ODA(政府開発援助)

平成28年2月22日

評価年月日:平成28年2月10日
評価責任者:国別開発協力第1課長 原 圭一

1 案件名

1-1 供与国名

ミャンマー連邦共和国

1-2 案件名

洪水被災学校再建計画

1-3 目的・事業内容

 本計画は,2015年7月に発生した洪水により被害を受けた学校の再建を行うことによって,被災地での学校環境の整備を図り,被災コミュニティーの復旧・復興及び国民の生活向上に寄与することを目的として,ザガイン地域,マグウェイ地域,バゴー地域及びエーヤワディ地域を中心とした学校約80校の再建を行うための資金を供与するもの。供与額は,12億円。

1-4 環境社会配慮,外部要因リスクなど留意すべき点

 以下の事項がミャンマー政府により実施される必要がある。

  • (1)我が国に対して要請のあった洪水及び地滑り被害を受けた校舎493校(本計画の対象校舎も含む)を優先的に再建・修復し,学習環境を整備することによる教育環境の改善
  • (2)我が国支援のビジビリティの確保
  • (3)迅速かつ円滑な実施のためのモニタリングの確保

2 無償資金協力の必要性

2-1 必要性

  • (1)2015年7月に発生した洪水により,12州・地域(エーヤワディ地域,バゴー地域,ヤンゴン地域,マグウェイ地域,マンダレー地域,ザガイン地域,チン州,カチン州,カレン州,モン州,ラカイン州,シャン州)において,約162.4万人が被災し,学校施設については4,116校(うち608校が損壊)が被害を受け,我が国に対して,うち493校の学校校舎再建・修復の要請があった。早急に学校の復旧及び学習環境の改善に着手しなければ,子供たちが適切な学習環境下で教育を受ける機会が失われることとなる。
  • (2)本計画は,洪水によって被害を受けた学校の再建を行うことで,被災地での教育環境の改善を図ることにより,被災地域の復旧・復興及び国民の生活向上に貢献することが期待される。

2-2 効率性

 迅速かつ円滑な支援の実施及びモニタリングのため,対象校の選定に当たっては,我が国が既に実施中の学校再建等の計画も踏まえつつ,ザガイン地域,マグウェイ地域,バゴー地域及びエーヤワディ地域の学校再建を中心とし,在ミャンマー日本大使館及び調達代理機関である日本国際協力システム(JICS)を通じ,ミャンマー教育省と連携を図る。また,ミャンマー教育省,各国ドナー,国際機関及びNGO等との連携を密にしながら相乗効果を高める。

2-3 有効性

 本計画の実施により,完成時(2018年)には,以下のような成果が期待される。

  • (1)洪水被害を受けた地域の約80校の児童・生徒が適切な教育を受ける機会が回復される。
  • (2)上記(1)を通じ,被災地域の復旧・復興が促進される。

3 事前評価に用いた資料及び有識者等の知見の活用等

 ミャンマー連邦共和国政府からの要請書

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