ODA(政府開発援助)

平成28年6月22日

原稿執筆 在エルサルバドル日本国大使館

安心して暮らせるコミュニティー作りへの協力

  日本の協力により2014年に建設された診療所。

 2014年,日本から約1万2千km離れたエルサルバドルのそのまた奥地となるモラサン県コリント市において,草の根・人間の安全保障無償資金協力を活用して新たな診療所が建設されました。

 エルサルバドルでも特に開発が遅れている東部地域に属するコリント市のコラリト村には,これまで2千人以上が利用する診療所がありました。しかし,同診療所は老朽化している上に,借家を利用して運用していたため,度々移転を迫られ閉鎖の危機にありました。

 住民は,恒常的な診療所の建設を望んでいましたが,十分な資金がなく実現できず,コリント市のソルト市長は,住民の健康のため資金集めに奔走しましたが,困難を極めていました。

 ソルト市長の熱意を受け,日本は新たな診療所建設支援を決めました。完成式においてソルト市長は,「日本の協力により,地域住民全員が安心して診療所を利用することができるようになりました。日本の皆様が,遠く離れたエルサルバドルの奥地に支援の手を差し伸べてくれたことを忘れません。」と日本の支援に深く感謝をしています。

全国へ広がる日本の協力の輪

  メンヒバル保健大臣(写真中央)も出席した診療所竣工式。
診療所は日々多くの住民を受け入れ,地域の健康を支えている。

 コラリト村診療所の完成式には,メンヒバル保健大臣も首都サンサルバドルから駆けつけ,政府を代表してエルサルバドル全土に広がる日本の草の根レベルでの質の高い協力に感謝を伝えました。

 この様な協力の実績は,地域住民やマスコミを通じて,近くの村,市そして隣の県へと伝わり,今日では,日本はエルサルバドル全国の住民に支援の手を差し伸べる信頼できる国であると広く認識され,エルサルバドル各地のコミュニティーから協力の申請が多数あるなど,日本に対して高い信頼が寄せられています。

 エルサルバドルにおいて,これまで約380件の草の根レベルでの協力が行われており,その1つ1つが遠い日本とエルサルバドルの友好の証となり,住民の生活に根付いています。

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