報道発表

日越協力委員会第9回会合及び日越外相会談(ワーキングディナー)

平成29年5月8日

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  1.  本8日,岸田文雄外務大臣は,訪日中のファム・ビン・ミン・ベトナム副首相兼外務大臣(H.E. Mr. Pham Binh Minh,Deputy Prime Minister and Minister of Foreign Affairs of the Socialist Republic of Viet Nam)と午後5時05分から約50分間,日越協力委員会第9回会合を共催し,続いて,午後6時05分から約65分間,日越外相会談(ワーキングディナー)を行ったところ,概要は以下のとおりです。

    1 日越協力委員会第9回会合

    (1)冒頭

    (ア)岸田大臣から,ミン副首相兼外務大臣の訪日に歓迎の意を表し,昨年5月のベトナム訪問時の歓待に改めて謝意を示し,昨年の日越協力委員会第8回会合で議論した課題が着実に実現されたことは喜ばしい旨を述べた後,世界的に保護主義の動きが強まる中,自由で公正な経済ルールによる「包摂的成長」の実現が不可欠であり,そのためにも日本とベトナムが連携し,本日の議論を通じて課題を着実に解決し,二国間関係を更に進展させたい旨を述べました。

    (イ)ミン副首相兼外務大臣は,昨年の日越協力委員会第8回会合以降,経済協力や地方間交流,地域・国際場裡における連携を含め,幅広い分野で両国関係が進展していることに歓迎の意が示され,6月のグエン・スアン・フック首相(H.E. Mr. Nguyen Xuan Phuc, Prime Minister of the Socialist Republic of Viet Nam)訪日に向けて,有意義な意見交換を実施したい旨述べました。

    (2)経済・経済協力

    (ア)岸田大臣から,引き続き「質の高いインフラ」整備を中心にベトナムの発展を力強く後押しする,ロンタイン空港や南北高速鉄道,都市鉄道,消防・救助車両供与等に日本の優れた技術と知見を活用して欲しい旨言及するとともに,既存の協力案件の円滑な実施やパブリック・プライベート・パートナーシップ(PPP)事業促進に係る環境整備をお願いしたい旨述べました。ミン副首相兼外務大臣から,日本のこれまでのベトナムに対するODAに謝意が示され,引き続きベトナムのインフラ整備,人材育成,気候変動対策等に対するニーズは高く,今後ともODAを通じた協力に期待に示されるとともに,PPP事業への投資を含め,日本との協力を強化したい旨の高い期待が示されました。

    (イ)双方は,日本企業の投資を後押しすべく,日越共同イニシアティブ等を通じて,更なる投資環境改善に協力していくことを確認しました。関連して,岸田大臣から,ベトナムの国営企業改革やエネルギー分野の発展に引き続き協力したい旨を述べ,ベトナム側からは,裾野産業育成に対する日本の貢献に強い期待が示されました。

    (ウ)双方は,本年のベトナムAPECの成功や,環太平洋パートナーシップ(TPP)東アジア地域包括的経済連携(RCEP)等の経済連携協定の推進に向けて,緊密に連携していくことを確認しました。

    (3)人材育成・文化・人的交流

    (ア)岸田大臣から,昨年開校した日越大学や日本型教育,「イノベーティブ・アジア」事業を通じ,人材育成協力を進めたい旨言及するとともに,行政改革や党幹部人材育成についても,具体的な支援方法を検討したい旨を述べ,ミン副首相兼外務大臣より歓迎の意が示されました。

    (イ)双方は,来年の日越外交関係樹立45周年に向けて,文化・観光・地方間の交流を更に促進することを確認しました。関連して,岸田大臣から,本年2月に日本政府観光局(JNTO)ハノイ事務所を開設したこと,及び,本年秋にはベトナムで日本映画祭を開催予定であることに言及し,「文化のWAプロジェクト」やお祭り等とも連携して交流を促進したい旨を述べました。また,双方は,ベトナムからの技能実習生・留学生の増加を踏まえつつ,新たな技能実習制度の施行や留学制度に関する正確な情報提供等で協力していくことを確認しました。

    (4)この他,岸田大臣から,日本産のかんきつ類のベトナムへの輸出に向けて協力をお願いしたい旨を述べ,ミン副首相兼外務大臣から,ベトナム産農産品の対日輸出に対する希望が表明されました。また,双方は,ベトナムの持続可能な経済成長にとって重要となる環境・気候変動対策分野でも,引き続き協力していくことを確認しました。

    2 日越外相会談

    (1)岸田大臣から,インド太平洋を自由で開かれたものとするため,海上法執行能力強化を含め,ベトナムとも協力したい旨を述べました。ミン副首相兼外務大臣は,新造巡視船の供与を含め,日本のベトナムの海上法執行機関に対する協力に謝意を表しました。また,双方は,安保・防衛協力を進展させることを確認しました。

    (2)双方は,本年のASEAN関連会議に向けて相互に連携することを確認しました。また,南シナ海における一方的な現状変更への深刻な懸念を共有し,関係国間の対話は,国際法に基づき,現場における非軍事化及び自制の維持を前提とすべきことを確認しました。

    (3)岸田大臣は,北朝鮮問題に関し,安保理決議の実効性の確保や拉致問題の解決等に向け,ベトナムと連携したい旨述べました。ミン副首相兼外務大臣からは,ベトナムは一貫して朝鮮半島の非核化を支持し,関連安保理決議を厳格に履行してきており,先般のASEAN外相会議においても北朝鮮に関する声明が発出された旨述べました。

    (4)また,双方は,米国との協力をはじめとする地域・国際情勢についても率直な議論を行いました。

    (5)最後に,岸田大臣から,先般のベトナム人女児殺害事件に関し,改めてお悔やみの言葉を伝え,ミン副首相兼外務大臣から謝辞が述べられました。

    (参考1)日越協力委員会

     2006年11月の首脳間合意により,両国間の互恵的協力関係全体についての方向性を議論する場として設置された。原則として年1回定期的に日本とベトナムで交互に開催。両国外相が共同議長となり関係省庁の幹部が同席し,経済,経済協力,人的・文化交流,農業,エネルギー等幅広い分野における議論を行っている。

    第1回7年5月  麻生外務大臣及びキエム副首相兼外務大臣(於:東京)
    第2回8年7月  高村外務大臣及びキエム副首相兼外務大臣(於:ハノイ)
    第3回10年1月  岡田外務大臣及びキエム副首相兼外務大臣(於:東京)
    第4回12年7月  玄葉外務大臣及びミン外務大臣(於:ハノイ)
    第5回13年9月  岸田外務大臣及びミン副首相兼外務大臣(於:東京)
    第6回14年8月  岸田外務大臣及びミン副首相兼外務大臣(於:ハノイ)
    第7回15年7月  岸田外務大臣及びミン副首相兼外務大臣(於:東京)
    第8回16年5月  岸田外務大臣及びミン副首相兼外務大臣(於:ハノイ)

    (参考2)「文化のWAプロジェクト」について

    (1)文化のWAプロジェクトは,平成25年12月の日・ASEAN特別首脳会議において,安倍総理大臣から発表されました。

    (2)このプロジェクトは,国際交流基金アジアセンターが中心となって,「日本語学習支援事業」及び「芸術・文化の双方向交流事業」を二本柱として実施されている。


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