ODA(政府開発援助)
和平合意後のコロンビアにおける人間の安全保障ビジネス・パートナーシップを通じた恒久的解決の改善と平和構築
平成31年4月18日
- 2019年1月25日,人間の安全保障基金により,「和平合意後のコロンビアにおける人間の安全保障ビジネス・パートナーシップを通じた恒久的解決の改善と平和構築」プロジェクトに対して約200万米ドルの支援を行うことが決定されました。本基金は,人間の安全保障の推進を目的として,1999年に我が国の主導により国連に設置されたものです。
- このプロジェクトは,国連開発計画(UNDP)及び国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)により共同で実施されます。
- コロンビアでは,2016年のコロンビア政府と国内最大のゲリラ組織との間で和平合意に至ったものの,その他の武力勢力による支配の拡大に伴い暴力や住民の強制移動が発生しており,人々に権利を保障し公正で基本的なサービスを提供する地方及び国家組織の能力や地元経済に影響が出ている他,情勢が悪化しているベネズエラからの移民流入への対応が新たな課題となっています。本プロジェクトは,同国の中でも特に深刻な影響を受けているアンティオキア県及びナリーニョ県内の5つの都市において,「人間の安全保障ビジネス・パートナーシップ枠組」に基づき,特に民間セクターの不在が問題の根底にあることを踏まえ,コミュニティ及び地方組織の能力強化のための対応,民間セクターとの対話及び関与を強化するための方策及経済活性化のための方策等を行うものです。
- 具体的には,2か年の実施期間において,マルチステークホルダーによるフォーラム開催,ビジネス機会を特定するための現地のマーケット分析及びバリューチェーン分析,現地の生産者と卸売企業のバイヤーとのマッチング,地域への民間投資の誘致及び強化を行っていくとともに,本プログラムの実施により得られた知見の共有を通じて「人間の安全保障ビジネス・パートナーシップ枠組」に関する今後の国内及び国際的な議論に生かしていく予定です。
- この事業への支援が実施されることにより,コロンビアにおける脆弱な人々に対する人間の安全保障が推進されることが期待されます。