ODA(政府開発援助)
気候変動に起因する自然災害に対する強靱化促進による
ルワンダ・ンゴロレロ郡における人間の安全保障強化
平成28年11月7日
- 2015年11月25日,国連人間の安全保障基金により「自然災害に対する強靱化を通じたルワンダ・ンゴロレロ郡における人間の安全保障強化」プロジェクトに対して約206万米ドルの支援を行うことが決定されました。本基金は,人間の安全保障の推進を目的として,1999年に我が国の主導により国連に設置されたものです。
- このプロジェクトは,国連開発機関(UNDP),国際移住機関(IOM),国連人口基金(UNFPA),国連人間居住計画(UN-HABITAT),国連児童基金(UNICEF)及び世界保健機関(WHO)により共同で実施されます。本プロジェクトは,洪水,地すべり,干ばつ,暴風,地震,火山の噴火等の自然災害により常に人々の生活が脅かされている一方で,ルワンダで2番目に貧しいとされるウンゴロレロ郡において,人間の安全保障アプローチを用いて強靱なコミュニティを構築することを目的としています。2か年の事業完了後には以下を含む成果が見込まれます。
- (1)行政機関及びコミュニティの防災能力強化を通じて,自然災害による雇用喪失や資産の損害が減少する。
- (2)対象地域の農民に対する職業訓練等を通じ,自然災害に影響されにくい生計手段へのアクセス向上により住民の経済的脆弱性が低減する。
- (3)医療施設の整備,水と衛生の管理能力向上,及びソーシャルワーカーの能力向上を通じて,特に女性と子どもの健康が改善し,性被害から保護される。
- (4)本プロジェクトから得られる教訓を含む人間の安全保障の理念が,ルワンダ政府及び同国における国連とドナーコミュニティに普及する。
- この事業への支援が実施されることにより,自然災害に対して脆弱なルワンダ・ンゴロレロ郡に居住する約6万人の人間の安全保障が推進されることが期待されます。