北朝鮮

令和6年3月13日

政府認定の拉致被害者

 日本政府が拉致被害者として認定している17名に係る事案の概要は次のとおり(カッコ内は当時の年齢と失踪場所)。

 政府としては、この他にも拉致の可能性を排除できない事案があるとの認識の下、拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国のために全力を尽くす。

(赤色):北朝鮮は死亡と主張  
(橙色):北朝鮮は入境を否定  
(青色):帰国

1(北朝鮮は入境を否定)
久米 裕さんの写真

1977年9月19日
宇出津(うしつ)事件
久米 裕(くめ ゆたか)さん(52歳・石川県)

石川県宇出津海岸付近にて失踪。安否未確認。(北朝鮮は入境を否定)

2(北朝鮮は入境を否定)
松本 京子さんの写真

1977年10月21日
女性拉致容疑事案
松本 京子(まつもと きょうこ)さん(29歳・鳥取県)

自宅近くの編み物教室に向かったまま失踪。安否未確認。(北朝鮮は入境を否定)

3(北朝鮮は死亡と主張)
横田 めぐみさんの写真

1977年11月15日
少女拉致容疑事案
横田 めぐみ(よこた めぐみ)さん(13歳・新潟県)

新潟市において下校途中に失踪。安否未確認。(北朝鮮は「自殺」と主張)

4(北朝鮮は入境を否定)
田中 実さんの写真

1978年6月頃
元飲食店店員拉致容疑事案
田中 実(たなか みのる)さん(28歳・兵庫県)

欧州に向け出国した後失踪。安否未確認。(北朝鮮は入境を否定)

5(北朝鮮は死亡と主張)
田口 八重子さんの写真

1978年6月頃
李恩恵(リ・ウネ)拉致容疑事案
田口 八重子(たぐち やえこ)さん(22歳・不明)

安否未確認。(北朝鮮は「交通事故で死亡」と主張)

6(帰国)
地村 保志さんの写真
地村 富貴惠さんの写真

1978年7月7日
アベック拉致容疑事案
地村 保志(ちむら やすし)さん(23歳・福井県)
地村 富貴惠(ちむら ふきえ)さん(旧姓:濵本)(23歳・福井県)

「二人でデートに行く」と言って出かけて以来、失踪。
2002年10月帰国。

7(帰国)
蓮池 薫さんの写真
蓮池 祐木子さんの写真

1978年7月31日
アベック拉致容疑事案
蓮池 薫(はすいけ かおる)さん(20歳・新潟県)
蓮池 祐木子(はすいけ ゆきこ)さん(旧姓:奥土)(22歳・新潟県)

蓮池さんは「ちょっと出かける。すぐ帰る」と言って外出したまま失踪。
同様に奥土さんも外出したまま失踪。
2002年10月帰国。

8(北朝鮮は死亡と主張)
市川 修一さんの写真
増元 るみ子さんの写真

1978年8月12日
アベック拉致容疑事案
市川 修一(いちかわ しゅういち)さん(23歳・鹿児島県)
増元 るみ子(ますもと るみこ)さん(24歳・鹿児島県)

「浜に夕日を見に行く」と言って出かけたまま失踪。安否未確認。
(北朝鮮は「心臓麻痺で死亡(市川さんは海水浴中)」と主張)

9(帰国/北朝鮮は入境を否定)
曽我 ひとみさんの写真
曽我 ミヨシさんの写真

1978年8月12日
母娘拉致容疑事案
曽我 ひとみ(そが ひとみ)さん(19歳・新潟県)
曽我 ミヨシ(そが みよし)さん(46歳・新潟県)

「2人で買い物に行く」と言って出かけて以来失踪。
ひとみさんは2002年10月帰国。
ミヨシさんは安否未確認。(北朝鮮は入境を否定)

10(北朝鮮は死亡と主張)
石岡 亨さんの写真
松木 薫さんの写真

1980年5月頃
欧州における日本人男性拉致容疑事案
石岡 亨(いしおか とおる)さん(22歳・欧州)
松木 薰(まつき かおる)さん(26歳・欧州)

欧州滞在中に失踪。安否未確認。
(北朝鮮は石岡さんは「ガス事故で死亡」、松木さんは「交通事故で死亡」と主張)

11(北朝鮮は死亡と主張)
原 敕晁さんの写真

1980年6月中旬
辛光洙(シン・グァンス)事件
原 敕晁(はら ただあき)さん(43歳・宮崎県)

宮崎県内で発生。安否未確認。(北朝鮮は「肝硬変」で死亡と主張)

12(北朝鮮は死亡と主張)
有本 恵子さんの写真

1983年7月頃
欧州における日本人女性拉致容疑事案
有本 恵子(ありもと けいこ)さん(23歳・欧州)

欧州にて失踪。安否未確認。(北朝鮮は「ガス事故で死亡」と主張)

拉致被害者の失踪場所

失踪場所の地図

拉致の可能性を排除できない事案

 現在、日本政府は北朝鮮に拉致された被害者として上記17名を認定しているが、北朝鮮当局によって拉致された日本国民として認定された人以外にも、北朝鮮によって拉致された可能性を排除できない人が存在しているとの認識の下、関係省庁・関係機関が緊密に連携を図りつつ、国内外からの情報収集や関連する捜査・調査を強力に推し進めるなど、全力で真相究明に努めている。

日本国内で拉致された朝鮮籍の拉致被害者(姉弟拉致容疑事案)

 警察は、1974年6月中旬、朝鮮籍の幼い姉弟(髙敬美(コ・キョンミ)さん、髙剛(コ・ガン)さん)が消息を絶った事案を、北朝鮮による拉致容疑事案と判断している。
 日本政府は、拉致は国籍にかかわらず重大な人権侵害であり、同時に我が国の主権侵害に当たることから、北朝鮮側に対し、原状回復として被害者を我が国に戻すことを求めるとともに、同事案の真相究明を求めている。

 日本政府は、北朝鮮に対し、認定の有無にかかわらず全ての拉致被害者を一刻も早く帰国させるように、強く求めている。

北朝鮮へ戻る