ODA(政府開発援助)
効果的な開発協力に関するグローバル・パートナーシップ(GPEDC)第3回ハイレベル会合(結果)
令和4年12月15日


2022年12月12日から14日まで、スイス(ジュネーブ)において「効果的な開発協力に関するグローバル・パートナーシップ(GPEDC)第3回ハイレベル会合」が開催されたところ、概要以下の通り。
1 日程、参加国
- (1)日程、場所
令和4年12月12日(月曜日)から14日(水曜日)(於:ジュネーブ・スイス) - (2)参加国・国際機関等(参加者は約3,700人)
主要国・機関からの参加者は、スイス(カシス連邦大統領)、モルドバ(サンドゥ大統領)、ルワンダ(カガメ大統領)、米(スミラスUSAID長官補)、加(スミス外務省国際支援政策局長)、独(ヒルデブランド経済協力開発省政策課題総局長)、国連(モハメッド国連副事務総長)、その他OECD、UNDP、UNICEF、世銀、アジア開発銀行(ADB)等の国際機関、市民社会組織(CSO)、民間セクター、議会関係者等の多様な開発主体が参加。今次会合は、対面参加に加え、オンライン参加も含むハイブリッド形式での開催。
2 会合の評価
- (1)平成28年以降、5年ぶりに開催されたハイレベル会合では、3日間にわたり、10の全体会合、13の分科会、地域別のハイレベル対話等多数のセッションが開催された。
- (2)成果文書として「ジュネーブ宣言」が採択されるとともに、本会合中、我が方は、米国際開発庁(USAID)が主導して作成したLocally-led Developmentに関するステートメントについて、他の有志ドナーと共にエンドースした。
- (3)我が国代表を務める日下部国協局審議官が、全体会合の「カントリーレベルにおけるより良い成果のための効果的なパートナーシップ」セッション及び「アジア・大洋州地域における気候変動支援に関するハイレベル対話」に出席し、効果的な開発協力に関する4原則(GPEDC4原則/オーナーシップの尊重、成果重視、包摂的なパートナーシップ、援助の透明性・相互説明責任)の重要性、ドナーの責任としての透明性・相互説明責任、右を実施するための援助協調の重要性について発言を行った。
3 ジュネーブ宣言(主要ポイント)
ジュネーブ宣言のポイントは以下のとおり。
- (1)「我々は効果的な開発協力に関する4原則にコミットし、南南協力を含めたすべてのアクターが、あらゆるレベルで同原則を使用することを決意する」旨や「我々は、開発協力の透明性、予測可能性の改善のために、我々の努力を加速する」旨が言及された。
- (2)また、質の高いインフラ投資の推進や持続可能な開発目標(SDGs)の指標としての持続可能な開発のための公的総資金(TOSSD)の重要性についても言及がなされた。
- (3)GPEDCが推進する効果的な開発協力に関する4原則に資する各国の取り組みを測るためのグローバル・モニタリング制度の改定が行われ、宣言には、新モニタリング制度に関する文書が添付された。次回のハイレベル会合は、4年後の2026年(時期、場所未定)とされた。また、スイス、バングラデシュに変わり、スウェーデン、インドネシアが新たに共同議長国として選出され、コンゴ民主共和国、市民社会組織代表と共に共同議長を務めていくことが発表された。