外交史料館

概説と主な展示史料

平成25年7月22日
 1612 年(慶長17年)、徳川幕府は直轄領に対して、キリスト教の信仰を禁止する法令(禁教令)を発布し、慶長遣欧使節が派遣された3ヶ月後の1614 年には、その政策を全国に及ぼしました。そして、1624 年(寛永元年)には、スペイン船の来航を禁止しました。
 それから200年以上、日本とスペインとの間の交流は途絶えていましたが、1853年(嘉永6年)のペリー来航をきっかけに日本が開国すると、1868年11月12日(明治元年9月28日)、日本とスペインの間で「大日本国西班牙国条約書」が調印され、両国の間に外交関係が樹立されました。
 (注)西班牙=スペイン

展示史料1-1
大日本国西班牙国条約書(修好通商航海条約)(調印書)

神奈川において、日本側全権東久世通禧(ひがしくぜ・みちとみ)外国官副知事、寺島宗則(てらしま・むねのり)外国官判事、井関盛艮(いせき・もりとめ)外国官判事、スペイン側ケヴェード(José Heriberto Garcia de Quevedo)在清国及安南国特命全権公使が調印。


展示史料1-2
大日本国西班牙国条約書(修好通商航海条約)(日本側批准書)

明治天皇の御名「睦仁(むつひと)」と国璽(印)、三条実美(さんじょう・さねとみ)右大臣の副署が見られる。


展示史料1-3
大日本国西班牙国条約書(修好通商航海条約)(スペイン側批准書)

スペイン側から日本側に渡された批准書。蝋缶には、元首の承認の証である国璽を押した蜜蝋が封ぜられている。

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