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みんなの質問 Q & A

ちょっと知りたい日本の国際協力!

日本は世界の国(開発途上国)にどんな協力を行っているのですか?

生活水準(すいじゅん)が低(ひく)く経済(けいざい)成長(せいちょう)の途上(とじょう)にある国々(開発途上国)に対して行っている協力を、開発協力といいます。その重要(じゅうよう)な手段(しゅだん)がODA(オーディーエー)(政府(せいふ)開発援助(えんじょ))です。

ODAのしくみは、大きく分けて2つあります。

1つは、日本が開発途上国(はってんとじょうこく)に直接協力(ちょくせつきょうりょく)する二国間援助(にこくかんえんじょ)です。

二国間援助(にこくかんえんじょ)には、いろいろなやり方があります。

(1)お金を貸(か)す・・・・有償資金協力(ゆうしょうしきんきょうりょく)といいます。
発電所の建設(けんせつ)や鉄道(てつどう)の整備(せいび)などといったお金のかかる事業(じぎょう)について、お金を貸します。貸したお金は長い時間をかけて少しずつ返(かえ)してもらいます。日本から借りれば、利子(りし)は低(ひく)く、開発途上国(かいはつとじょうこく)にとって毎年の返済義務(へんさいぎむ)は緩(ゆる)やかです。また、お金を返(かえ)す計画(けいかく)を立てるようになることは、その国の自立にも役立(やくだ)ちます。
(2)お金をあげる・・・・無償資金(むしょうしきん)協力といいます。
学校や病院などを建(た)てる事業(じぎょう)について、そのためのお金を無償(むしょう)で提供(ていきょう)します。事業(じぎょう)自体は規模(きぼ)が小さいものの、返済(へんさい)計画を立てずに済(す)む分、ある程度(ていど)早く計画を進(すす)めることができ、成果(せいか)を形にすることができます。
(3)技術(ぎじゅつ)を教える・・・・技術協力といいます。
開発途上国では、人々の知識(ちしき)や技術が十分でないために、産業(さんぎょう)、農業、教育等が必(かなら)ずしも発達(はったつ)していないところもあります。そこで、日本の知識(ちしき)・技術・経験(けいけん)をいかし社会・経済(けいざい)の開発(かいはつ)の担(にな)い手(て)となる人材(じんざい)を育成(いくせい)し、その国の自立と発展(はってん)を助けます。

もう1つは、国連(こくれん)などの国際(こくさい)機関(きかん)を通じて世界(せかい)の国々と一緒(いっしょ)に開発協力(かいはつきょうりょく)を行う多国間援助(えんじょ)です。多国間援助(えんじょ)では、特定(とくてい)の分野についての知識(ちしき)や経験(けいけん)を持(も)つ利点(りてん)もいかして、「誰(だれ)ひとり取(と)り残(のこ)さない」国際(こくさい)社会の実現(じつげん)を目指(めざ)しています。

日本は、開発途上国の経済水準(けいざいすいじゅん)に合わせて必要なものを考え、このようにさまざまな方法(ほうほう)を用いた協力(きょうりょく)を行っています。

1954年から70年以上(いじょう)にわたり行っている日本のODAは、1989年及(およ)び90年代(ねんだい)(90年を除く)を通して世界(せかい)第(だい)1位(い)のODA(オーディーエー)提供(ていきょう)国になり、今も4位(い)という高い順位(じゅんい)にあります。また、これまで日本は、全(ぜん)世界(せかい)の190の国と地域(ちいき)に対(たい)してODAで協力(きょうりょく)してきました。この国々の多くにおいては、日本がその国にとって最大(さいだい)のODA(オーディーエー)提供(ていきょう)国となっています。

2025年は、「JICA(ジャイカ)海外協力(きょうりょく)隊(たい)」発足(ほっそく)60周年(しゅうねん)に当たります。現地(げんち)の人々と生活を共(とも)にしながら活動(かつどう)する、「日本らしい顔の見える開発(かいはつ)協力(きょうりょく)」として国際(こくさい)社会において信頼(しんらい)ときずなを築(きず)き上(あ)げてきました。

国際協力60周年

JICA海外協力隊発足60周年 記念ロゴ

なぜ日本は協力するのですか?

