ODA(政府開発援助)
第3回人間の安全保障フレンズ会合の開催について
令和4年3月31日
3月11日(現地時間)、ニューヨークにおいて、第3回人間の安全保障フレンズ会合(ハイブリッド形式)が開催されたところ、概要は以下のとおりです(石兼公博国連代表部特命全権大使兼常駐代表が共同議長として出席)。
- 第一部では、コンセイソン国連開発計画(UNDP)人間開発報告書室長から、2月にUNDPが公表した人間の安全保障に関する特別報告書についてのブリーフィングが行われました。また、第二部では、ディエイ・サヘル開発担当国連事務総長特別調整官及びカヌートソン・アフガニスタン担当国連事務総長特別副代表から、人間の安全保障が実際に脅威に晒されている現場における対応についてのブリーフィングが行われたことに続き、人間の安全保障と総会決議66/290において言及されているその他の概念、すなわち、保護する責任、国家の安全保障、国家主権等の関係について、武力紛争や暴力による最近の深刻な人間の安全保障への危機を背景に、出席者の間で議論が行われました。
- 20か国の参加を得て開催された今次会合では、第一部及び第二部双方での活発な意見交換を通じて、人々の生存・生活・尊厳への広範囲かつ分野横断的な課題に効果的に対処する上で、人間の安全保障の概念の有用性が参加者の間で再確認されたほか、こうした議論を特に国連の場において更に促進することの重要性について出席者間で共有されました。
- 次回会合は、本年後半の開催に向けて調整していく予定です。
- [参考]人間の安全保障フレンズ
- 2006年にニューヨークベースの非公式・自由なフォーラムとして人間の安全保障フレンズが結成され、2009年までに全7回の会合が開催された。人間の安全保障フレンズ会合を通じた概念普及の結果、最終的には人間の安全保障の共通理解が記載された2012年国連総会決議が採択されるに至った。国際社会が新型コロナウイルスからの回復を目指していくに当たり、人間の安全保障の概念に関する議論を再活性化するべきとの認識の下、日本、コスタリカ、セネガルの国連常駐代表を共同議長として人間の安全保障フレンズが再結成され、2021年6月に第1回フレンズ会合、同年12月に第2回フレンズ会合が開催された。