による委員会の設立を含む施設の維持管理の技術支援等を行うものです。
 カメルーンの全国平均給水率は49%であり、同国政府はこれを75%まで引き上げるという目標の達成に向けて取り組んでいます。しかし同国の北部州や極北州では給水率が20%台と特に低い状況にあります。
 我が国は、2008年5月の第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)において、アフリカ諸国の水・衛生分野における取組への協力の一環として、650万人に対する安全な飲料水の提供を支援することを表明しており、この計画はその一環として実施するものです。
裨益効果  この計画の実施により、北部州及び極北州で新たに5万6,700人の市民が安全な水の供給を受けられるようになることが期待されます。
コンゴ盆地における持続可能な熱帯雨林経営と生物多様性保全のための能力強化計画(国際熱帯木材機関(ITTO)連携)
実施年度 平成23年度
供与限度額 2.78億円
(カメルーン、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国及び中央アフリカに対する合計額)
案件概要  対象となるコンゴ盆地諸国では、持続可能な森林経営を推進する人材不足のため、アジアや中南米の熱帯林と比べ、持続可能な森林経営の導入が遅れており、適切な熱帯林の管理が喫緊の課題となっています。しかしながら、内戦などの影響による研修機材の不足などのため、持続可能な森林経営を推進する人材を育成する施設において実務で必要となる知識・技術を研修生に提供することができない状況にあります。
 このため我が国は、コンゴ盆地の熱帯林地域において活動実績のあるITTOと協力してこの計画を実施することを通じ、これら諸国の森林技術者育成を支援するものです。支援内容は以下のとおりです。
  • (1)持続可能な森林経営に関する訓練プログラムの策定
  • (2)訓練プログラムの実施に必要な施設・機材の整備
  • (3)各国の森林従事者人材育成機関の講師が、機材・策定プログラムを活用し、指導するための訓練活動
 また、この計画は、2009年12月に発表した、気候変動対策に関する我が国の2012年までの途上国支援の一環です。我が国としては、すべての主要国が参加する公平かつ実効性のある新たな国際的枠組みの構築に向けて、カメルーンと引き続き気候変動分野で連携していきます。
裨益効果  この計画の実施により、森林技術者教育の質が向上し、さらに育成された技術者により、コンゴ盆地域内における持続可能な森林経営が推進されます。また、育成された技術者が、持続可能な森林経営のノウハウを地域住民や企業に伝えることで、森林資源に依存する農村部住民の貧困削減や所得向上に貢献し、生物多様性保全や気候変動分野の対処能力向上につながります。
第五次小学校建設計画
実施年度 平成23年度
供与限度額 9.66億円
案件概要  カメルーン共和国では、生徒数の急増に伴い、校舎、教室、机や椅子等が不足する傾向にあり、また、既存の施設、機材も、老朽化等が理由で、使用できないもしくは安全性に問題がある状態にあるものが多くあります。そのため、仮設教室や不十分な機材による授業を余儀なくされていることが多く、劣悪な学習環境から就学を断念する児童も後を絶たない状況です。
 本計画は、カメルーン共和国における初等教育の学習環境を改善し、これにより就学率の向上に寄与することを目的として、同国内でも特に既存施設による学習環境が劣悪な北西州において、新たな学校2校の建設及び29校の建て替えと教育用機材の供与を行うものです。
 我が国は、2008年5月の第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)において、アフリカ諸国の教育分野における取組みへの協力を強化することを表明しており、本計画はそれを具体化するものです。
裨益効果  本計画の実施により、約11,400名の児童が適切な環境下において学習することが可能となります。
コミュニティ参加を通じた村落環境整備計画(UNDP連携)
実施年度 平成21年度
供与限度額 5.30億円
案件概要  カメルーンは、アフリカ中西部に位置し、高い5歳未満児死亡率(148人/1000人:ユニセフ、2007)と貧困率(30.8%)という経済社会開発上の課題を抱えていることから、同国政府は2009年に「成長及び雇用に関する戦略文書」を策定し、社会・経済改革に取り組んでおり、特に「安定的な給水と衛生状況の向上」、「社会経済と手工業の振興」、「農業・畜産・森林開発」が重点分野となっています。
