核軍縮・不拡散
2023年度国連軍縮フェローシップ(結果)
令和5年12月27日


9月28日から10月4日にかけて、「国連軍縮フェローシップ・プログラム」により、各国の若手外交官等26名(うち国連職員2名)が、東京・広島・長崎を訪問したところ概要以下のとおりです。
1 東京訪問(9月28日~30日)
9月28日には、北川克郎軍縮不拡散・科学部長主催の歓迎夕食会が開催されました。
29日には、外務省関係者から、核軍縮、不拡散、原子力の平和的利用(含ALPS処理水の海洋放出に関する取組)の幅広い観点から、「ヒロシマ・アクション・プラン」を含め、我が国の立場・取組や国際社会の動き等につき説明がされました。また、フェロー参加者は深澤陽一外務大臣政務官を表敬しました。
さらに、午後には第五福竜丸展示館を見学し、核実験の被害に関する理解を深めました。その後、フェロー参加者は日本橋ふくしま館を訪問しました。
2 広島訪問(9月30日~10月2日)
30日には香川剛廣広島平和文化センター理事長の講義を聴講しました。その後、平和記念公園を訪問し、広島平和記念資料館を見学しました。また、小倉桂子氏による被爆体験講話が実施され、その後活発な質疑応答が実施されました。最後に原爆死没者慰霊碑へ献花がなされました。
10月2日には国立広島原爆死没者追悼平和祈念館を訪問しました。また、平和記念公園内の原爆ドーム等を見学しました。
3 長崎日程(10月2日~10月4日)
3日には平和公園・原爆落下中心地で献花を行った後、長崎原爆資料館及び国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館を訪問しました。また、、築城昭平氏による被爆体験講話が実施され、その後活発な質疑応答が実施されました。加えて、長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)の有識者からの講義が実施されました。
【参考】国連軍縮フェローシップ・プログラム概要
- (1)国連軍縮フェローシップ・プログラムは、特に開発途上国における軍縮専門家の育成を目的として、1978年の第1回国連軍縮特別総会において実施が決定されました。同プログラムは、主に各国の若手外交官や国防関係者等を対象とし、国連及びジュネーブ軍縮会議における研修や関係国への訪問等をプログラムとして、1979年以降毎年実施されています。(2020年は新型コロナウイルス感染拡大のため中止。)
- (2)我が国は、1982年の第2回国連軍縮特別総会における鈴木善幸総理演説において本計画参加者の広島及び長崎招待の提案を行い、翌83年以来、2020年を除き毎年約30名の各国若手外交官等の訪日を実現しています。本年は40年目に当たり、本年を含めこれまでに1006名の参加者が我が国政府の経費負担により日本を訪問しました。
- (3)訪日プログラムは、例年広島での原爆ドームや平和記念資料館等の視察、長崎での原爆落下中心地や原爆資料館等の訪問、被爆者による被爆体験講話等を通じ、被爆の実相について理解を深めるとともに、軍縮・不拡散分野における我が国の取組を発信していく上で有意義なプログラムとなっています。