中華人民共和国
李克強・中華人民共和国国務院総理の訪日(公賓)(全体概要)
(写真提供:内閣広報室)
(写真提供:内閣広報室)
2018年5月8日(火曜日)から11日(金曜日),中国の李克強(り・こくきょう)国務院総理が公賓として日本を訪問したところ,概要は以下及び別添のとおりです。
1 主な日程
太線は安倍総理と共に出席した行事。
(1)東京
【5月8日(火曜日)】
夜 | 羽田着 |
【5月9日(水曜日)】
午前 | 日中韓サミット(於:迎賓館),日中韓ビジネスサミット(於:経団連) | |
午後 | 中韓首脳会談(於:帝国ホテル) | |
歓迎式典,日中首脳会談,署名式,共同記者発表(於:迎賓館) | ||
夜 | 安倍総理主催晩餐会(於:迎賓館) |
【5月10日(木曜日)】
午前 | 衆議院議長との会見,参議院議長との会見(於:国会内) | |
天皇陛下による御引見(於:御所) | ||
日中平和友好条約締結40周年に縁のある人々との交流,中国文化展示会,日中平和友好条約締結記念40周年兼李克強総理訪日歓迎レセプション(於:ホテル・ニューオータニ) | ||
午後 | 与党幹部との会見,野党幹部との会見(於:ホテル・ニューオータニ) |
(2)北海道
【5月10日(木曜日)】
夜 | 北海道知事との会見,北海道知事主催晩餐会(於:札幌パークホテル) |
【5月11日(金曜日)】
午前 | 第3回日中知事・省長フォーラムへの出席(於:札幌パークホテル),トヨタ自動車北海道視察(於:苫小牧市) | |
昼 | 安倍総理主催昼食会(於:えこりん村(恵庭市)) | |
午後 | 新千歳空港発 帰国 |
2 各行事の概要
(1)日中韓サミット
安倍総理及び文在寅韓国大統領と共に,迎賓館で開催された第7回日中韓サミットに出席。その後,3首脳は共同記者発表を行い,第7回日中韓サミット共同宣言(仮訳/英文)及び2018年の南北首脳会談に関する日本,中国及び韓国の3首脳による共同声明(仮訳/英文)が発出された。続いて,経団連会館で行われた日中韓ビジネスサミットに出席。
(2)日中首脳会談及び晩餐会
迎賓館において,歓迎行事に引き続き,安倍総理との間で約1時間50分の日中首脳会談を実施。日中関係全般,経済関係の強化,国民交流の促進,海洋・安全保障,北朝鮮問題等,幅広い分野について有益な意見交換が行われた。その後,両首脳は,署名式・共同記者発表を行った。
(3)中国文化展示会
安倍総理と共に,中国文化旅遊部主催の文化展示会に出席。北京の故宮博物院所有の銅器や漆器等の文物のほか,日本のデジタル化技術を使った故宮所有の文化財展示等を参観。
(4)日中平和友好条約締結40周年記念・李克強国務院総理来日歓迎レセプション
安倍総理と共に,日中交流促進実行委員会・日中友好七団体主催の日中平和友好条約締結40周年記念・李克強国務院総理来日歓迎レセプションに出席。レセプションには,日中双方の各界から約1,400人の関係者が参加。
(5)第3回日中知事・省長フォーラム
安倍総理と共に,日本全国知事会及び中国人民対外友好協会主催の第3回日中知事・省長フォーラム(テーマ:「日中地域間交流の深化と発展」)に出席。
(6)トヨタ自動車北海道訪問
安倍総理と共に,苫小牧市にあるトヨタ自動車北海道を訪問し,次世代技術に関する展示を見学。
(7)安倍総理主催昼食会
恵庭市内の「えこりん村」を訪問し,安倍総理主催昼食会に出席し,安倍総理と懇談。昼食後は,「えこりん村」内の商業施設において一般客と交流。
3 挨拶等
4 署名文書一覧
《国際約束》
- 社会保障に関する日本国政府と中華人民共和国政府との間の協定
- 日本国政府と中華人民共和国政府との間の映画共同製作協定
[署名者] | 日本側:河野太郎外務大臣 |
中国側:王毅(おう・き)国務委員兼外交部長 | |
[概要] | 現在,日中両国からそれぞれの相手国に派遣される企業駐在員等について,双方の年金制度に二重に加入を義務付けられる問題が生じており,こうした保険料の二重負担の解消を目的とする協定。 |
[署名者] | 日本側:河野太郎外務大臣 |
中国側:王毅(おう・き)国務委員兼外交部長 | |