世界には、飲み水や食べ物が十分になかったり、教育を受けられなかったり、病気になったり怪我(けが)をしたりしても病院に行くことができない人々がたくさんいます。1日に約(やく)300円以下(いか)のお金で生活しなければいけない人たちもたくさんいます。このような貧困(ひんこん)などの課題(かだい)をかかえる国を開発(かいはつ)途上国(とじょうこく)と呼(よ)んでいます。

日本が開発途上国に協力を行うのは、豊(ゆた)かな国が貧(まず)しい国を助けることが正義(せいぎ)にかなっているという理由だけではありません。資源(しげん)の多くを海外に依存(いぞん)している日本にとって国際(こくさい)社会の平和(へいわ)と繁栄(はんえい)に貢献(こうけん)することは、資源(しげん)の安定供給(あんていきょうきゅう)の確保(かくほ)に直結(ちょっけつ)します。また、相手(あいて)国の信頼(しんらい)を得(え)ること、そして相手(あいて)国が経済成長(けいざいせいちょう)して購買力(こうばいりょく)が向上(こうじょう)することにより、様々(さまざま)な日本製品(せいひん)・サービスや農林(のうりん)水産(すいさん)品(ひん)の輸出(ゆしゅつ)を後押(あとお)しすることにもつながるなどのメリットもあります。ひいては日本の平和(へいわ)と安全(あんぜん)、更(さら)なる繁栄(はんえい)にもつながっているのです。だからこそ、積極的(せっきょくてき)に協力していく必要(ひつよう)があるのです。

協力(きょうりょく)する理由(りゆう)は?

  1. 日本の平和(へいわ)と豊(ゆた)かさは、世界(せかい)の平和(へいわ)と豊(ゆた)かさがあって初(はじ)めて可能(かのう)!

    ラビット 日本が平和(へいわ)でも、他(ほか)の国で争(あらそ)いがあれば、日本の平和(へいわ)も脅(おびや)かされてしまう可能性(かのうせい)があるね。日本が開発協力(かいはつきょうりょく)を通じて、平和(へいわ)で安定(あんてい)し、豊(ゆた)かな国際(こくさい)社会の構築(こうちく)に取(と)り組(く)んできたことは、私(わたし)たち日本国民(こくみん)の生活を守(まも)り、日本の豊(ゆた)かさを実現(じつげん)することにもつながってきたんだね。

  2. 日本の経済成長(けいざいせいちょう)につながる!

    1. 開発(かいはつ)途上国(とじょうこく)が豊(ゆた)かになれば、その経済成長(けいざいせいちょう)を日本の経済成長(けいざいせいちょう)につなげることができます。

      ラビット 開発(かいはつ)途上国(とじょうこく)が豊(ゆた)かになれば、日本企業(きぎょう)の海外進出(しんしゅつ)が活発(かっぱつ)になったり、日本からの輸出(ゆしゅつ)促進(そくしん)になったりなどのメリットにつながるね!

    2. 私(わたし)たちが食べているものや石油(せきゆ)などの資源(しげん)といった身(み)の回りの多くのものが、開発(かいはつ)途上国(とじょうこく)から運(はこ)ばれています。開発(かいはつ)途上国(とじょうこく)が安定(あんてい)し発展(はってん)すれば、食料(しょくりょう)や資源(しげん)の輸入(ゆにゅう)の安定(あんてい)につながります。

      ラビット つまり、世界(せかい)の安定(あんてい)したものの流(なが)れを維持(いじ)することは、日本経済(けいざい)にもプラスになるね。

  3. かつては日本も援助(えんじょ)される側(がわ)

