国連外交

令和2年10月21日

国連改革とは

(画像1)国連改革・安保理改革
(画像2)国連改革・安保理改革

1 国連改革の重要性

 今日、国際社会は、紛争やテロ、難民、貧困、気候変動、感染症など、国境を越える様々な課題に直面しており、国連が果たすべき役割はますます増大しています。国際社会が直面する諸課題に対して国連がより効果的に対応できるよう、国連安保理を始めとする国連改革に引き続き積極的に取り組んでいくことが重要となっています。

2 これまでの経緯

 2005年3月、アナン国連事務総長(当時)が報告書「より大きな自由に向けて」を発表。世界の中で機能する国連に向けた改革を実現するという方向性を提示。同年9月に行われたサミット(国連首脳会合)の成果文書において、国連システムの妥当性、実効性、効率性、信頼性等の強化を目指すこととなった。

 2017年1月に就任したグテーレス事務総長は、(1)平和への取組、(2)開発、(3)マネジメントの3分野で改革に取り組むことを表明。政策のより効果的・効率的な実現のため、事務局の体制、機能、作業方法を大幅に改革する必要性を強調。加盟国等との対話を踏まえ、分野毎の改革案を発表し、2019年1月から導入。

3 国連改革の現状

(1)グテーレス国連事務総長による国連改革

目的:

 国連事務局における、ア 官僚主義の排除、イ 縦割りや活動の重複の解消、ウ 業務の効率化・効果向上、エ 説明責任や透明性の強化による加盟国からの信頼の向上。

改革の3つのポイント及び現状:
  • ア 平和と安全:紛争予防から平和構築までの切れ目のない対応、開発や人権を含む分野横断的対応の実現。
    【現状】従来、PKOとそれ以外の政務がPKO局(DPKO)と政務局(DPA)に分かれて所管されていたのに代わり、2018年7月の総会決議で「政治及び平和構築問題局(DPPA)」及び「平和活動局(DPO)」を創設した。DPPAではPBSOとDPAを統合し、紛争の各段階の取組の一元的な所掌を可能にした。また、従来PKOと政務で個別に設置されていた地域部局が統合され、地域情報を横断的に扱うことが可能になった。
  • イ  開発:(ア)国連開発グループ内の調整・連携強化、(イ)説明責任強化、(ウ)資金調達方式の柔軟性・予見性向上。
    【現状】従来UNDPのヘッドであった常駐代表(PR)を兼ねていた国連常駐調整官(RC)について、2018年5月の総会決議でUNDPから分離し独立したポストとし、ホスト国の開発に関する国連の取組全体を調整し、ホスト国及び国連事務総長に直接報告する仕組みとすることを決定。2019年1月から新RCシステムの運用が開始された。
  • ウ マネジメント:(ア)予算手続の簡素化、(イ)事務総長の予算権限の拡大、(ウ)重複する機能の整理統合、(エ)フィールド組織への分権。
    【現状】従来、予算・人事等のマネジメント機能が、PKOとそれ以外でフィールド支援局(DFS)と管理局(DM)にそれぞれ分かれ重複して存在していたのに対し、2018年7月の総会決議で、「管理、戦略、政策及び遵守局(DMSPC)」及び「活動支援局(DOS)」の創設を決定し、DMSPCがマネジメント事項に関する方針・戦略を作成し、DOSはオペレーション支援に当たることとなった。また、予算手続を簡素化し、機動的な予算の作成・執行を可能にするため、従来の二か年予算に代わり、2020年から3年間、単年予算が試験的に導入されることとなった。

(2)安保理改革

 国連発足後70年以上が経ち、国際社会の構図が大きく変化する一方で、国連の機能が多様化した現在でも、国連安保理の構成は、基本的には変化していません。国際社会の現実を反映した国連安保理改革を早期に実現し、その正統性、実効性、代表性及び透明性を向上させるべきとの認識が広く共有されています。
 日本は、これまで軍縮・不拡散、平和維持・平和構築、「人間の安全保障」等の分野で国際社会に積極的に貢献してきており、国連を通じて世界の平和と安全の実現により一層積極的な役割を果たすことができるよう、常任・非常任議席双方の拡大を通じた国連安保理改革の早期実現と日本の常任理事国入りを目指し、各国への働きかけを行っています。

(3)国連総会の再活性化

 国連の全加盟国によって構成される主要な審議機関である国連総会の整理・効率化の必要性が近年認識されるようになり、ア 総会の役割の明確化、イ 事務総長の選出と任命、ウ 作業方法の改善・効率化、エ 総会議長室の強化等につき、2007年以降毎年、「総会再活性化作業部会」において、日本を含む加盟国間で協議が行われています。


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