デンマーク王国

平成29年7月10日
写真1:ラスムセン首相の出迎えを受ける安倍総理大臣 ラスムセン首相の出迎えを受ける安倍総理大臣 (写真提供:内閣広報室)
写真2:ラスムセン・デンマーク首相に挨拶する安倍総理大臣 ラスムセン・デンマーク首相に挨拶する安倍総理大臣 (写真提供:内閣広報室)
写真3:日・デンマーク共同記者発表 日・デンマーク共同記者発表 (写真提供:内閣稿広報室)

 現地時間7月10日18時05分から約45分間,安倍総理は,ラスムセン首相と日デンマーク首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。

1 冒頭

 安倍総理から世界に冠たる海洋貿易立国であり,自由で開かれた海洋と自由貿易に繁栄の基盤を置くデンマークとの関係を重視していると述べました。両首脳は,今回の訪問を契機に,海洋における法の支配の徹底等の幅広い分野での両国の戦略的な協力関係を一層発展させていくことで一致しました。

2 二国間関係

(1)安倍総理から,皇室・王室間の歴史ある御交流を基礎に両国関係は緊密,外交関係樹立150周年を機に,先月,皇太子殿下がデンマークを御訪問された際には,ラスムセン首相との懇談を含め,温かくお迎えいただき感謝する,その翌月に自分がデンマークを訪問でき嬉しい旨述べました。

(2)両首脳は,両国の「戦略的パートナーシップ」(PDF)別ウィンドウで開くを,再生可能エネルギーや海事・港湾,保健・医療等の分野において具体的な協力を進めながら,一層推進していくことで一致しました。

(3)両首脳は,先般,租税条約の改正交渉が実質合意に至ったことを歓迎しました。

3 日EU関係

(1)日EU関係については,安倍総理から,我々は,自由で開かれた,ルールに基づく国際社会を維持していかなければならない,欧州が,国際社会の諸課題に引き続き日米と共に取り組むパートナーであり続けることを期待する旨述べました。その観点から,強い欧州を支持し,英国のEU離脱後も結束した欧州が国際社会の平和と安定に積極的に貢献していくことを期待する旨述べました。

(2)英国のEU離脱に関しては,安倍総理から,英国のEU離脱交渉を注視している旨述べつつ,離脱による企業への影響を最小化するよう,配慮を要請しました。

(3)また,両首脳は,保護主義的な動きの中,日EU経済連携協定(EPA)と戦略的パートナーシップ協定(SPA)の大枠合意を実現できたことは,日本とEUが自由貿易の旗を高く掲げ続けるとの強い政治的意思を示す,世界に対する力強いメッセージであり,この成果を基礎として,これらの協定の早期締結に向け,引き続き協力していくことで一致しました。

(4)更に,安倍総理から,福島県産等の日本食品等を対象とするEUの輸入規制の撤廃への協力を要請しました。

4 北極政策

 安倍総理から,グリーンランドでの資源開発や研究開発等,日本が北極政策を進める上でデンマークは重要なパートナーである旨述べ,両首脳は,北極評議会等の活動を通じ北極に関し一層協力を推進することで一致しました。

5 地域情勢

(1)東シナ海・南シナ海情勢について,両首脳は,法の支配に基づく国際秩序の維持のため,引き続き緊密に連携していくことで一致しました。

(2)北朝鮮について,両首脳は,4日の弾道ミサイル発射も踏まえ,今は対話ではなく,北朝鮮への圧力強化が必要であること,中国の役割が重要である事を確認しました。また,拉致問題については,安倍総理から早期解決に向けた理解と協力を求めました。

(3)ロシアについては,安倍総理から,7日の日露首脳会談の結果も含め,最近の日露関係について説明しました。


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