核軍縮・不拡散

The United Nations Programme of Fellowships on Disarmament

令和7年1月23日
原爆死没者慰霊碑前での集合写真
平和祈念像前での集合写真

1 事業概要

 特に発展途上国における軍縮専門家を育成することを目的とした、国連軍縮部による研修プログラム(1978年の第1回国連軍縮特別総会において実施が決定)。各国の若手外交官や国防関係者等を対象とし、軍縮・不拡散に関するオンラインコース、日本を始め軍縮・不拡散に関係のある国・国際機関の訪問、参加者個人での調査・研究を組み合わせた内容となっている。

2 実施時期(2024年度)

 5月下旬~11月上旬(約5か月)

3 訪問地(2024年度)

 スイス(ジュネーブ)、オーストリア(ウィーン)、ベルギー(ブリュッセル)、オランダ(ハーグ)、ドイツ(ベルリン)、アルジェリア(アルジェ)、ブラジル(リオデジャネイロ)、米国(ニューヨーク)、パキスタン(イスラマバード)、中国(北京、ハルビン)、日本(東京、広島、長崎)、韓国(ソウル)

4 訪日プログラム

 日本は被爆体験に基づいた核兵器の非人道性を広く世界に訴えることを目的に、本プログラム参加者を東京、広島及び長崎に毎年招待しており、軍縮・不拡散分野における我が国の取組を世界に発信していく上で有意義なプログラムとなっている。
 1982年の第2回国連軍縮特別総会において鈴木善幸総理大臣が本プログラム参加者の広島及び長崎招待の提案を行い、翌83年以来、2024年までに計1033名が我が国政府の経費負担により訪日。例年、広島での原爆ドームや平和記念資料館等の視察、長崎での爆心地や原爆資料館等の訪問、被爆者による被爆体験講話等を通じ、被爆の実相に対する理解を深めている。また、外務省担当部局から、軍縮、不拡散及び原子力の平和的利用等に関する我が国の立場、取組等について説明を行っている。2024年度は、27名の外交官等(国連職員2名を含む)が参加した。
 本プログラム参加者のほとんどが広島・長崎訪問あるいは関連プログラムに非常に感銘を受け、自身のキャリアに大きな影響を与えたと述べており、グロッシー国際原子力機関(IAEA)事務局長など、世界の軍縮・不拡散外交の第一線で活躍する各国外交官の中には本プログラムの出身者も少なくない。


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