北朝鮮

 

平成27年12月16日

国内における取組

1. 「拉致問題対策本部」の設置等


拉致問題対策本部第1回会合(2013年1月)

 2013年1月、日本政府は、拉致問題に関する対応を協議し、同問題の解決のための戦略的取組及び総合的対策を推進するため、全ての国務大臣からなる新たな「拉致問題対策本部」を設置した。同対策本部は、総理大臣が本部長を、拉致問題担当大臣、内閣官房長官及び外務大臣が副本部長を務めており、各閣僚は、拉致問題の解決に向け、本部長、副本部長を中心に連携を密にし、それぞれの責任分野において全力を尽くしている。

 また、拉致問題の解決に向けた超党派での取組の強化を図るため、「政府・与野党拉致問題対策機関連絡協議会」を開催している。

拉致問題の解決に向けた方針

 北朝鮮による拉致問題は我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であり、国の責任において解決すべき喫緊の重要課題である。政府としては、拉致問題の解決なくして北朝鮮との国交正常化はあり得ないとの方針を堅持し、拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国のために全力を尽くす。また、拉致に関する真相究明、拉致実行犯の引渡しを引き続き追求していく。

(「拉致問題の解決に向けた方針と具体的施策」平成25年1月25日拉致問題対策本部決定)

2. 日本政府による捜査・調査

 日本政府は、北朝鮮による日本人拉致事案及び拉致の可能性を排除できない事案につき、帰国した拉致被害者からも累次にわたり協力を得つつ、徹底した捜査・調査を進めている。こうした捜査・調査の結果、これまでに12件17名を日本人拉致被害者として認定している。

 また、警察においては、北朝鮮籍の姉弟が日本国内から拉致された事案1件(被害者2人)についても北朝鮮による拉致容疑事案と判断するとともに、北朝鮮工作員等拉致に関与した11人について、逮捕状の発付を得て国際手配を行っている。

 さらに、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案の捜査・調査については、平成25年3月に警察庁外事課に設置した「特別指導班」による都道府県警察に対する指導・調整、御家族等からのDNA型鑑定資料の採取、警察庁及び都道府県警察ウェブサイトへの拉致の可能性を排除できない事案に係る方々の一覧表等の掲載など、その取組を強化して事案の真相解明に努めている。また、海難事案として処理されているものについても、警察と海上保安庁が連携を強化して、捜査・調査を行っている。

拉致容疑事案関係の国際手配被疑者

事案
(事件)名
欧州における日本人女性
拉致容疑事案(12)
宇出津事件(1) アベック拉致容疑事案(福井)(6)/辛光洙事件(11)
被疑者 魚本(旧姓:安部)公博 金世鎬(キム・セホ) 辛 光洙
事案
(事件)名
辛光洙事件(11) 母娘拉致容疑事案(9) アベック拉致容疑事案(新潟)(7)
被疑者 金吉旭(キム・キルウク) 通称 キム・ミョンスク 通称 チェ・スンチョル
事案
(事件)名
アベック拉致容疑事案(新潟)(7) 姉弟拉致容疑事案
被疑者 通称 ハン・クムニョン 通称 キム・ナムジン 洪寿惠(ホン・スヘ)こと木下陽子
事案
(事件)名
欧州における日本人男性拉致容疑事案(10)
被疑者 森 順子 若林(旧姓:黒田)佐喜子

3. 「拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律」の施行(2006年6月)

 この法律は、拉致問題を始めとする北朝鮮当局による人権侵害問題(「拉致問題等」)に関する国民の認識を深めるとともに、国際社会と連携しつつ拉致問題等の実態を解明し、その抑止を図ることを目的として、2006年6月23日に公布・施行された。同法は、拉致問題等の解決に向けた国の責務のほか、拉致問題等の啓発を図る国及び地方公共団体の責務、北朝鮮人権侵害問題啓発週間(12月10日~16日)の創設及び同週間での国・地方公共団体の啓発事業の実施等を定めており、特に、北朝鮮人権侵害問題啓発週間においては、政府やNGOは多くの会議、シンポジウム、コンサート等を開催し、日本国内外に拉致問題等の解決を訴えている。

 
拉致問題啓発ポスターを全国に配布

4. 対北朝鮮措置

 2006年7月5日、北朝鮮は7発の弾道ミサイルを発射した。その後、北朝鮮は、国際社会の再三の警告にもかかわらず、2009年4月、2012年4月、同年12月にミサイルを発射し、2006年10月、2009年5月、2013年2月に核実験を実施した。また、2010年3月には、北朝鮮は韓国海軍哨戒艦に対して魚雷攻撃を行った。これらに対し日本政府は、厳重な抗議及び断固たる非難の意を表明するとともに、国連安保理決議に基づく対北朝鮮制裁措置に加え、我が国から北朝鮮への渡航自粛要請、北朝鮮籍者の入国の原則禁止、北朝鮮籍船舶の入港禁止、北朝鮮との輸出入禁止等の対北朝鮮措置を実施してきた。

 2014年5月の日朝合意に基づき、同年7月、日本側は、人的往来の規制措置並びに支払報告及び支払手段等の携帯輸出届出の下限金額の引下げ措置を解除するとともに、人道目的の北朝鮮籍船舶の入港を認めることとしたが、国連安保理決議に基づく対北朝鮮制裁措置や、北朝鮮との輸出入禁止等の我が国独自の対北朝鮮措置については、引き続き実施しているところである。

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