    東海道新幹線(とうかいどうしんかんせん)や東名・名神(めいしん)高速(こうそく)道路(どうろ)などのインフラは、第(だい)二次(じ)世界(せかい)大戦(たいせん)後に世界(せかい)銀行(ぎんこう)から資金(しきん)を借(か)りて整備(せいび)されたものです。

    ラビット 戦後(せんご)の日本が貧(まず)しさから立ち直り、経済(けいざい)発展(はってん)を遂(と)げたのは、実(じつ)はこうした多くの支援(しえん)があったからだということを決(けっ)して忘(わす)れてはいけないね。

また、飢(う)えや貧しさは、テロや紛争(ふんそう)などの原因(げんいん)になります。さらに地球の環境(かんきょう)が悪くなることや、新型コロナウイルス・エイズ・鳥インフルエンザなどの病気の問題は、国境(こっきょう)をこえて地球全体で広がっています。こうした地球規模(ちきゅうきぼ)の課題(かだい)を解決(かいけつ)するためには、世界の国々が力を合わせなくてはいけません。日本が国際(こくさい)社会の一員としてこのような課題(かだい)に積極的に取り組むことで、地球の未来(みらい)や世界の平和を守るとともに、日本の存在(そんざい)感を高めることにもなるのです。

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人間(にんげん)の安全(あんぜん)保障(ほしょう)とは何(なん)ですか?

人間(にんげん)一人一人(ひとりひとり)に焦点(しょうてん)を当て、生存(せいぞん)(生きること)・生活・尊厳(そんげん)(人としての尊重(そんちょう)されるべき権利(けんり))に対(たい)する幅広(はばひろ)い深刻(しんこく)な危険(きけん)から人々を守(まも)り、それぞれの持(も)つ豊(ゆた)かな可能性(かのうせい)を実現(じつげん)するために、そのような状況(じょうきょう)に置(お)かれている人々を守(まも)り、能力(のうりょく)を強化(きょうか)し、また様々(さまざま)な関係者(かんけいしゃ)との協力(きょうりょく)を通じて、持続(じぞく)可能(かのう)な形で、個人(こじん)の自立と社会づくりを進(すす)める考え方です。

1999年、人間(にんげん)の安全(あんぜん)保障(ほしょう)を推進(すいしん)するために、日本が率先(そっせん)して、国連(こくれん)に、人間(にんげん)の安全(あんぜん)保障(ほしょう)基金(ききん)が設置(せっち)されました。

日本は国際(こくさい)社会で、これまでも人間(にんげん)の安全(あんぜん)保障(ほしょう)の重要性(じゅうようせい)を訴(うった)えてきましたが、人間(にんげん)の安全(あんぜん)保障(ほしょう)はまさにSDGs(エスディージーズ)達成(たっせい)のカギです。また、人間(にんげん)の尊厳(そんげん)に改(あらた)めて光を当てることによって、国際(こくさい)社会が様々(さまざま)な違(ちが)いを乗(の)り越(こ)えて、人間中心の国際協力(こくさいきょうりょく)を着実(ちゃくじつ)に進(すす)めていくことができます。

日本の開発協力はどのように行われているのですか?

政府(せいふ)開発援助(えんじょ)(ODA(オーディーエー))の枠組(わくぐ)みで開発協力の事業(じぎょう)(プロジェクト)を行う際(さい)には、多くの人たちが関(かか)わっています。たとえば、日本側(がわ)では、外務省(がいむしょう)を含む日本政府、国際(こくさい)協力機構(きこう)(JICA(ジャイカ))、また、実施(じっし)の一部(いちぶ)を担(にな)う主体(しゅたい)(アクター)としては、国連(こくれん)などの国際(こくさい)機関(きかん)、非(ひ)政府組織(そしき)(NGO(エヌジーオー))や企業(きぎょう)などです。JICAは、日本政府が作成(さくせい)した方針(ほうしん)に基(もと)づき、具体的(ぐたいてき)な計画を立て、開発途上国の政府(せいふ)が日本の協力(きょうりょく)を得(え)て行う一つ一つの事業(じぎょう)を監督(かんとく)しています。

