核軍縮・不拡散
2022年度国連軍縮フェローシップ(結果)
令和5年6月28日


2022年10月2日から8日にかけて、「国連軍縮フェローシップ・プログラム」により、各国の若手外交官等26名(うち国連職員2名)が、長崎・広島・東京を訪問したところ、概要以下のとおりです。本プログラムは、新型コロナウイルスの影響で2019年以来3年ぶりの対面での実施となりました。一部の参加者については、水際措置のため、長崎での日程についてはオンライン参加となりました。
1 長崎日程(10月3日~5日)
平和公園・原爆落下中心地で献花を行った後、長崎原爆資料館・長崎原爆死没者追悼平和祈念館を訪問したほか、築城昭平さんによる被爆体験講話が実施されました。
長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)プログラムでは、中村桂子准教授から長崎の歴史とともに、同研究センターの取組が紹介されました。ナガサキ・ユース代表団との意見交換では、原爆学習や核兵器廃絶を訴える取組を始めたきっかけ等につき活発なやり取りがなされました。
2 広島日程(10月6日~7日)
広島平和記念資料館・平和記念公園を見学し、献花を実施しました。加えて、小泉崇広島平和文化センター理事長から広島の歴史や同センターの取組に関する説明を受けたほか、小倉桂子さんによる被爆体験講話が実施されました。
3 その他(外務省ブリーフ)
外務省関係者から、軍縮(核・通常兵器)、不拡散、原子力の平和利用の幅広い観点から、「ヒロシマ・アクション・プラン」を含め、我が国の立場・取組や国際社会の動き等につき説明を行いました。
【参考】国連軍縮フェローシップ概要
- (1)国連軍縮フェローシップ・プログラムは、特に開発途上国における軍縮専門家の育成を目的として、1978年の第1回国連軍縮特別総会において実施が決定されました。同プログラムは、主に各国の若手外交官や国防関係者等を対象とし、国連及びジュネーブ軍縮会議における研修や関係国への訪問等をプログラムとして、1979年以降毎年実施されています。(2020年は新型コロナウイルス感染拡大のため中止。)
- (2)我が国は、1982年の第2回国連軍縮特別総会における鈴木善幸総理演説において本計画参加者の広島及び長崎招待の提案を行い、翌83年以来毎年約30名の各国若手外交官等の訪日を実現しています。本年は39年目に当たり、本年を含めこれまでに982名の参加者が我が国政府の経費負担により日本を訪問しました。
- (3)訪日プログラムは、例年広島での原爆ドームや平和記念資料館等の視察、長崎での原爆中心地や原爆資料館等の訪問、被爆者による被爆体験講話等を通じ、被爆の実相について理解を深めるとともに、軍縮・不拡散分野における我が国の取組を発信していく上で有意義なプログラムとなっています。