ODA(政府開発援助)

ルワンダにおける技術教育のモデル校「トゥンバ高等技術専門学校」

平成31年2月28日

原稿執筆 在ルワンダ日本国大使館

 近年目覚ましい経済成長を続けているルワンダ。ルワンダ政府は,発展を支える柱の一つとして「知識集約型経済」の実現に向けて,特に科学技術分野における人材の育成に力を注いでいます。一方で,社会の基盤を支える技術者は不足しており,職業技術教育等の充実が急務となっています。この点に着目し,教育分野における日本とルワンダの開発協力のモデルケースとなったのが,トゥンバ高等技術専門学校の強化支援プロジェクトです。

  • (写真1)トゥンバ高等技術専門学校【写真提供:JICA】
    トゥンバ高等技術専門学校【写真提供:JICA】

 日本によるトゥンバ高等技術専門学校への協力の歴史は非常に長く,1990年代初頭に,前身である技術学校の校舎の大部分を無償資金協力によって建設するなど,長期にわたって支援してきました。ジェノサイド(大量虐殺事件)が勃発し,一時休校しましたが,2007年8月に運営を再開し,翌年の開校式には日本から緒方貞子JICA理事長(当時)も出席しました。

 2007年に始まった「トゥンバ高等技術専門学校支援プロジェクト(フェーズ1)」,及び2013年からのフェーズ2では,日本は専門家の派遣や機材の供与を通じて,IT,再生可能エネルギー,電気通信の3学科のカリキュラムの整備,教員の能力向上および,学校運営の強化等において同校のキャパシティ・ビルディングに取り組みました。その結果,同校は職業技術教育・訓練分野におけるモデル校に成長し,同校の教育課程や運営ノウハウは他の高等技術専門学校にも共有され,日本が協力した教育システムがルワンダ全土に広まっています。

  • (写真2)活動の様子1【写真提供:JICA】
    活動の様子1【写真提供:JICA】
  • (写真3)活動の様子2【写真提供:JICA】
    活動の様子2【写真提供:JICA】

 2017年に同校は開校10周年を迎え,創立10周年記念式典には当館の宮下大使とムチムラ教育大臣も出席しました。143名の生徒から始まった同校は,今では826名の生徒が在校し,二つの分校を設置するまでに成長しています。卒業生を採用した企業の98%も彼らの能力に満足しています。さらに,ルワンダは世界的にも雷の発生が多く,落雷による人的被害や通信機器の破損等の物的被害が頻発していることから,雷被害対策のメーカーである日本の音羽電機工業株式会社が,雷害対策技術のアフリカ展開のための実証実験を同校で実施するなど,中小企業を通じた協力も始まっています。

  • (写真4)10周年記念式典でスピーチを行う宮下大使
    10周年記念式典でスピーチを行う宮下大使
  • (写真5)学生が作成した太陽光パネル
    学生が作成した太陽光パネル

 20年以上続く同校との協力関係は,今後も新たな形での継続が期待されています。