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中根外務大臣政務官のアジア・アフリカ会議(バンドン会議)60周年記念閣僚会議出席(結果)
平成27年4月22日

4月20日9時30分頃から17時頃まで(現地時間),インドネシア・ジャカルタにおいて,アジア・アフリカ会議(バンドン会議)60周年記念閣僚会議が開催され,中根一幸外務大臣政務官が出席したところ,概要次のとおり。
1 アジア・アフリカ会議(バンドン会議)60周年記念閣僚会議
アジア・アフリカ会議(バンドン会議)から60年が経つことを記念して開催された今回の閣僚会議では,「世界の平和と繁栄を推進するための南南協力」をテーマとして議論が行われた。中根政務官からは,演説(PDF)
を行い,次の点について日本からのメッセージを発信した。

(1)開発協力・経済パートナーシップ
ODA,TICADプロセス,様々な地域における国づくり,人づくり等の日本の過去60年間の取組に触れつつ,国際協調主義に基づく「積極的平和主義」の立場から,地域及び国際社会の平和と安定及び繁栄に,また,「質の高い成長」の実現と人間の安全保障の推進に貢献していくとの考えを示した。
(2)平和と安定への貢献,テロ対策等
経済発展の前提となる平和と安定について,アジア,アフリカ及び中東における日本の実績に触れつつ,東京での「アジアの平和構築と国民和解,民主化に関するハイレベル・セミナー」の開催(本年6月),PKO訓練センター支援や南スーダンやソマリア沖への自衛隊派遣等の平和と安定に向けた取組の継続,活力に満ち安定した中東を取り戻すための日本外交の3本柱等について説明した。
(3)アジア・アフリカ共通の課題
アジア,アフリカ地域の共通の課題として,感染症対策についてエボラ出血熱対策のための約1.73億ドルの支援等,女性の地位向上について「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム(WAW!)の毎年の開催等,防災について4年間で計40億ドルの協力,4万人の人材育成を実施する「仙台防災協力イニシアティブ」等について説明した上で,共通の課題に取り組むための三角協力の推進,南南協力の推進支援を打ち出した。また,11月5日を世界津波の日に制定することを提案した。これに加え,本年,国連安保理改革の具体的成果を得るため,各国と連携したい旨述べた。
2 二国間会談
この機会に,中根政務官は,次の10件の二国間会談を行った。
- ジンバブエ(ムンベンゲグウィ外務大臣)
- カンボジア(ウィッ・ボリット外務国際協力省長官)
- ギニア(ファル外務・在外自国民大臣)
- ラオス(サルムサイ外務副大臣)
- アンゴラ(シコティ外務大臣)
- リベリア(ズオ外務省国際協力担当補佐大臣)
- パプア・ニューギニア(パト外務移民大臣)
- インドネシア(ファヒル外務副大臣)
- ソマリア(カリッド外務・投資促進担当国務大臣)
- 東ティモール(コエーリョ外務協力大臣)
(参考)アジア・アフリカ会議(バンドン会議)
昭和30年(1955年)4月,アジア地域を中心とする新興独立国の地位が脆弱であったことから,相互の連帯を図るため,インドネシア,インド,ビルマ(当時),パキスタン及びセイロン(当時)の主催により開催。日本を含むアジア・アフリカの29か国・地域が参加し,「バンドン10原則」を含む最終コミュニケが採択された。
平成17年(2005年)には50周年記念行事が開催され,アジア・アフリカの104か国が参加。日本からは,閣僚会議に町村外務大臣(当時),首脳会議に小泉総理(当時)が出席。首脳宣言(「新たなアジア・アフリカ戦略的パートナーシップ」)が採択された。