ODA(政府開発援助)
ODA評価の概要
ODA評価とは
ODA評価とは、ODAの実施状況とその効果を確認・評価する作業です。外務省によるODA評価の目的は2つあります。ODA活動を検証し、その結果得られた提言や教訓をODA政策策定や実施過程にフィードバックすることで、ODAの管理改善を促進するとともにODAの質の向上を図ること。そして、評価結果を公表することで、国民への説明責任を果たすとともにODAの透明性を高め、国民の理解を促進し、その支持を高めることです。
フィードバック機能〔PDCAサイクル〕における評価の位置づけ
外務省のODA評価は、ODAの管理改善及び国民への説明責任の2つの目的を果たすため、ODAのPDCAサイクルの中で行われています。
外務省は、今後とも、国民の皆様に分かりやすい形でODAの評価結果をホームページ上に公表していきます。引き続きODA評価の改善に向けて努力していきますので、御意見等のある方は「ODA相談窓口」までお寄せください。
評価の種類と実施体制
日本のODA評価は、主に外務省と国際協力機構(JICA)が実施しています。ODAに関する外務省の評価には、外務省組織令等に基づいて実施する「ODA評価」と「行政機関が行う政策の評価に関する法律(「政策評価法」)」に基づき実施する「政策評価」があります。政策評価法に基づく評価は内部評価(自己評価)、外務省ODA評価は第三者評価(外部の独立した第三者による評価)と内部評価(自己評価)で実施しています。
ODA評価の実施体制
- (注1)政策評価法に基づくプロジェクトの評価(事前・事後評価)はこちらをご覧ください。
- (注2)外務省が実施しているプロジェクトレベル(事業レベル)のODA評価については、下記「ODA評価における外務省とJICAの役割」をご覧下さい。
ODA評価における外務省とJICAの役割
外務省は、ODA政策の企画・立案を行う役割を有していることから、国別評価、課題別評価など政策・プログラムレベルの評価を実施しています。また、平成29年度からは外務省が直接実施する無償資金協力についても、個別案件(プロジェクト)のうち供与額10億円以上の完了案件を対象に第三者評価を実施しています(事業規模2億円以上10億円未満の完了案件については内部評価を実施)。その他、外務省が実施するプロジェクトレベル(事業レベル)の第三者による評価としては、日本NGO連携無償資金協力事業の評価があり、国際協力局NGO協力推進室が日本NGO連携無償資金協力事業第三者評価ガイドラインに基づき、令和3年度から評価を実施しています。
JICAは、JICAの実施する技術協力、有償資金協力、無償資金協力のそれぞれのプロジェクトの事業評価や、複数のプロジェクトを取り上げて総合的かつ横断的に評価分析を行うテーマ別評価を実施しています。
- JICAの事業評価はこちらをご覧ください。
外務省が実施するODA評価の流れ
外務省のODA評価(第三者評価)は、下記の図のとおり、基本的に(1)計画、(2)実施、(3)公表、(4)フィードバック、(5)フォローアップのプロセスで実施しています。
評価結果の活用(フィードバックとフォローアップ)
評価結果及び提言は政策策定者や案件実施者にフィードバックされ、将来の政策策定や実施に活用されることが重要です。このため、外務省は、省内関係部局、在外公館、JICA関係部局に評価結果のフィードバックを行うとともに、評価結果から導き出された提言に対し、その具体性、実現可能性等も踏まえつつ対応策を策定しています。
さらに、提言がその後の政策策定などに確実に反映されるよう、対応策を策定した後の実施状況を確認(フォローアップ)しています。そして、これらの対応策及びそのフォローアップ状況をODA評価年次報告書の中で公表しています。