ODA(政府開発援助)
第536回ODA出前講座 開催報告
津田塾大学
令和6年2月14日
2023年12月、津田塾大学にて国際協力局開発協力総括課の齊藤順子上席専門官がODA出前講座を実施しました。今回は「日本の開発協力 民間企業との連携を中心に」をテーマとした講義を行い、学芸学部国際関係学科を中心とする2年生から4年生の90名が受講しました。


参加者からの感想(抜粋)
- ODAと聞くとインフラ整備など大規模かつ物質的な支援の印象が強かったのですが、インドのデリーメトロでは女性も安心して利用できる交通機関として整備を行ったことで、女性の職業選択の幅が広がったことを知り、ソフトの面からも人々の生活をも変えることのできる可能性がある支援にとても魅力を感じました。
- インドネシアでの母子手帳の普及活動や中小企業のビジネス支援を行っていたことは知らなかったので勉強になりました。
- ODAによる支援は国連などの大きい組織で行われている支援で、私自身からは遠い存在に感じていましたが、最近は日本の民間企業とも協力して海外で技術を活かしていることを聞き、日本の支援が身近な存在に感じられるようになりました。
- 日本の鉄道技術が海外に輸出されていることは知っていたのですが、それがODAの支援によるものだということは知りませんでした。このように日本が誇れる技術を海外に広めていく取組はとても良いことだと思いました。
- 講座を聞いて日本の行う国際協力に興味を持つきっかけが生まれました。最後のディスカッションで途上国の社会課題解決のために、日本の若者が共に取り組むための機運をどのように高めていったらよいかを考える機会がありましたが、今回のように若い人に向けて講座を行うことが実はとても効果的なのではないかと思いました。
- 大企業だけではなく地方の中小企業もODAの取組を積極的に行っていることがわかりました。
- 日本のODAは「共創」の考え方を大事にしていることがわかりました。日本と途上国の間に上下関係はなく、対等なパートナーとして共にお互いの社会的価値を産出するという概念は非常に重要だということは知っていましたが、以前から開発協力が国家間の立場から影響を受けないのか、また、その逆はあるのかということが気になっていたため、講座を受けてODAの基本的な考え方を知ることができて良かったです。
- 日本の支援のイメージはインフラ支援が多いと感じていましたが、実際は教育の機会創出や母子保健協力など幅広く援助を行っていることを初めて知り驚きました。また、日本企業の海外展開の土台を整備するため現地の人を対象としたインターンを行っていると聞いて、ビジネスの環境整備を意識していることにも驚きました。
- ODAの言葉は聞いたことがありましたが、具体的な活動内容や実績は知りませんでしたが、実際に働かれている方からお話を聞き、他国との援助実績を比較した際の日本の順位などを見ることで、ODAに関する考え方や見え方が変わりました。
- 今まで日本のODAのみに焦点をあてて、1時間も学ぶことがなかったのでとても有益な時間でした。税金を使っているという面において、納税者として日本が行う支援を知っておくべきであると思うので、若い人たちにももっとこの内容が浸透していけばいいなと感じました。