国際組織犯罪に対する国際社会と日本の取組

麻薬・薬物犯罪

平成28年4月26日

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1 背景

 麻薬等薬物問題は,地球規模の深刻な問題であり,国際社会が一丸となって取り組むべき重要な問題です。比較的早期に対策がとられてきたヘロイン,コカインの使用については横ばいないし減少が見られる一方,覚せい剤や危険ドラッグ等の合成麻薬の乱用が世界的に拡大傾向にあり,我が国はこれら合成麻薬対策に重点を置き,以下のような国際的な取組に協力しています。

2 薬物関連諸条約

 国際的な薬物対策への取組みを強化すべく,従来から薬物関連諸条約の整備が進められ,1961年には麻薬単一条約が,1971年には向精神薬条約が,更に1988年には麻薬及び向精神薬の不正取引条約がそれぞれ採択され,多数の国が批准を行っております(我が国は既に上記3条約とも批准済み)。

(1)麻薬単一条約(「1961年の麻薬に関する単一条約」 )

 各国が個別に締結していた協定等を初めて1本にまとめ,麻薬(あへん,コカ,大麻等)を規制した国際条約。締結国は185か国(2015年3月現在)。
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(2)麻薬単一条約改正議定書(「1961年の麻薬に関する単一条約を改正する議定書」 )

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(3)向精神薬条約(「向精神薬に関する条約」)

 麻薬単一条約が規定する「麻薬」に該当しない幻覚剤や覚醒剤,精神安定剤等を規制(LSD,MDMA,メタンフェタミン等)。締結国は183か国(2015年3月現在)。
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(4)麻薬及び向精神薬の不正取引条約(「麻薬及び向精神薬の不正取引の防止に関する国際連合条約」)

 上記2条約で未規制の前駆物質(無水酢酸,エフェドリンほか)等の原料を規制。さらに捜査協力・司法共助等を新たに規定。締結国は189か国(2015年3月現在)。
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3 国連での取組み

(1)麻薬委員会(CND)

 麻薬委員会は国連経済社会理事会の下部機関として1946年に設立され,53カ国のメンバーで構成されています。薬物関連諸条約履行の監視,薬物統制の強化に関する勧告等薬物統制にかかる政策を決定しています。

 我が国は1961年以降,2010~2011年を除き継続して委員国を務め,その議論に積極的に貢献してきています。

(2)国際麻薬統制委員会(INCB)

 経済社会理事会で選挙される13名の委員(個人資格)で構成され,関連条約の対象薬物の生産,流通,消費について監視,管理を通じた不正取引と乱用の防止を図っています。

(3)国連麻薬特別総会(UNGASS)

 1998年6月,ニューヨークで国連麻薬特別総会が開催され,世界薬物問題に関する政治宣言等が採択されました。2016年4月には,18年ぶりとなる同特別総会が開催され,今日の新たな課題等を踏まえた議論が行われました。

(4)国連薬物・犯罪事務所(UNODC)

 UNODCは,国連において薬物問題を包括的かつ一体的に取り扱う機関であり,麻薬関連諸条約の事務局を兼ねています。また,我が国は,継続して資金を拠出し,その活動を支援してきています。

4 G8/G7の取組み

 薬物問題については,1986年の東京サミットで取り上げられて以来,度々議長声明等において国際協力の強化が唱われ,種々の対応がとられてきています。

5 薬物問題に関する先進国間協議メカニズム

(1)ダブリン・グループ全体会合

 主要先進国間で薬物関連援助政策等につき相互理解を深め,政策の調整を図ることを目的として90年アイルランドのダブリンにおいて発足。参加国・機関は,日,米,加,豪,ノルウェー,EU27か国及びUNODCで,年2回の全体会合(於:ブリュッセル)を開き,薬物関連の援助政策等の協調のため,情報交換・協議を行っています。

(2)ミニ・ダブリン・グループ会合

 ダブリン・グループ参加国の不正薬物生産・経由地(約70か国)にある現地大使館間において開催されているアドホック会合です。任国の薬物事情について情報交換を行うとともに,必要に応じ任国政府等と連携を図りつつ,各国の援助政策を相互調整し,全体の薬物対策効果を高めることを目的とし,その結果は上記ダブリン・グループ会合に報告されます。我が国は隔年で豪と共に東南アジア・中国地域グループの議長を務めています。

(3)パリ合意フォーラム

 パリ合意フォーラムはアフガニスタン産の麻薬問題に取り組む有志国の会合であり,フランス及びロシアが主導して開催されています。2003年5月に「中央アジアから欧州への麻薬ルートに関する閣僚級会合」がパリにおいて開催され,「パリ合意」が採択されました(第1回会合)。更に,2006年6月,第2回目の閣僚級会合が,モスクワにおいて開催され,「モスクワ宣言」を採択しました。2012年2月には,オーストリアが主催国となり,第3回目の閣僚級会合がウィーンで開催されました。


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