 本件協力は、このような状況に対応するために、カメルーン共和国極北州及び南部州において、UNDPを通じて、コミュニティー参加型の生活環境の向上を含む農村開発計画に基づいて、農業生産、保健、初等教育、女性の生活等の改善に必要な施設の建設、運営及び啓発活動を行うために必要な資金を供与するものです。
 また、我が国は、2008年5月の第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)において、アフリカ諸国の食料分野等での取組みを支援していくことを表明しており、本件はこの取組を具体化するものです。
ノン・プロジェクト無償資金協力
実施年度 平成21年度
供与限度額 6億円
案件概要  カメルーンは、政治的に不安定な国が多い中部アフリカにおいて政治的・経済的に安定した国であり、重要な役割を果たしております。また、同国政府はミレニアム開発目標の水準まで同国の開発レベルを引き上げること等を目的として、2003年に「貧困削減戦略ペーパー」(PRSP)を策定して、基礎社会サービス(教育、水・衛生、保健等)分野での改善に取り組んでおり、これに対する国際社会の支援を必要としています。
 本件協力は、カメルーンによる経済・社会開発に向けた取組みを推し進める上で必要な物品の購入に充てる資金を供与するものです。
 我が国は、2008年5月の第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)において、アフリカ諸国の農業・食料、環境・気候変動分野での取組みを支援していくことを表明しており、今回の協力はこの取組みを具体化するものです。
森林保全計画
実施年度 平成21年度
供与限度額 8億円
案件概要  広大なコンゴ盆地を擁するカメルーンにおいては、近年違法伐採を含む森林破壊が深刻化しています。
本計画は、コンゴ盆地を擁し、近年違法伐採を含む森林破壊が深刻化しているカメルーンに対し、森林の基礎情報の収集、モニタリング、評価等に必要な資機材を調達するための資金を供与するものです。
 我が国は、2008年5月の第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)において、アフリカ諸国の農業・食料、環境・気候変動分野での取組みを支援していくことを表明しており、今回の協力はこの取組みを具体化するものです。また、本計画は、鳩山イニシアティブの一環として実施することとした協力です。我が国としては、すべての主要国による公平かつ実効性のある枠組みの構築と意欲的な目標の合意を目指して、コペンハーゲン合意への賛同も表明しているカメルーンと引き続き気候変動分野で連携していきます。
裨益効果  本件の実施により、森林破壊の抑制や温室効果ガスの排出量削減に貢献することが期待されます。
第四次小学校建設計画
実施年度 平成20年度
供与限度額 10.98億円
案件概要  カメルーンは、政治的に不安定な国が多い中部アフリカにおいて政治的・経済的に安定した国であり、重要な役割を果たしております。我が国は同国の貧困削減努力を支援するため、教育を重点分野の一つとして支援を行っております。我が国は、2008年5月に行われた第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)において、教育分野での対アフリカ向け支援を拡大させることを表明しており、本件協力はその一環として実施するものです。
 本件計画は、カメルーンの中央部及び東部に位置する2州(アダマウア州及び東部州)の10サイトにおいて、約130教室の建設及び教室用機材等を整備するものです。
裨益効果  本計画の実施により、適切な学習環境を備えた教室が整備され、約16,000人分の学習環境が改善され、同国における教育の質の向上に寄与することが期待されます。
ラジオ放送機材整備計画
実施年度 平成19年度
供与限度額 9.17億円
案件概要
  • 本計画の内容
    カメルーン通信省がFMラジオ送信局四ヶ所(ヤウンデ局、エボロワ局、ウガウンデレ局及びマルア局)を対象に番組制作、送信機材の整備を実施するために必要な資金を供与する。
  • 本計画の必要性
    カメルーンにおける一世帯あたりラジオ受信機普及率は約80%であり、テレビの普及率(都市部を中心に22.2%)と比べて極めて高く、特に地方住民にとっては最も重要な情報取得手段である。しかし、関係機材の劣化により、ニュースや教育番組の放送に支障が生じており、受信可能地域が国土の約50%に落ちている