開発(かいはつ)途上国の人々(ひとびと)が切実(せつじつ)に必要(ひつよう)だと感じている事業(じぎょう)を行うには、その国の様子を知り、その国の政府と話(はな)し合い、計画を立てなければいけません。

開発途上(かいはつとじょう)国の政府(せいふ)と話し合う時、現地の大使館やJICAがばらばらに動くのではなく、それぞれの情報(じょうほう)や技術(ぎじゅつ)を持ち寄(よ)って議論(ぎろん)をまとめることで、より良いアイデアを出し、話合いをよりスムーズにします。そのため、現地の大使館、JICAなどが「現地ODAタスクフォース」をつくり、組織をこえて協力し合ったり、NGOと政府が協力し合ったりする取組が行われています。また、開発協力をしている他の国々や国際機関(きかん)などと協調(きょうちょう)することも必要です。日本は他国とも協調しながら効果的(こうかてき)な開発協力を実施(じっし)しています。

世界にはどのくらい貧(まず)しい人たちがいますか?

いま世界では、約(やく)11人に1人が1日約(やく)300円以下(いか)で生活をしています。また、約11人に1人が栄養不足(えいようぶそく)に苦しんでいます。年間約480万(まん)人のこどもが5歳(さい)まで生きられず命を失(うしな)い、およそ7,100万人のこどもたちが小学校にも通えないでいます。こうして、貧困(ひんこん)が原因(げんいん)で、人々の生きる権利(けんり)や才能(さいのう)をいかす機会(きかい)が奪(うば)われています。

国際(こくさい)社会は世界の困(こま)っている人たちにどのようなことをしているのですか?

国連(こくれん)に加盟(かめい)するすべての国は、どんな国や環境(かんきょう)に生まれて育(そだ)っても、みんなが元気に活躍(かつやく)できる社会をつくるため、2016年から2030年までの目標(もくひょう)を17個(こ)決(き)めました。これはSDGs(Sustainable Development Goals:持続(じぞく)可能(かのう)な開発(かいはつ)目標(もくひょう))と呼(よ)ばれており、2030年までに持続(じぞく)可能(かのう)でよりよい世界(せかい)を実現(じつげん)することを目指(めざ)しています。SDGsは開発(かいはつ)途上国(とじょうこく)のみならず、すべての国が取(と)り組(く)むものであり、日本も積極的(せっきょくてき)に取(と)り組(く)んでいます。

世界の困っている人たちに協力をしたいけれど、どうしたらいいですか?

世界の困っている人たちに協力するなら、まず、身近に取り組めることからはじめてください。世界はつながっています。食料(しょくりょう)や水を大切にする、ゴミを拾う、そういうひとつひとつの行動が世界をよりよくします。そして世界には学べないこどもたちがたくさんいます。みんなが勉強に一生懸命(いっしょうけんめい)取り組んで、将来(しょうらい)大きくなったときに、困っている人たちに何かをできるようになるといいと思います。

いますぐ、誰(だれ)にでも協力できる方法(ほうほう)として、募金(ぼきん)があります。世界各地(かくち)で募金を行っている国際機関(こくさいきかん)の中には、国連児童基金(こくれんじどうききん)(ユニセフ)、国連難民(なんみん)高等弁務官(べんむかん)事務(じむ)所(UNHCR(ユーエヌエイチシーアール))、世界食糧(しょくりょう)計画(WFP(ダブリューエフピー))のように、それぞれの活動に対する募金を日本でも受(う)け付(つ)けている機関(きかん)があります。また、私(わたし)たちがインターネットのサイトのボタンをクリックするだけで募金が出来るシステムもあります。これは、企業(きぎょう)がスポンサーとなって成(な)り立(た)つもので、私たちは支払(しはら)いのためにお金を払(はら)うことなく、簡単(かんたん)に募金をすることが出来ます。

もっと直接的(ちょくせつてき)な活動がしたいという人には、夏休みなどを利用(りよう)してNGO(エヌジーオー)(非政府組織(ひせいふそしき))のボランティア活動に参加(さんか)したり、長期ではJICA海外協力隊(たい)に参加したり、と様々な方法があります。

NGOの国際協力活動についてくわしく知りたい場合は、「NGO相談員」がいますので、問い合わせることができます。

難民(なんみん)とはどんな人たちのことですか?

