ODA(政府開発援助)
ザンビアにおける持続可能な再定住を通じた人間の安全保障の促進
令和元年12月23日
- 2019年4月1日,人間の安全保障基金により,「ザンビアにおける持続可能な再定住を通じた人間の安全保障の促進」プロジェクトに対して約200万米ドルの支援を行うことが決定されました。本基金は,人間の安全保障の推進を目的として,1999年に我が国の主導により国連に設置されたものです。
- このプロジェクトは,国連開発計画(UNDP)及び国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)により共同で実施されます。
- 周辺国からの難民を従来から受け入れているザンビアでは,2014年から2016年にかけてUNHCRの支援により19,000人の元ルワンダ難民及び4,000人の元アンゴラ難民を対象とする再定住計画が実施され,法的滞在許可,再定住地区への移転及びコミュニティ支援が実施されました。他方,再定住地区では様々な人間の安全保障上の課題に直面しており,特に,シェルター,水・衛生,保健,教育,雇用機会,市場へのアクセス,電力,農業インフラ等の分野での対応が必要となっています。今回のプロジェクトでは,人道から長期的開発への移行を念頭に置き,3つの再定住地区(Mayukwayukwa,Meheba及びMwange)において,政府による包摂的で参加型の計画の策定,再定住地区周辺のコミュニティにおける社会的サービス及び持続可能な経済機会へのアクセスの確保,寛容で包摂的な再定住コミュニティの周囲の社会との統合を目的としています。
- 具体的には,3か年の実施期間において,下記の支援を行います。
- (1)副大統領府再定住局が人間の安全保障アプローチに基づき様々なステークホルダーと共に計画立案・調整を行うための同局の能力強化
- (2)プライマリ・ヘルスケア,水及び衛生施設へのアクセス改善,生計向上,天然資源の持続可能な管理の促進,低コストでエネルギー効率の高いテクノロジーへのアクセス改善
- (3)対話を通じたコミュニティの結束及び統合の推進,人権擁護のための環境整備
- この事業が実施されることにより,ザンビアの元難民をはじめとする脆弱な人々に対する人間の安全保障が推進されることが期待されます。