    このような状況から、カメルーン政府は同4FM送信局を対象として、ラジオ放送機材整備の改善を目的としてFM送信機材及びスタジオ機材の整備に必要な資金を我が国に対して要請してきたものである。
裨益効果  本計画の実施により、FM放送人口のサービスエリアが51%(2006年)から70%(2009年)に回復し、受信可能者が約202万人(2006年)から約512万人(2009年)に増加する。これにより、対象地域住民の安定したラジオ放送が可能となり、情報入手機会が増加し、自然災害等の緊急情報も即時に伝達されることが期待される。
第四次地方給水計画(第2期)
実施年度 平成19年度
供与限度額 4.78億円
案件概要
  • 本計画の内容
    カメルーンのアダマウア州、海岸州、南部州及び中西部州を対象に、人力ポンプ付深井戸給水施設184基の建設及び給水施設の運営維持管理に係る技術指導に必要な資金を供与するもの。今回の計画はその第2期であり、アダマウア州及び南部州において深井戸給水施設を84基の建設及び技術指導を実施する。
  • 本計画の必要性
    同国中南部は、河川や池等の地表水資源が比較的多い地域で、村落住民はこれらの水源を飲料水として利用している。しかし、そのほとんどが感染症源等に汚染されており、村民の間には下痢などの水因性疾患が蔓延し、また乾期には水涸れが生じている。このような状況からカメルーン政府は同国4州を対象として、地下水開発を中心とする第4次地方給水計画を策定し、右計画に必要な資金を我が国に対して要請してきたものである。

完成予想図
裨益効果  本計画の実施により、対象4州の給水人口が、3,600人(2005年)から82,800人(2008年)に増加する。安全で安定した水の利用により、衛生状況が改善され、水因性疾患が減少するとともに、子供や婦女子の水汲み労働が軽減することが期待される。
セクタープログラム無償資金協力
実施年度 平成18年度
供与限度額 5億円
案件概要  カメルーンは、カカオや綿花等の農産物輸出が国家経済の基盤を支えてきたが、1980年代末以降は主要輸出産品の国際市場価格下落により国家経済が低迷し、地方レベルの生活基盤整備に十分な予算が行き渡らず、給水率も2002年時点で都市部約86%に対し農村部は約31%に留まるなど、地方村落の生活環境は都市部に比べて大きく遅れたままとなっている。このような状況を踏まえ、カメルーン政府は、貧困削減戦略文書(2003年)の中で、教育、保健、地方開発等7つの重点課題を設定し、構造改善計画を進めるよう努力しているが、財政難により依然として計画の実施は進んでおらず、その大半をドナーの支援に頼っている。
 今回のセクター・プログラム無償資金協力は、カメルーンにおける貧困削減を含む構造改善計画の実施を支援するもので、この計画の推進に必要な物品を購入する代金の支払いのために使用される。また、カメルーン政府により積み立てられる見返り資金は、同国の教育、保健、農業、運輸・公共事業、水・資源、都市・居住計画セクターにおける社会・経済開発事業に使用される。
第三次小学校建設計画(第3期)
実施年度 平成18年度
供与限度額 9.32億円
案件概要  カメルーンは、約10年続いた経済危機の間の貧困拡大と教育に対する投資の減少等により、初等教育の総就学率が1995/1996年度に74.7%に落ち込んだものの、経済の回復や学費撤廃により2002/2003年度には99.6%まで回復した。しかしながら、施設整備が長期間停滞したために、生徒数の増加に対する教室の不足および過密状況が深刻化している。また、同時に既存施設の老朽化が進んでおり、教育環境の悪化が著しくなっている。
 このような状況の下、カメルーン政府は、中央、南部、南西、最北、北部州の中で特に過密状態や施設老朽化による教室不足が著しい10都市における教室及び付属施設の建設並びに家具・教育用機材の整備等を目的とする「第三次小学校建設計画」を策定し、この計画の実施に必要な資金につき、我が国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
裨益効果  この計画の実施により、対象サイトで学んでいる約67,000人の就学環境が改善され、学習効果の向上に貢献することが期待される。第3期目は、最北州および北部州の10サイト138教室の建設及び教育機材の調達等を行う。
第四次地方給水計画(第1期)
実施年度 平成18年度
供与限度額 5.15億円