難民とは、「人種(じんしゅ)や宗教(しゅうきょう)、政治(せいじ)の考え方などの違(ちが)いが理由で、自分の国にいると命を狙(ねら)われたり、ひどい目にあうおそれがあるので、外国にのがれた人」のこと。難民を守るためにできた難民条約(じょうやく)では、このように定められています。難民となった事情(じじょう)はさまざまですが、戦争(せんそう)が起(お)こったり、政治が混乱(こんらん)したことなどが大きな理由となっています。難民が増(ふ)えることは、住みにくい国が増えているということです。世界には、現在(げんざい)も多くの難民が存在(そんざい)しています。それはまだまだ世界には、人が安心して暮(く)らせる環境(かんきょう)が整(ととの)っていない地域(ちいき)がたくさんあるということなのです。

世界には何人くらいの難民がいますか?

世界には、約(やく)3,690万(まん)人の難民がいます(UNHCRユーエヌエイチシーアール 「グローバル・トレンズ・レポート 2025」)。また、自分の国の中で生まれ育(そだ)った土地にいることができなくなって国内の別(べつ)の場所(ばしょ)に避難(ひなん)している人たちの問題(もんだい)も深刻(しんこく)で、その数は難民(なんみん)の数を上回っています(難民(なんみん)数:約(やく)3,690万人、国内避難民(ひなんみん)数:約(やく)7,350万人)。

特(とく)に難民・国内避難民(ひなんみん)が多い国・地域(ちいき)はシリア(約1,350万人)、ウクライナ(約(やく)880万人)、アフガニスタン(約580万人)などとなっています。

日本は、1970年代後半にインドシナ3国(ベトナム・ラオス・カンボジア)から逃げ出した大勢の難民(インドシナ難民)が日本にたどり着いたことがきっかけとなり、1981年に「難民の地位に関する条約(じょうやく)(難民条約)」に加入(かにゅう)しました。インドシナ難民の受け入れ事業は、2005年度をもって終わりましたが、受け入れたインドシナ難民の数は11,319人になりました。また、難民条約に加入したことから日本国内では難民認定制度が整えられ、1982年から2024年末までの間に、1,610人が難民条約に基づく難民(条約難民)として認められています。さらに、2010年からは、難民(なんみん)を一次(じ)滞在国(たいざいこく)から新たに受入(うけい)れに合意(ごうい)した第(だい) 三国(さんごく)に移動いどうさせ、定住(ていじゅう)を認みとめる第三国定住だいさんごくていじゅうという枠組(わくぐみ)による難民の受(うけ)入(い)れが始まり、この枠組みの下(もと)で、2024年度(ねんど)までに135家族332人を受け入れています。

国内に受け入れたこれらの難民に対しては、日本での生活がしやすいように、日本語を教えたり、就職(しゅうしょく)のお手伝(てつだ)いをしたりしています。

世界で大きな自然災害(しぜんさいがい)が起きた時、日本はどんな協力をしているのですか?

