ODA(政府開発援助)

政策評価法に基づく事前評価書

平成27年5月27日

評価年月日:平成27年1月15日
評価責任者:国別開発協力第三課長 西永 知史

1.案件概要

(1)供与国名

モザンビーク共和国

(2)案件名

ナカラ港開発計画(II)

(3)目的・事業内容

 モザンビーク北部の主要港であるナカラ港の施設整備及び機材供与を通じて荷役の効率性の向上,及び物流機能の改善・強化を図り,もってナカラ回廊開発の推進に寄与するもの。

  • (ア)主要事業内容
    • 土木工事・資機材
    • コンサルティング・サービス
  • (イ)供与条件
    供与限度額 金利 償還(うち据置)期間 調達条件
    292.35億円 年0.01% 40(10)年 一般アンタイド

(4)環境社会配慮,外部要因リスクなど留意すべき点

  • (ア)環境影響評価(EIA):EIA報告書は2012年12月に,環境調整省により承認済み。
  • (イ)用地取得及び住民移転:本事業は既存港及び政府所有の用地内で実施されるため,発生しない。
  • (ウ)外部要因リスク:特になし。

2.資金協力案件の評価

(1)必要性

  • (ア)開発ニーズ
     モザンビーク北部のナカラ港は水深が深く,定期的な浚渫を必要としないアフリカ南東部随一の天然の良港であり,潜在性が高い。その一方で,ナカラ港は現在,完成から約40年が経過しており,施設及び機材の老朽化が著しい。年間の取扱量は過去3年間で1.7倍に伸びているが,荷役効率・運営維持管理能力及び安全性の観点から多くの課題を抱えており,モザンビーク政府は,港湾の機能拡充計画の中で,コンテナ専用埠頭の新規建設(埋立拡張及び荷役機械の供与等)部分につき,本件円借款を通じた支援を我が国に要請した。
  • (イ)我が国の基本政策との関係
     我が国は,モザンビークに対する支援において,「回廊開発を含む地域経済活性化」を援助重点分野に掲げており,本件は右重点分野に合致する。また,本支援は,2013年6月のTICAD Vにおいて表明した公約「インフラ整備への6,500億円の公的資金の投入」 及び2014年1月の日・モザンビーク首脳会談において表明した公約「ナカラ回廊を中心とした700億円のODAの供与」に沿ったものである。

(2)効率性

 港湾のターミナル運営形態の検討など,運営効率改善に資する調査や計画立案について,積極的に支援していくことが重要との過去の類似案件の事後評価結果を踏まえ,本件の効率性を確保するため,技術協力を通じて港湾の計画立案,運営能力強化のための人材育成等,総合的な港湾の運営管理能力強化支援を行う。

(3)有効性

 今後飛躍的に貨物取扱量の増加が見込まれるモザンビーク北部のナカラ港に対し,港湾施設の設備拡張,改修を通じて同港の荷役効率向上と取扱貨物量の能力増強を図ることにより,同国経済の成長に寄与することが期待できる(完成してから2年後(2020年)の貨物量は年間5,071千トンに増加する見込み(2012年実績値:2,250千トン))。また,本計画によりナカラ回廊開発の推進及び同回廊を始めとする南部アフリカ地域の経済活性化による持続可能な経済成長の推進と貧困削減が見込まれる。さらに,モザンビークの経済・社会の発展を通じた我が国との二国間関係の強化が期待できる。

3.事前評価に用いた資料,有識者等の知見の活用

 要請書,モザンビーク国別評価報告書,国際協力機構環境社会配慮ガイドライン,その他国際協力機構より提出された資料。案件に関する情報は,交換公文締結後公表される外務省の約束状況に関する資料及び案件概要(国別約束情報(年度別交換公文(E/N)データ)),借款契約締結後公表される国際協力機構のプレスリリース別ウィンドウで開く及び事業事前評価表別ウィンドウで開くを参照。

 なお,本案件に関する事後評価は実施機関である国際協力機構が行う予定。