案件概要  カメルーンは、カカオや綿花等の農産物輸出が国家経済の基盤を作ってきたが、1980年代末以降は主要輸出産品の国際市場価格下落により国家経済が低迷し、地方レベルの生活基盤整備に十分な予算が行き渡らず、2002年時点での都市部の給水率約86%に対し農村部は約31%となっており、地方村落の生活環境は都市部に比べて大きく遅れたままとなっている。このような状況から、カメルーン政府は、貧困削減戦略文書(2003年)の中で、2015年を目標年度として地方部の給水率を75%まで改善することを掲げ、地方における給水施設整備事業を進めるよう努力しているが、財政難により依然として事業が進んでおらず、その大半をドナーの支援に頼っている。
 同国中南部は降雨量が年間1,500ミリメートルと多く、河川や池等の地表水資源が豊富な地域で、村落住民はこれらの水源を飲料水として利用しているが、そのほとんどが細菌類に汚染されているために、村民の間には下痢などの水因性疾病が蔓延し、また、乾季にあたる2~3月以降は水涸れが生じるなど、安全で安定した水を供給できる施設の整備が喫緊の課題となっている。
 このような状況の下、カメルーン政府は、同国中南部の給水状況を改善するために、アダマウア州、海岸州、南部州及び中部州の4州を対象として、深井戸給水施設の建設等を行う「第四次地方給水計画」を策定し、右計画の実施に必要な資金につき、我が国政府に無償資金協力を要請してきたものである。
裨益効果  この計画の実施により、対象4州の給水人口が、3,600人(2005年)から82,800人(2008年)に増加する。第1期目は、アダマウア州、海岸州及び中部州を対象に実施する。
第三次小学校建設計画(第2期)
実施年度 平成17年度
供与限度額 8.89億円
案件概要  カメルーンは、約10年続いた経済危機の間の貧困拡大と教育に対する投資の減少等により、初等教育の総就学率が1995、1996年度に74.7%に落ち込んだものの、経済の回復や学費撤廃により2002、2003年度には99.6%まで回復した。しかしながら、施設整備が長期間停滞したために、生徒数の増加に対する教室の不足および過密状況が深刻化している。また、同時に既存施設の老朽化が進んでおり、教育環境の悪化が著しくなっている。
 このような状況の下、カメルーン政府は、中央、南部、南西、最北、北部州の中で特に過密状態や施設老朽化による教室不足が著しい10都市における教室および付属施設の建設並びに家具・教育用機材の整備等を目的とする「第三次小学校建設計画」を策定し、この計画の実施に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。今回は、2期目として中央州および南西州の12サイト150教室の建設および教育機材の調達等を行うものである。
裨益効果  この計画の実施により、対象サイトで学んでいる約67,000人の就学環境が改善され、学習効果の向上に貢献することが期待される。なお、わが国は、これまでもカメルーンの小学校建設に協力してきており、カメルーンでは「日本の学校」と呼ばれ好評を博している。
零細漁業センター整備計画
実施年度 平成16年度
供与限度額 4億円
案件概要  本計画の対象サイトであるムボア・マンガ水揚げ場は、首都ヤウンデ、商都ドゥアラへの水産物供給拠点となっている。また、FAO(国連食糧農業機関)が、1997年に実施した可能性調査では、ムボア・マンガ水揚げ場があるオセアン県クリビ市周辺の水域は、資源が豊富で今後も漁獲量の増大が見込まれることから、総合的な零細漁業基地としてのムボア・マンガ水揚げ場の開発が提言されている。
 現在のムボア・マンガ水揚げ場は漁獲物保存用の氷・保冷庫、漁業資機材の保管場所、漁具等の修理場、衛生的な荷捌き場や魚販売所といった基本的な漁業基盤施設が整備されていない。現在の水揚げ場の地盤は水面とほとんど変わらないためぬかるんでおり、輸送に困難を来しているだけでなく非衛生的である。また、現在ある施設の一部は、土台の高さが水面以下となっているために基礎部分の浸食が進んでおり、建物崩壊の危機に陥っている。
 このような状況の下、カメルーン政府は、ムボア・マンガ水揚げ場を衛生的で安全な高さまで整地を行い、製氷施設・荷捌き場等の流通インフラおよび漁船修理場等の整備を行う「零細漁業センター整備計画」を策定し、この計画の実施のための水産基盤施設の建設に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
裨益効果  この計画の実施により、氷の供給による漁獲物の鮮度の向上による零細漁民の収入増大や、水揚げ・荷捌き場の衛生状況の向上、漁船・漁具の維持管理能力の向上が期待される。
第三次小学校建設計画(第1期)
実施年度 平成16年度
供与限度額 7.96億円