日本は地震(じしん)や洪水(こうずい)、津波(つなみ)などの自然災害が起きて大きな被害(ひがい)を受けた国が、支援(しえん)を求めてきた時には、出来るだけ早く支援の手をさしのべます。

たとえば、地震などが起こった地域(ちいき)では、壊(こわ)れたビルの下で生(い)き埋(う)めになっている人やけがをしている人がたくさんいます。日本は、このような人びとを助けるために、国際緊急援助隊(こくさいきんきゅうえんじょたい)としてレスキュー隊員(たいいん)や援助犬えんじょけんを含(ふく)む救助(きゅうじょ)チーム、医師(いし)や看護師(かんごし)らからなるチームを直ちに現地に送っています。

また、災害により家をなくした人びとは、しばらくは避難(ひなん)所で生活しなければならないことが多いので、テント、毛布(もうふ)、浄水器(じょうすいき)など避難生活に必要(ひつよう)なものも送ります。災害にあった人びとに配る食べ物や薬を買(か)ったり、仮設住宅(かせつじゅうたく)を建てるためのお金を送ったりすることもあります。

このように、日本は海外の災害に対して人を派遣(はけん)したり、物やお金を送ったりするなどして支援しています。

また、日本はただ災害発生前の状態(じょうたい)に戻(もど)すのではなく、より災害に強い状態に復興(ふっこう)することを目指す、”Build Back Better(ビルド・バック・ベター:より良(よ)い復興)”という考えを大切にしています。

日本はこれまでに多くの被災経験(ひさいけいけん)があるので、その分、防災(ぼうさい)に関(かん)する豊富(ほうふ)な知見(ちけん)を有(ゆう)しています。災害を防ぐために、国際機関(きかん)などと協力しながら、研修(けんしゅう)を行う、災害に強い施設(しせつ)を造(つく)るなど、日本自身の経験(けいけん)をいかした知識(ちしき)や技術(ぎじゅつ)を外国に伝(つた)えています。

世界遺産(いさん)を守るために日本はどのような事をしているのですか?

2025年7月現在(げんざい)、全世界で合計1,248件(けん)の世界遺産がありますが、世界遺産になっても自然災害(しぜんさいがい)や紛争(ふんそう)、開発などで遺産が傷(きず)ついたり、崩壊(ほうかい)したりする危険(きけん)があります。

例(たと)えば、2006年に起きたインドネシア・ジャワでの地震(じしん)により「プランバナン寺院群(ぐん)」が被害(ひがい)を受けました。また2001年3月にはイスラム原理主義(しゅぎ)勢力(せいりょく)によりアフガニスタンの「バーミヤン遺跡」の大仏像(だいぶつぞう)が破壊(はかい)されました。さらに、2012年以降(いこう)、内戦状態(ないせんじょうたい)にあったシリアで「古代都市アレッポ」、「パルミラ遺跡(いせき) 」が破壊され、2015年にはイラクの「ハトラ遺跡」がイスラム過激派組織(かげきはそしき)により破壊されました。

このように世界遺産が危機(きき)にさらされると、ユネスコを中心に、日本を含(ふく)む多くの国々が、知恵(ちえ)を出し合い、自分たちの国にできる支援をしながら、被害を食い止め、壊(こわ)れた部分を直し、元に戻(もど)す努力(どりょく)をしています。支援の方法(ほうほう)は、壊れた部分を直すためのお金や機材(きざい)をあげたり、どれくらい被害があったか調べる調査団(ちょうさだん)を送ったり、現地(げんち)の人に修復(しゅうふく)する技術(ぎじゅつ)を教えるなど、多くの分野にわたっています。

例(たと)えば、アンコール・ワットに代表されるカンボジアのアンコール遺跡群は、「危険(きけん)にさらされている世界遺産(危機(きき)遺産)」に指定されていましたが、日本やフランスをはじめ世界各国(かっこく)が壊れた部分を直すなど、この貴重(きちょう)な遺産を守る協力を行ったので、2004年に指定が解除(かいじょ)されました。現在も日本はカンボジア政府(せいふ)と協力(きょうりょく)し、ユネスコを通してさまざまな側面(そくめん)から遺産を守る協力を行っています。

世界(せかい)全体(ぜんたい)で気候(きこう)変動(へんどう)を食い止めるために、日本はどのような協力(きょうりょく)をしているのですか?

