国際保健全般

平成28年6月17日
(写真1)濵地外務大臣政務官のNY訪問の様子 UN Photo/Rick Bajornas
(写真2)濵地外務大臣政務官のNY訪問の様子2 UN Photo/Evan Schneider
濵地外務大臣政務官のNY訪問の写真
  1. 6月8日から6月10日まで,国連HIV/エイズ・ハイレベル会合がニューヨークの国連本部にて開催され,「HIV及びエイズに関する政治宣言 2030年までのエイズ流行終息及びHIV対策の強化(概要本文(英語)(PDF)Open a New Window)」が8日午前に採択されました。ハイレベル会合には,アフリカ諸国を中心に50か国以上の首脳,副大統領及び閣僚が参加したほか,我が国からは濵地外務大臣政務官を首席代表とする政府代表団が参加しました。
  2. 濵地外務大臣政務官は,ハイレベル会合において,日本政府代表演説(英文和文仮訳)を行い,人間の安全保障と持続可能な開発目標(SDGs)の重要性や誰一人取り残さないユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の実現,感染症を未然に防ぐ強靱な保健システムの構築,及び差別・偏見のない世界の実現の必要性を訴えました。また,5月のG7伊勢志摩サミットにおいて,国際保健を優先課題の一つとして取り上げ,具体的な行動をとることへの合意を得た旨紹介しつつ,我が国としても,国際保健分野に一層の貢献を行っていく決意を改めて表明しました。
  3. 今回のハイレベル会合では,2001年国連エイズ特別総会の「HIV/エイズに関する誓約宣言」採択から15年を経て,HIV及びエイズを巡る問題が依然として国際社会における喫緊の開発課題であるとの認識の下,政治宣言が採択され,エイズ流行の2030年までの終息に向け,包括的な予防・治療・ケア・サポートの実現のための努力を強化するとの決意が表明されました。
  4. また,濵地外務大臣政務官は,今般の訪問の機会を捉え,「国連平和維持活動における文民の保護」をテーマにフランスが議長国を務める国連安保理公開討論に出席してステートメント(英文和文仮訳)を行い,文民の保護に関する要員の能力強化やホスト国のオーナーシップの重要性等について述べた上で,我が国による各種訓練への支援や,南スーダンPKOに派遣されている我が国自衛隊の施設部隊による文民保護サイトの施設整備といった貢献を紹介しました。また,他の安保理理事国の出席者からは,文民の保護には国連PKOミッションの軍事・警察・文民部門全体で取り組む必要がある点等について指摘がありました。
  5. さらに濵地外務大臣政務官は,エリアソン国連副事務総長,ダイブル・世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)事務局長,ドラミニ・スワジランド首相等と会談しました。
  6. 今回の政府代表団には,外務省及び厚生労働省のほか,NGOの代表(2名)も代表団顧問として参加するなど,日本政府は,これまでと同様に市民社会との対話を継続しながら今回の会議に臨みました。

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