シンガポール共和国
日・シンガポール首脳会談
11月4日午後12時10分(現地時間)から約30分間,安倍晋三内閣総理大臣は,ASEAN関連首脳会議に出席するため訪問中のタイにおいて,リー・シェンロン・シンガポール共和国首相(H.E. Mr.LEE Hsien Loong, Prime Minister of the Republic of Singapore)と会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。会談には,日本側から和泉総理補佐官,長谷川総理補佐官らが,シンガポール側からビビアン・バラクリシュナン外相,チャン・チュンシン貿易産業大臣らが同席しました。
1 冒頭
安倍総理大臣から,シンガポールよりハリマ・ヤコブ大統領が即位礼正殿の儀に参列されたことに謝意を述べるとともに,『G20大阪サミット以来の再会を嬉しく思う』と発言がありました。これに対し,リー首相からG20大阪サミットの成功に敬意が示されるとともに,ハリマ・ヤコブ大統領の即位の礼参列の謝意が述べられました。
2 東日本大震災後の日本産食品輸入規制
リー首相から,『福島県産食品に対して残る輸入制限措置を,日本がこれまで実施してきた安全措置を考慮し,また食品の輸出前検査を行うことを条件として,撤廃する』旨述べました。これに対し,安倍総理から,『輸入停止措置の解除を歓迎するとともに感謝する』と述べました。両首脳は詳細については事務方で協議を行うことで合意しました。
3 地域情勢等
両首脳は,RCEPの早期妥結に向けて協力していくことで一致しました。また,両首脳は,直近の弾道ミサイル発射を含む北朝鮮情勢及び南シナ海問題といった地域情勢についても意見交換を行い,安倍総理から,『拉致問題は安倍内閣の最重要課題』であると述べ,拉致問題の早期解決に向け理解と協力を求めました。
4 二国間関係
安倍総理大臣から,『日・シンガポール両国は,スマートシティへの取組,少子高齢化への対策など共通の課題や施策が多い。第三国でのインフラ協力も含め協力を進めたい』旨述べました。