気候(きこう)変動(へんどう)は、人間のさまざまな活動(かつどう)から排出(はいしゅつ)される二酸化(にさんか)炭素(たんそ)などの温室(おんしつ)効果(こうか)ガスが大気中に増(ふ)え、地球(ちきゅう)の平均(へいきん)気温(きおん)が上昇(じょうしょう)すること(地球(ちきゅう)温暖化(おんだんか))によって引(ひ)き起(お)こされます。気候(きこう)変動(へんどう)を食い止めるためには、人間の活動(かつどう)から排出(はいしゅつ)される温室(おんしつ)効果(こうか)ガスをできる限(かぎ)り減(へ)らすとともに、森林の保護(ほご)や新しい技術(ぎじゅつ)によって大気中の温室(おんしつ)効果(こうか)ガスを取(と)り除(のぞ)くことが必要(ひつよう)です。今、世界(せかい)各国(かっこく)は、排出(はいしゅつ)される温室(おんしつ)効果(こうか)ガスと、取(と)り除(のぞ)かれる温室(おんしつ)効果(こうか)ガスの量(りょう)を同じにし、差(さ)し引(ひ)きした時に温室(おんしつ)効果(こうか)ガスの排出(はいしゅつ)量(りょう)をゼロにすること(これを「ネット・ゼロ」や「カーボンニュートラル」と呼(よ)びます)を目指(めざ)しており、これが実現(じつげん)した世(よ)の中のことを「脱(だつ)炭素(たんそ)社会」といいます。

日本は、日本の国内だけではなく、世界(せかい)全体(ぜんたい)で脱(だつ)炭素(たんそ)社会を作っていくため、各国(かっこく)に対(たい)してさまざまな協力(きょうりょく)を行(おこ)なっています

例(たと)えば、政府(せいふ)開発援助(えんじょ)(ODA)を通じて、太陽光(たいようこう)・風力・地熱(ちねつ)など、温室(おんしつ)効果(こうか)ガスを発生(はっせい)させないエネルギー(再生(さいせい)可能(かのう)エネルギー)を使(つか)った発電所(はつでんしょ)の建設(けんせつ)や、気候(きこう)変動(へんどう)の影響(えいきょう)に強いまちづくりをお手伝(てつだ)いするなど、脱(だつ)炭素(たんそ)社会を目指(めざ)す世界(せかい)中の多くの国への協力(きょうりょく)を行っています。

また、開発(かいはつ)途上(とじょう)国が気候(きこう)変動(へんどう)対策(たいさく)に取り組むために、「緑の気候基金(きこうききん)(GCF)」という開発(かいはつ)途上国の気候変動対策(たいさく)を支援するための運営機関(うんえいきかん)に、合計(ごうけい)最大(さいだい)約(やく)4,840億(おく)円を提供(ていきょう)する約束(やくそく)をしています。加(くわ)えて、気候(きこう)変動(へんどう)によって起(お)こる損失(そんしつ)や損害(そんがい)(ロス&ダメージ)に対応(たいおう)するため、特(とく)に大きな影響(えいきょう)を受(う)ける開発(かいはつ)途上国(とじょうこく)を支援(しえん)する基金(ききん)に対(たい)し、1,500万ドルを提供(ていきょう)しました。

開発(かいはつ)途上国が自分で温室効果(こうか)ガスを減(へ)らすためには、技術(ぎじゅつ)を普及(ふきゅう)することも重要です。日本は、「二国間クレジット制度(せいど)(JCM)」という制度を通じて、アジア・太平洋、中東、アフリカ、中南米、東ヨーロッパの31か国で、温室(おんしつ)効果(こうか)ガスの排出(はいしゅつ)を減(へ)らすための優(すぐ)れた技術(ぎじゅつ)、製品(せいひん)、サービスなどを使って、これまでに290件(けん)以上(いじょう)の温室効果ガスの排出(はいしゅつ)を減(へ)らすプロジェクトを実施(じっし)しています。