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対中ODAの効果調査

外務省経済協力局評価室

 今回、外務省の委託により株式会社三菱総合研究所が実施した「対中ODAの効果調査」は、「過去20年に渡る対中援助が中国経済あるいは地域経済社会にどのような効果と影響を与えてきたか」という点を評価し、今後のより効果的な援助実施に役立てることを目的としています。

 上記の目的のため、この評価調査においては「マクロモデルによる日本の対中援助の経済効果分析」が試みられました。しかし、本件の評価者である三菱総研が認めているように、本件計量分析で得られた数値は、本件調査のために中国一国のみ適用すべく、三菱総研が独自に開発したモデルに基づくもので、当該モデルは一般に利用されているわけではありません。従って、調査結果はモデルや前提の置き方によっては大きく変わりうる性質のものです。(実際、対中円借款に限った別の研究事例では、対中ODAのGDP押し上げ効果は約0.1%との数字もあり、本件評価調査で得られた数値0.84%とは大幅な乖離が見られます。)

 すなわち、今回の評価において試みられた分析手法は、現段階においては十分に確立したものと見なされているものではありません。外務省としては、将来的に中国において再度評価調査を行う等、今後とも右手法の確立のために必要な努力を続けていく予定です。(なお、以下の評価報告書における試算により得られた数値は、あくまでも評価者である三菱総研のものです。


目   次

I.本調査の概要と要約
    1.調査の目的と方法
    2.調査結果の要約

II.マクロモデルによる日本の対中ODAの効果分析
    1.計量分析結果の概要
    2.効果分析結果

III.統計による日中経済に対する影響度分析
    1.中国経済の発展と外国資金
    2.対中直接投資にみる経済の連携強化
    3.日中貿易にみる経済の連携強化

IV.現地調査等における効果評価
    1.現地調査に参加した有識者からみた評価
    2.現地調査における効果の評価
    3.日本側実務家の評価

添付資料
    (1)マクロモデル分析関連資料・統計
    (2)「対中ODAの効果に関する調査」(中間報告・現地調査資料)
    (3)北京での主要官庁ヒアリングメモ
    (4)主な専門家・有識者一覧


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