報道発表
ヨルダンに対する無償資金協力3案件に関する書簡の交換
1 本11日(現地時間同日),ヨルダン・ハシェミット王国の首都アンマンにおいて,我が方櫻井修一駐ヨルダン大使とイマード・ファーフーリー計画・国際協力大臣(Mr. Imad Fakhoury, Minister of Planning and International Cooperation)との間で,ノン・プロジェクト無償資金協力2案件(供与額:総額20億円),及び昨年3月1日に書簡の交換を行った一般文化無償資金協力「ペトラ博物館建設計画」(供与限度額:6億8,620万円)の供与限度額の7億8,380万円への変更に関する書簡の交換が行われました。
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(1)ノン・プロジェクト無償資金協力2案件は,「医療機材ノン・プロジェクト無償資金協力」(供与額:10億円)により,我が国の優れた技術を活用した医療機材・製品等を供与するとともに,「地方産機材ノン・プロジェクト無償資金協力」(供与額:10億円)により,我が国の東日本大震災の被災地を含む地方で生産される機材・製品等を供与することを通じ,多数のシリア難民の受入れ等に伴い増加したヨルダン政府の財政負担を軽減するとともに,これら機材・製品等に対する認知度の向上を図り,継続的な需要を創出し,地域経済の活性化及び被災地の復興に貢献するものです。
(2)「ペトラ博物館建設計画」(供与限度額:7億8,380万円)は,ヨルダンが誇る世界遺産の一つであるペトラ遺跡の玄関口に遺跡を紹介する博物館の建設を行うものです。我が国はこれまでヨルダンに対し開発可能性の高い観光分野で積極的な支援を行ってきています。この計画の実施により,ペトラ遺跡とその周辺から出土した貴重な文化遺産の適切な形での保存・展示が可能となるとともに,同遺跡に関する教育や遺産の重要性に関する普及活動が促進され,同遺跡の観光資源としての価値の向上が期待されます。
3 なお,ノン・プロジェクト無償資金協力2案件は,先般,安倍晋三内閣総理大臣が表明した中東への人道支援の拡充の具体化であり,先日,岸田文雄外務大臣が発表した「邦人殺害テロ事件を受けた今後の日本外交(3本柱)」における2本目の柱である中東外交強化の一環として実施するものです。
(参考)ヨルダン・ハシェミット王国基礎データ
ヨルダン・ハシェミット王国は,面積8万9,200平方キロメートル,人口645.9万人(2013年,世界銀行),人口一人当たりの国民総所得(GNI)は4,950米ドル(2013年,世界銀行)。