外交史料館
外務省外交史料館 特別展示
日本とスペイン―外交史料に見る交流史―
1613年(慶長18年)、仙台藩主伊達政宗は、徳川家康の許可を得て、スペインに向け支倉常長を大使とする使節を派遣しました(慶長遣欧使節)。支倉一行は、日本人として初めて太平洋と大西洋を横断し、翌年スペインに到着、国王フェリペ3世への謁見を果たしました。
日本・スペイン両国は慶長遣欧使節派遣から400周年に当たる2013年から2014年にかけて「日本スペイン交流400周年」として交流事業を実施します。外交史料館と在日スペイン大使館が主催する本特別展示では、400年にわたる日本とスペインの交流を外交史料で振り返ります。また、仙台市博物館のご協力を得て、今般、世界記憶遺産に登録された慶長遣欧使節関係資料についてもパネル等にてご紹介します。本展示が日本とスペインの相互理解促進の一助となれば幸いです。
展示概説と主な展示史料解説
(注)各テーマをクリックすると、展示の概説と主な展示史料の解説が表示されます。
はじめに ―日本・スペイン交流のはじまり―
慶長遣欧使節に関する資料として、今回、在日スペイン大使館から出展していただいた伊達政宗がセビリア市宛に送った書状のレプリカをご紹介します。
I 外交関係の樹立
1624年(寛永元年)にスペイン船の来航が禁止されて以来、日本とスペインとの間の交流は途絶えていましたが、1868年(明治元年)、「大日本国西班牙国条約書」が調印され、両国の間に外交関係が樹立されました。
II スペインへの外交使節派遣
1876年、上野景範在英国公使が特使として派遣され、スペイン国王アルフォンソ12世に明治天皇からの国書を捧呈しました。
III バルセロナ万国博覧会への参加
1888年にバルセロナで開催された万国博覧会に関する史料をご紹介します。
IV 高松宮同妃両殿下のスペインご訪問
1930年(昭和5年)、高松宮宣仁親王殿下と喜久子妃殿下がスペインをご訪問されました。
V スペイン内戦と日本
1931年、スペインは王制から共和制に移行し、36年7月にはフランコを中心とする反乱軍が蜂起して内戦状態になりました。日本は、37年12月、フランコ政権を承認しました。また、39年3月、スペインは日独伊防共協定に参加しました。
VI 外交関係の再開
第二次世界大戦が始まると、スペインは中立を宣言し、1945年4月には対日断交を通告したため、日西間は一時、国交が途絶えていましたが、サンフランシスコ平和条約発効の日(1952年4月28日)をもって外交関係が再開されました。翌年には、皇太子明仁親王殿下(現在の天皇陛下)がスペインをご訪問されました。
両国の交流に関する文書を求めて
外務省では、昭和初期に省員の参考として、また国民への外交知識の普及に役立てるために国内外で外交史料の収集を行いました。400年前の両国の外交関係を示す史料として、スペインで収集された徳川家康の書状の写や支倉常長の書状の写真をご紹介します。
- 場所:外務省外交史料館別館展示室(地図)
- 開催期間:平成25年7月22日(月曜日)~平成26年5月8日(木曜日)
- 開館時間:10時00分~17時30分(年末年始・土曜日・日曜日・祝日を除く)
- 入場無料