[概要] | 両国の映画製作者間の交流の強化や両国間の映画共同製作の拡大を目的として,共同製作映画としての承認又は確認を与えるための手続・基準を定めるほか,共同製作映画が自国の映画に与えられる全ての特典を享受する権利を有する旨を規定する協定。 |
《覚書》
- 日本国外務省及び経済産業省と中華人民共和国発展改革委員会及び商務部との間の第三国における日中民間経済協力に関する覚書。
- 日本国経済産業省と中華人民共和国国家発展改革委員会とのサービス産業協力の発展に関する覚書。
- 日本国経済産業省と中華人民共和国商務部とのサービス貿易協力強化に関する覚書。
- 日本国環境省と中華人民共和国国家林業・草原局との間で行うトキ保護協力の継続実施に関する覚書。(環境省ホームページ)
- 日本国厚生労働省と中華人民共和国国家衛生健康委員会との間の衛生及び医学科学に関する協力覚書。(厚生労働省ホームページ)
- 日本国農林水産省と中華人民共和国海関総署との日本産精米の対中輸出に関する覚書。
- 日本国農林水産省と中華人民共和国海関総署との日本産農産物・食品の中国向け輸出に係る放射性物質汚染問題対応のための共同専門家グループ設立に関する覚書
- 日本国防衛省と中華人民共和国国防部との間の海空連絡メカニズムに関する覚書
[署名者] | 日本側:河野太郎外務大臣及び世耕弘成経済産業大臣 |
中国側:何立峰(か・りつほう)国家発展改革委員会主任 | |
及び鐘山(しょう・ざん)商務部長 | |
[概要] | 日中ビジネスの第三国展開について,(1)日中ハイレベル経済対話の枠組みの下に省庁横断かつ官民合同の「委員会」を設けること,(2)企業経営者や関係閣僚等の出席する「フォーラム」を開催することで一致した旨の内容の覚書。 |
[署名者] | 日本側:世耕弘成経済産業大臣 |
中国側:何立峰国家発展改革委員会主任 | |
[概要] | 経済産業省と国家発展改革委員会との間で「日中サービス産業協力メカニズム」を構築するとともに,両国のマクロ的な政策交流を通じ,高齢化や教育等のサービス産業領域における経済技術協力の促進,サービス産業協力の水準や生産性の向上,優位性の補完とウィンウィンの関係の実現を目指す旨の内容の覚書。 |
[署名者] | 日本側:世耕弘成経済産業大臣 |
中国側:鐘山(しょう・ざん)商務部長 | |
[概要] | 経済産業省と商務部との間で「日中サービス貿易協力メカニズム」を構築するとともに,両国サービス分野における協力の強化・多様化,政策対話及び情報共有の促進,良好なサービス貿易・投資環境の構築,サービス分野での投資及び互恵協力の推進を目指す旨の内容の覚書。 |
[署名者] | 日本側:中川雅治環境大臣 |
中国側:王毅(おう・き)国務委員兼外交部長 | |
[概要] | 日中双方は,トキ保護協力を引き続き実施することとし,中国側は2羽(雌雄各1羽)のトキを提供し,日本側は関連する協力を行う旨の内容の覚書。 |
[署名者] | 日本側:加藤勝信厚生労働大臣 |
中国側:王毅(おう・き)国務委員兼外交部長 | |
[概要] | 衛生保健や医科学分野において,日中両国が友好的な協議を通じて協力を発展させることで一致した旨の内容の覚書。 |
[署名者] | 日本側:齋藤健農林水産大臣 |
中国側:程永華(てい・えいか)駐日大使 | |
[概要] | 精米工場及びくん蒸倉庫の追加など日本産精米の対中輸出に関する植物衛生分野の共通認識に関する覚書。 |
[署名者] | 日本側:齋藤健農林水産大臣 |
中国側:程永華(てい・えいか)駐日大使 | |
[概要] | 中国に輸出される日本産農産物・食品について,原発事故に伴う放射性物質汚染問題に対応するための共同専門家グループ設立に関する覚書。 |
[署名者] | 日本側:前田哲防衛省防衛政策局長 |
中国側:胡昌明(こ・しょうめい)中央軍事委員会国際軍事協力弁公室主任 | |
[概要] | 日中防衛当局の間で,(1)日中両国の相互理解及び相互信頼を増進し,防衛協力を強化するとともに,(2)不測の衝突を回避し,(3)海空域における不測の事態が軍事衝突又は政治外交問題に発展することを防止することを目的とした,(ア)防衛当局間の年次会合及び専門会合の開催,(イ)日中防衛当局間のホットライン開設,(ウ)自衛隊と人民解放軍の艦船・航空機間の連絡方法を主な内容とする覚書。 |