北朝鮮

 

平成30年12月28日

問題の概要

 1970年代から1980年代にかけ,多くの日本人が不自然な形で行方不明となった。日本の当局による捜査や,亡命北朝鮮工作員の証言により,これらの事件の多くは北朝鮮による拉致の疑いが濃厚であることが明らかになった。1991年以来,政府は,機会あるごとに北朝鮮に対して拉致問題を提起したが,北朝鮮側は頑なに否定し続けた。しかし,北朝鮮は,2002年9月の第1回日朝首脳会談において,ようやく初めて拉致を認め,謝罪し,再発防止を約束した。同年10月には,5人の拉致被害者が24年ぶりに帰国した。

 しかしながら,残りの安否不明の方々については,2004年5月の第2回日朝首脳会談において,北朝鮮側から,直ちに真相究明のための徹底した調査を再開する旨の明言があったにもかかわらず,未だに北朝鮮当局から納得のいく説明がなされていない。残された被害者たちは,今なお全ての自由を奪われ,長きにわたり北朝鮮に囚われたままの状態で,現在も救出を待っている。

(写真)北朝鮮による拉致被害者家族連絡会(「家族会」)の結成
北朝鮮による拉致被害者家族連絡会(「家族会」)の結成

 日本国内では,1997年に拉致被害者の御家族により「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会(家族会)」が結成されるなど,被害者の救出を求める運動が活発に展開され,2018年10月現在で1200万筆を超える署名が総理大臣に提出されている。

 北朝鮮による拉致問題は,我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であり,国の責任において解決すべき喫緊の重要課題である。日本政府は,これまでに,帰国した5名を含む17名を北朝鮮当局による拉致被害者として認定しているが,この他にも,日本国内における日本人以外(朝鮮籍)の拉致容疑事案や,いわゆる特定失踪者(注)も含め拉致の可能性を排除できない事案がある。日本政府としては,北朝鮮側から納得のいく説明や証拠の提示がない以上,安否不明の拉致被害者は全て生存しているとの前提に立ち,引き続き,拉致被害者としての認定の有無にかかわらず,全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国のために全力を尽くす。また,拉致に関する真相究明,拉致実行犯の引渡しを引き続き追求していく。政府としては,引き続き,日朝平壌宣言にのっとり,全ての拉致被害者の一刻も早い帰国を実現し,「不幸な過去」を清算して国交正常化を実現すべく全力で取り組んでいく。

(注)特定失踪者とは,民間団体である「特定失踪者問題調査会」が独自に北朝鮮による拉致の可能性の調査の対象としている失踪者のことを意味する。

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