報道発表

堀井学外務大臣政務官のサイバー空間に関するニューデリー会議出席(結果)

平成29年11月27日
サイバー空間に関するニューデリー会合出席 サイバー空間に関するニューデリー会合出席
堀井学外務大臣政務官によるスピーチ 堀井学外務大臣政務官によるスピーチ

 11月23日から24日まで,堀井学外務大臣政務官は,インドのニューデリーにおいて行われた「サイバー空間に関するニューデリー会議」(Global Conference on Cyber Space (GCCS) 2017)に出席したところ,概要は以下のとおりです。

1 この会合では,ラヴィ・シャンカル・プラサド・インド法務兼電子情報技術大臣(Mr. Ravi Shankar Prasad, Minister for Law and Justice & Information, India)が主催し,ラニル・ウィクラマシンハ・スリランカ首相(Hon. Mr. Ranil Wickremesinghe,Prime Minister of the Democratic Socialist Republic of Sri Lanka)アーマッド英国外務閣外大臣(Lord Ahmad of Wimbledon, Minister of State, Foreign and Commonwealth Office, U.K.),ソイニ・フィンランド外務大臣(Mr. Timo Soini, Minister for Foreign Affairs, Finland)等の閣僚級参加者を含む,120か国以上の政府,国際機関関係者,民間セクター,学者,NGO代表等が参加しました。

2 開会式では,プラサド・インド法務兼電子情報技術大臣及びウィクラマシンハ・スリランカ首相からの挨拶に続き,モディ印首相から,ICTが教育・経済・政府等の部門に多大なる恩恵をもたらしていること,特に印政府が進めるデジタル・インディアの取組として,携帯電話のさらなる普及を通じたデジタル・ディバイドの克服,金融サービスとの直接の連携や腐敗の撲滅,市民による公共政策への関与等について紹介があり,参加者に対して,本会合を通じて今後のサイバー空間のあり方について一層議論を深めることを呼びかけました。

3 その後,二日間にわたり,サイバー分野における(1)「成長(Cyber4Growth)」,(2)「包摂性(Cyber4DigitalInclusion)」,(3)「セキュリティ(Cyber4Security)」,(4)「外交(Cyber4Diplomacy)」という4つのサブテーマに沿って,経済成長のための政府の役割のあり方,情報格差の克服,サイバーセキュリティのための国際協力,デジタル時代におけるサイバー外交について議論が行われました。閉会式において,議長声明仮訳(PDF)別ウィンドウで開く英文(PDF)別ウィンドウで開く)が発出されました。

4 堀井学政務官は,24日午後の「閣僚級フォーラム」においてスピーチ日本語(PDF)別ウィンドウで開く英語(PDF)別ウィンドウで開く)を行い,我が国がアベノミクスの下,情報通信技術の活用により「必要なモノ・サービスを,必要な人に,必要な時に,必要なだけ提供する」ことで様々な社会課題を解決する「Society5.0」を目指していることを述べるとともに,その実現に当たり不可欠な自由,公正かつ安全なサイバー空間を確保するための(1)サイバー空間における法の支配の推進,(2)信頼醸成措置の推進,(3)能力構築支援の三本柱からなる日本政府の「サイバー外交」の取組について紹介しました。さらに,オリンピアンの一人として,2019年にラグビーワールドカップ,2020年に東京オリンピック・パラリンピックについてサイバーセキュリティの観点からも万全の準備を行う考えであり,会議参加者に対して安心して訪日することを呼びかけました。

5 また,堀井学政務官は,この会合の機会を利用して,スワラージ・インド外務大臣(Mrs. Sushma Suwaraj, External Affairs Minister of India)と会議場で立ち話を行うとともに,アクバル・インド外務担当閣外大臣(Mr. M.J. Akbar, Minister of State, Ministry of External Affairs, India)と会談し,本年9月の安倍総理大臣インド訪問をフォローアップする観点から,日・インド関係や地域情勢につき幅広く意見交換を行いました。さらに,堀井学政務官は,アーマッド英国外務省閣外大臣(Mr. Lord Ahmad of Wimbledon, Minister of State, Foreign and Commonwealth Office, U.K.)と日英間のサイバー政策や二国間関係一般について意見交換を行ったほか,ストレイヤー米国務次官補代理(サイバー・国際情報通信政策担当)(Mr. Robert L. Strayer, Deputy Assistant Secretary for Cyber and International Communications and Information Policy, Department of State, U.S.)の表敬を受けました。

  • 画像1
    アクバル・インド外務担当閣外大臣表敬
  • 画像2
    スワラージ・インド外務大臣との立ち話
  • 画像1
    アーマッド英国外務省閣外大臣との会談
  • 画像2
    ストレイヤー米国務次官補代理による表敬

[参考]サイバー空間に関する国際会議(Global Conference on Cyber Space (GCCS))
 2011年にヘーグ英外相が提唱して立ち上げ,一連の会議はロンドン・プロセスと称されている。マルチステークホルダー(政府,国際機関,民間セクター,NGO等)が一堂に会し,サイバー空間における諸課題に関する包括的な議論を行う,ハイレベルかつ最大規模の国際会議。これまでの開催実績は次のとおり。

第1回 2011年 ロンドン(山根隆治外務副大臣)
第2回 2012年 ブダペスト(今井治サイバー担当大使)
第3回 2013年 ソウル(三ツ矢憲生外務副大臣)
第4回 2015年 ハーグ(中山泰秀外務副大臣)
第5回 2017年 ニューデリー(堀井学外務大臣政務官)

報道発表へ戻る