ODA(政府開発援助)

平成29年6月12日
  1. 2016年8月26日,国連人間の安全保障基金により「人間の安全保障アプローチを通じたエルニーニョと気候変動の影響に関するアドボカシーと意識向上」プロジェクトに対して約30万米ドルの支援を行うことが決定されました。本基金は,人間の安全保障の推進を目的として,1999年に我が国の主導により国連に設置されたものです。
  2. 2015年から2016年にかけて発生したエルニーニョ現象により,世界各地は干ばつや洪水被害に見舞われ,特に,アフリカ東部,中央アメリカ,カリブ諸国,アジア太平洋の4つの地域における脆弱なコミュニティに深刻な影響を与えました。干ばつや洪水による影響は食糧安全のみならず,水と衛生,保健,栄養等にも及んでおり,被災する人々に対する多面的な保護を必要としています。他方,自然災害に関しては,災害発生後の緊急援助のみならず,事前の備えや予防措置を適切に行うことにより災害発生時の被害を小さくおさめることが効果的であるとされています。
  3. 本件事業は,2016年5月に国連事務総長により任命された2名の国連気候変動・エルニーニョ特使(元アイルランド大統領のメアリー・ロビンソン氏及び元国連ケニア政府代表部常駐代表のマチャリア・カマウ氏)の国連特使としての活動を支援するものです。両特使は,エルニーニョによる影響を受けた地域を視察訪問し,その結果を踏まえてドナー政府,国連機関,国際開発金融機関等との対話等の機会を通じて国際社会に対して人道支援を呼びかけるほか,将来的な災害への備えとして人間の安全保障アプローチを用いた人間中心的,包括的,及び予防的要素を持ち合わせた自然災害に対する強靱性の構築の促進にも努めます。
  4. この事業への支援が実施されることにより,エルニーニョと気候変動の影響を受けた地域への国際的資金が効果的に動員されるほか,将来的な災害に対する備えとして人間の安全保障アプローチの観点から包括的な強靱性の構築が推進されることが期待されます。
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