ODA(政府開発援助)
第2回人間の安全保障フレンズ会合の開催について
令和3年12月10日
12月7日(現地時間)、ニューヨークにおいて、第2回人間の安全保障フレンズ会合(ハイブリッド形式)が開催されたところ、概要は以下のとおりです(石兼公博国連代表部特命全権大使兼常駐代表が共同議長として出席)。
- シュタイナー国連開発計画(UNDP)総裁による基調講演では、人間の安全保障の概念の進展を紹介しつつ、世界が今日直面する多面的な課題に対処するために、人間の安全保障がいかに有益であるかについて議論されたほか、気候関連の脅威に対して、人間の安全保障のアプローチを通じて現場においてどのような対応を行っているかについて、ソロラノ・イラク担当国連事務総長特別副代表、常駐調整官兼人道調整官と、コーク汎米保健機構/世界保健機関(PAHO/WHO)保健の気候変動・環境決定要因ユニット長のプレゼンテーションが行われました。
- 31か国の参加を得て開催された今次会合では、「人間中心」、「包括的」、「文脈に応じた」、「予防的対応」といった人間の安全保障の主要な要素について深い議論が行われ、新型コロナ感染症、気候変動、自然災害など、人間の安全保障に関わる現在の地球規模課題に対処するためには、このような重要な要素が不可欠であることについて一致しました。
- 次回会合は、来年前半の開催に向けて調整していく予定です。
[参考]人間の安全保障フレンズ
2006年にニューヨークベースの非公式・自由なフォーラムとして人間の安全保障フレンズが結成され、2009年までに全7回の会合が開催された。人間の安全保障フレンズ会合を通じた概念普及の結果、最終的には人間の安全保障の共通理解が記載された2012年国連総会決議が採択されるに至った。国際社会が新型コロナウイルスからの回復を目指していくに当たり、人間の安全保障の概念に関する議論を再活性化するべきとの認識の下、日本、コスタリカ、セネガルの国連常駐代表を共同議長として人間の安全保障フレンズが再結成され、今年6月、第1回フレンズ会合が開催された。