案件概要  カメルーンは250を越える多様な部族から構成されており、仏語系住民と英語系住民が共存している。同国では国民教育の充実を経済社会開発の担い手の育成との観点から、国民国家としての統一を図るために重視している。しかしながら、厳しい財政事情のため教育施設の整備は停滞したために、生徒数の増加に対する教室の不足および過密状況が深刻化している。また、同時に既存施設の老朽化が進んでおり、教育環境の悪化が著しくなっている。
 このような状況の下、カメルーン政府は、中央、南部、南西、最北、北部州の中で特に過密状態や施設老朽化による教室不足が著しい10都市における教室および付属施設の建設並びに家具・教育用機材の整備等を目的とする「第三次小学校建設計画」を策定し、この計画の実施に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
 今回は、1期目として中央州および南部州の11サイト138教室の建設および教育機材の供与等を行うものである。
裨益効果  この計画の実施により、対象サイトで学んでいる67,000人の就学環境が改善され、学習効果の向上に貢献することが期待される。
第二次小学校建設計画(第3期)
実施年度 平成15年度
供与限度額 13.45億円
案件概要  カメルーンは250を越える部族から構成される多民族国家であり、同国において国民教育の充実は、経済社会開発のみならず、国民国家としての統一の実現のための重要な政策として位置付けられる。このため、わが国政府はカメルーン政府が策定した、首都ヤウンデ市およびドアラ市における「小学校建設計画」に対し、平成9年度から3年間無償資金協力を実施した。しかしながら、同国の厳しい財政事情の下では、協力の対象としなかった教育施設に対する増築改修が十分に進まず、1教室当たりの生徒数の増加に加え、施設の老朽化が進むなど教育環境が悪化している。このような状況の下、カメルーン政府は中央州、南部州および西部州の中で依然として施設需要の高い地域における小学校31校の過密教室の緩和を目的とした「第二次小学校建設計画」を策定し、この計画の実施のための教室等の建設、机・椅子等の教育機材の購入および学校施設の維持管理等の技術指導に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
 本計画の第3期目となる今回は、西部州の小学校12校を対象に163教室の建設および教育機材の供与等を行うものである。
 この計画は、教育への投資が、途上国の貧困を削減し、経済成長を促進する有効な手段であるとの認識から、わが国が今後の基礎教育分野での支援のあり方として平成14年6月に発表した「成長のための基礎教育支援イニシアティブ(BEGIN: Basic Education for Growth Initiative)」および本年5月に発表したわが国の「対アフリカ協力イニシアティブ」の具体例として位置付けられるものである。

カメルーンにある小学校の外観
3つの校舎とグラウンド
第二次小学校建設計画(第2期)
実施年度 平成14年度
供与限度額 9.83億円
案件概要  カメルーンは250を越える多様な部族から構成され、仏語系住民と英語系住民が共存する多民族国家である。そのため、同国において国民教育の充実は、経済社会開発のみならず、国民国家としての統一の実現のための主要手段として重視されている。
 このため、わが国政府はカメルーン政府が策定した首都ヤウンデ市およびドアラ市における「小学校建設計画」に対し、平成9年度から3年に亘り無償資金協力を実施した。しかしながら、同国の厳しい財政事情の下では、協力の対象としなかった教育施設に対する増改修が十分に進まず、1教室当たりの生徒数の増加に加え、施設の老朽化が進むなど教育環境が悪化し、就学率は未だ65%と低迷している。
 このような状況の下、カメルーン政府はヤウンデ市およびドアラ市を中心とする「小学校建設計画」が円滑に実施されたことを踏まえ、中央州、南部州および西部州の中で依然として施設需要の高い地域における小学校31校の過密教室の緩和を目的とした「第二次小学校建設計画」を策定し、この計画の実施のための教室等の建設、机・椅子等の教育機材の購入ならびに学校施設の維持管理等の技術指導に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
 なお、本計画の第2期目となる今回は、中央州(ヤウンデ市)の一部および南部州において9校130教室の建設ならびに教育機材の供与等を行うものである。

校舎を正面から映した写真
L字型に建てられている校舎

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