日本の領土をめぐる情勢

 

平成28年9月21日

竹島 takeshima

竹島の領有権に関する我が国の立場と韓国による不法占拠の概要

我が国が古くから竹島の存在を認識していたことは,多くの古い資料や地図により明らかになっています。17世紀初めには,日本人が政府(江戸幕府)公認の下,鬱陵島に渡る際,竹島を航行の目標として,また船がかり(停泊地)として利用するとともに,あしかやあわびなどの漁猟にも利用していました。遅くとも17世紀半ばには,我が国の竹島に対する領有権は確立していたと考えられます。

1900年代初期,島根県の隠岐島民から,本格化したあしか猟事業の安定化を求める声が高まっていました。こうした中,我が国は1905(明治38)年1月の閣議決定により竹島を島根県に編入し,領有意思を再確認するとともに,その後官有地台帳への登録,あしか猟の許可,国有地使用料の徴収などを通じた主権の行使を他国の抗議を受けることなく平穏かつ継続して行いました。こうして,既に確立していた竹島に対する我が国の領有権が,近代国際法上も諸外国に対してより明確に主張できるようになったのです。

第二次世界大戦後の我が国の領土処理等を行ったサンフランシスコ平和条約(1951年9月8日署名,1952年4月28日発効)の起草過程において,韓国は,同条約を起草していた米国に対し,日本が放棄すべき地域に竹島を加えるように求めました。しかし,米国は,「竹島は朝鮮の一部として取り扱われたことはなく日本領である」として韓国の要請を明確に拒絶しました。これは,米国政府が公開した外交文書によって明らかになっています。そのような経緯により,サンフランシスコ平和条約では,日本が放棄すべき地域として「済州島,巨文島及び鬱陵島を含む朝鮮」と規定され,竹島はそこから意図的に除外されました。このように第二次世界大戦後の国際秩序を構築したサンフランシスコ平和条約において,竹島が我が国の領土であることが確認されています。また,同条約発効後,米国は我が国に対して,竹島を爆撃訓練区域として使用することを申し入れました。これを受けて,日米間の協定に基づいて,竹島を爆撃訓練区域に指定することとし,我が国はその旨を公表しています。第二次世界大戦後の国際秩序において,竹島が我が国の領土であることは明確に認められていたのです。

しかし,サンフランシスコ平和条約発効直前の1952(昭和27)年1月,韓国は,いわゆる「李承晩ライン」を一方的に設定し,そのライン内に竹島を取り込みました。これは明らかに国際法に反した行為であり,我が国として認められるものではない旨,直ちに厳重な抗議を行いました。それにもかかわらず,韓国は,その後,竹島に警備隊員などを常駐させ,宿舎や監視所,灯台,接岸施設などを構築してきました。このような韓国の力による竹島の占拠は,国際法上一切根拠のないものであり,我が国は,韓国に対してその都度,厳重な抗議を行うとともに,その撤回を求めてきています。こうした不法占拠に基づいたいかなる措置も法的な正当性を有するものではなく,また領有権の根拠となる何らの法的効果を生じさせるものでもありません。(注1)(注2)

戦後,一貫して平和国家として歩んできた我が国は,竹島の領有権をめぐる問題を,平和的手段によって解決するため,1954(昭和29)年から現在に至るまで,3回にわたって国際司法裁判所に付託することを提案してきましたが,韓国側は全て拒否しています。国際社会の様々な場において,重要な役割を果たしている韓国が,国際法に基づいた解決策に背を向ける現状は極めて残念ですが,我が国は,引き続き,国際法にのっとり,冷静かつ平和的に紛争を解決するために適切な手段を講じていく考えです。

(注1)2012年に,現職大統領として初めて李明博(イ・ミョンバク)大統領(当時)が竹島に上陸しました。それ以降も,韓国政府・国会関係者が竹島に上陸しており,最近では,2016年7月の文在寅(ムン・ジェイン)「共に民主党」前代表による上陸に続き,8月には羅卿ウォン(ナ・ギョンウォン)セヌリ党議員率いる韓国国会議員団計10名が上陸しました。我が国は,これらの事案ごとに直ちに,竹島の領有権に関する我が国の立場に照らし受け入れられず,極めて遺憾である旨を韓国政府に伝え,徹底した再発防止を求めるとともに,厳重に抗議してきています。

(注2)国際法に反した李承晩ラインの一方的設定により日本との領有権紛争が発生した後に,韓国が日本の一貫した抗議を受ける中で行っている一連の行為は,国際法上,証拠力が否定され領有権の決定に影響を与えることはありません。 また,韓国は竹島の占拠を,領有権の回復であると主張していますが,そのためには,我が国が竹島を実効的に支配して領有権を再確認した1905年より前に,韓国が同島を実効的に支配していたことを証明しなければなりません。しかし,韓国側からは,そのようなことを示す根拠は一切提示されていません。

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